本剤は、緊急時に十分対応できる医療機関において、がん化学療法に十分な知識及び経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又は患者の家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
○卵巣癌における初回化学療法後の維持療法
○白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法
○白金系抗悪性腫瘍剤感受性の相同組換え修復欠損を有する再発卵巣癌
通常、成人にはニラパリブとして1日1回200mgを経口投与する。ただし、本剤初回投与前の体重が77kg以上かつ血小板数が150,000/μL以上の成人にはニラパリブとして1日1回300mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
8.1 骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に血液学的検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[7.1、11.1.1参照]
8.2 高血圧があらわれることがあるので、本剤投与開始前に血圧が適切に管理されていることを確認すること。本剤投与中は定期的に血圧を測定すること。[9.1.1、11.1.2参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 高血圧の患者
高血圧が悪化するおそれがある。[8.2、11.1.2参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 中等度以上の肝機能障害のある患者(総ビリルビン値が基準値上限の1.5倍超)
減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある。重度の肝機能障害のある患者(総ビリルビン値が基準値上限の3倍超)を対象とした臨床試験は実施していない。[16.6.1参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。[9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていない。PARP-1/2の両方を欠損するマウスにおいて、胚死亡が起こることが報告されており
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。本剤が乳汁に移行する可能性があり、乳児が乳汁を介して本剤を摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。[9.5、15.2参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
15.1 臨床使用に基づく情報
15.2 非臨床試験に基づく情報
チャイニーズハムスター卵巣細胞を用いた
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
11.1.1 骨髄抑制(78.8%)
血小板減少(62.0%)、貧血(55.1%)、白血球減少(8.5%)、好中球減少(21.2%)、発熱性好中球減少症(0.4%)、好中球減少性敗血症(0.1%)、好中球減少性感染(頻度不明)、汎血球減少症(0.3%)等があらわれることがある。[7.1、8.1参照]
11.1.2 高血圧(9.8%)
高血圧クリーゼ(0.2%)があらわれることがある。[8.2、9.1.1参照]
11.1.3 可逆性後白質脳症症候群(頻度不明)
可逆性後白質脳症症候群(症状:痙攣発作、頭痛、精神状態変化、視覚障害、皮質盲等)があらわれることがあり、高血圧を伴う症例も報告されている。観察を十分に行い、可逆性後白質脳症症候群が疑われた場合は、頭部MRI検査等の画像診断を行うとともに、本剤の投与を中止し、血圧のコントロール等の適切な処置を行うこと。
11.1.4 間質性肺疾患(0.6%)
肺臓炎(0.5%)、間質性肺疾患(0.1%)等があらわれることがある。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
| 10%以上 | 5〜10%未満 | 5%未満 | 頻度不明 | |
| 感染 | 尿路感染、気管支炎、結膜炎、上咽頭炎 | |||
| 免疫障害 | 過敏症 | アナフィラキシー | ||
| 精神神経系 | 頭痛、不眠症 | 浮動性めまい | 不安、うつ病、幻覚、認知障害、集中力障害、記憶障害、錯乱状態 | 失見当識 |
| 循環器 | 動悸 | 頻脈 | 塞栓症 | |
| 呼吸器 | 呼吸困難 | 鼻出血、咳嗽 | ||
| 消化器 | 悪心(59.1%)、便秘(24.2%)、嘔吐(20.0%)、食欲減退、下痢 | 口内乾燥、味覚異常、消化不良、腹痛 | 口内炎 | |
| 皮膚 | 光線過敏性反応 | 発疹 | ||
| 筋・骨格系 | 関節痛、筋肉痛、背部痛 | |||
| 全身 | 疲労(33.2%)、無力症 | 粘膜の炎症、末梢性浮腫 | ||
| その他 | 血中クレアチニン増加 | AST増加、ALT増加、血中ALP増加、γ-GTP増加、体重減少、低カリウム血症 |
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