本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に本剤の有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
○がん化学療法後に増悪した
○
<がん化学療法後に増悪した
通常、成人には、ペミガチニブとして1日1回13.5mgを14日間経口投与した後、7日間休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
<
通常、成人には、ペミガチニブとして1日1回13.5mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
8.1 網膜剥離があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に眼科検査を行うなど観察を十分に行うこと。また、眼の異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。[7.2、11.1.1参照]
8.2 高リン血症があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に血清リン濃度を測定し、血清リン濃度の変動に注意すること。[7.2、11.1.2参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重度の腎機能障害患者(eGFRが30mL/min/1.73m2未満)
減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇することがあり、副作用が強くあらわれるおそれがある。[16.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 中等度以上の肝機能障害患者(Child-Pugh分類B又はC)
減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇することがあり、副作用が強くあらわれるおそれがある。[16.6.2参照]
9.4 生殖能を有する者
9.4.1 妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。[9.5参照]
9.4.2 パートナーが妊娠している又は妊娠する可能性のある男性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間はバリア法(コンドーム)を用いるよう指導すること。精液を介して胎児に悪影響を及ぼす可能性がある。[9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
ラットを用いた生殖発生毒性試験において、臨床曝露量未満に相当する用量で胎児骨格異常の発生が報告されている
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。本剤が乳汁に移行する可能性があり、乳児が乳汁を介して本剤を摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。[9.5、15.2参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
15.2 非臨床試験に基づく情報
本剤の反復投与毒性試験において、骨端軟骨及び軟骨異形成(ラット及びカニクイザル)並びに切歯異形成(ラット)等の変化が臨床曝露量未満に相当する用量で認められた
本剤は主にCYP3A4で代謝される。[16.4参照]
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 強い又は中程度のCYP3A誘導剤リファンピシン、フェニトイン、カルバマゼピン等[16.7.1参照] | 本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。 | これらの薬剤がCYP3Aを誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 強い又は中程度のCYP3A阻害剤クラリスロマイシン、イトラコナゾール、ベラパミル等[16.7.2参照] | 本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 | これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 網膜剥離(6.1%)
網膜色素上皮剥離、網膜剥離等があらわれることがある。飛蚊症、視野欠損、光視症、視力低下等が認められた場合には、眼科検査を実施し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[7.2、8.1参照]
11.1.2 高リン血症(59.5%)[7.2、8.2参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 10%以上 | 10%未満5%以上 | 5%未満 | |
| 血液及びリンパ系障害 | 貧血 | 血小板数減少、白血球数減少、好中球数減少、血中クレアチニン増加 | |
| 眼障害 | ドライアイ(33.8%)、睫毛乱生、角膜障害、結膜炎 | 霧視 | 眼痛、羞明 |
| 胃腸障害 | 下痢(42.6%)、口内炎(45.3%)、口内乾燥(35.1%)、悪心、便秘、腹痛 | 嘔吐 | 腹部膨満、消化不良、胃食道逆流性疾患、嚥下障害 |
| 一般・全身障害及び投与部位の状態 | 疲労(36.5%)、体重減少 | 末梢性浮腫 | |
| 肝胆道系障害 | ALP増加 | 高ビリルビン血症、ALT増加、AST増加、トランスアミナーゼ上昇 | |
| 感染症及び寄生虫症 | 爪真菌症、尿路感染 | ||
| 代謝及び栄養障害 | 食欲減退、低リン血症 | 高カルシウム血症、ビタミンD減少 | 脱水、低ナトリウム血症 |
| 筋骨格系及び結合組織障害 | 関節痛、四肢痛 | 筋肉痛 | 背部痛、筋痙縮、筋骨格痛、筋力低下 |
| 神経系障害 | 味覚障害(39.2%) | 浮動性めまい、末梢性ニューロパチー、頭痛 | 錯感覚、記憶障害 |
| 腎及び尿路障害 | 急性腎障害、排尿困難 | ||
| 呼吸器、胸郭及び縦隔障害 | 鼻出血、鼻乾燥 | 口腔咽頭痛、呼吸困難、鼻閉 | |
| 皮膚及び皮下組織障害 | 脱毛症(56.8%)、爪の障害(49.3%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群、皮膚乾燥 | 発疹、爪囲炎、紅斑 | ざ瘡様皮膚炎、そう痒症、毛髪成長異常、陥入爪、皮膚潰瘍 |
| その他 | 血中副甲状腺ホルモン減少 |
ペマジール錠4.5mg 25631.2円/錠
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