本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、本剤による治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
通常、成人にはアシミニブとして1回
8.1 骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に(投与開始後最初の3ヵ月間は2週間毎、その後は1ヵ月毎)、また、患者の状態に応じて血液検査(血球数算定等)を行い、患者の状態を十分に観察すること。[7.3、11.1.1参照]
8.2 膵炎があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に(1ヵ月毎)、また、患者の状態に応じて血清リパーゼ及び血清アミラーゼを測定し、患者の状態を十分に観察すること。[7.3、9.1.1、11.1.2参照]
8.3 QT間隔延長があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は、必要に応じて心電図検査及び電解質検査(カリウム、マグネシウム等)を行い、患者の状態を十分に確認すること。また、必要に応じて、電解質(カリウム、マグネシウム等)を補正すること。[9.1.3、10.2、11.1.3参照]
8.4 感染症があらわれることがあるので、定期的に血液検査をする等、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.4参照]
8.5 BCR::ABL1チロシンキナーゼ阻害剤の投与によりB型肝炎ウイルスの再活性化があらわれることがあるので、本剤投与に先立って肝炎ウイルス感染の有無を確認し、本剤投与開始前に適切な処置を行うこと。[9.1.2参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 膵炎又はその既往歴のある患者
膵炎が悪化又は再発するおそれがある。[7.3、8.2、11.1.2参照]
9.1.2 B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)
本剤投与開始後は継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行う等、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。BCR::ABL1チロシンキナーゼ阻害剤の投与によりB型肝炎ウイルスの再活性化があらわれることがある。[8.5参照]
9.1.3 QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者
QT間隔延長が起こるおそれがある。[8.3、10.2、11.1.3参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後3日間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験において、臨床曝露量の
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。本剤が乳汁に移行する可能性があり、乳児が乳汁を介して本剤を摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
15.2 非臨床試験に基づく情報
15.2.1
15.2.2 ラットを用いた2年間がん原性試験において、臨床曝露量の約
本剤はCYP2C9、BCRP
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| イトラコナゾール(内用液)[16.7.1参照] | 本剤の有効性が減弱するおそれがあるため、内用液以外のイトラコナゾール製剤への代替を考慮すること。 | イトラコナゾール(内用液)に含まれるヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンが消化管内で本剤を包接することにより、本剤の吸収が低下し、本剤の血中濃度を低下させる可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP2C9の基質となる薬剤ワルファリンフェニトインセレコキシブ等[16.7.2参照] | これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるため、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。 | 本剤がCYP2C9を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| BCRPの基質となる薬剤ロスバスタチンサラゾスルファピリジン等[16.7.3参照] | これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるため、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。 | 本剤がBCRPを阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 治療域の狭いP-gpの基質となる薬剤ジゴキシンダビガトランエテキシラートコルヒチン等[16.7.4参照] | これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるため、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。 | 本剤がP-gpを阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤クラリスロマイシンハロペリドールメサドン等[8.3、9.1.3、11.1.3参照] | QT間隔延長を起こす又は悪化させるおそれがあるため、患者の状態を慎重に観察すること。 | 共にQT間隔延長に関連する副作用を有するため。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 骨髄抑制
血小板減少症(
11.1.2 膵炎
膵炎(
11.1.3 QT間隔延長(
11.1.4 感染症
肺炎(
11.1.5 血管閉塞性事象
脳梗塞(
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 5%以上 | 5%未満 | 頻度不明 | |
| 感染症及び寄生虫症 | − | 上気道感染、下気道感染 | インフルエンザ |
| 免疫系障害 | − | − | 過敏症 |
| 代謝及び栄養障害 | 食欲減退 | − | |
| 神経系障害 | 頭痛 | 浮動性めまい | − |
| 眼障害 | − | ドライアイ | 霧視 |
| 心臓障害 | − | 動悸、駆出率減少 | − |
| 血管障害 | − | 高血圧 | − |
| 呼吸器、胸郭及び縦隔障害 | − | 胸水、呼吸困難、非心臓性胸痛、咳嗽 | − |
| 胃腸障害 | 悪心 |
嘔吐、腹痛 |
− |
| 肝胆道系障害 | − | 肝酵素上昇、血中ビリルビン増加 | − |
| 皮膚及び皮下組織障害 | 発疹 | 蕁麻疹 | 光線過敏症 |
| 筋骨格系及び結合組織障害 | 関節痛 | − | |
| 一般・全身障害及び投与部位の状態 | 疲労 | そう痒症、浮腫 |
|
| 臨床検査 | − | 血中CK増加 | − |
セムブリックス錠20mg 5564.5円/錠
セムブリックス錠40mg 10618.3円/錠
m3.comにご登録済の方
薬剤名検索
薬剤情報提供:一般財団法人日本医薬情報センター 剤形写真提供:株式会社薬事日報社
・薬剤情報・剤形写真は月一回更新しておりますが、ご覧いただいた時点で最新情報ではない可能性がございます。 最新情報は、各製薬会社のWebサイトなどでご確認ください。
・投稿内容の中に適応外、承認用法・用量外の記載等が含まれる場合がありますが、エムスリー、製薬会社が推奨するものではありません。