抗悪性腫瘍剤
| 一般名 |
ニボルマブ(遺伝子組換え)
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|---|---|
| 製造/販売 | 小野薬品工業 |
| 剤形/規格 |
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1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
1.2 間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例も報告されているので、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽、疲労等)の確認及び胸部X線検査の実施等、観察を十分に行うこと。また、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.2、9.1.2、11.1.1参照]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
○悪性黒色腫
○切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
○非小細胞肺癌における術前補助療法
○根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
○再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫
○再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌
○治癒切除不能な進行・再発の胃癌
○切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫
○悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)
○治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌
○根治切除不能な進行・再発の食道癌
○食道癌における術後補助療法
○原発不明癌
○尿路上皮癌における術後補助療法
○根治切除不能な尿路上皮癌
○根治切除不能な進行・再発の上皮系皮膚悪性腫瘍
○切除不能な肝細胞癌
<悪性黒色腫>
通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。ただし、悪性黒色腫における術後補助療法の場合は、投与期間は12ヵ月間までとする。
根治切除不能な悪性黒色腫に対してイピリムマブ(遺伝子組換え)と併用する場合は、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回80mgを3週間間隔で4回点滴静注する。その後、ニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。
<切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、治癒切除不能な進行・再発の胃癌>
通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。
他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合は、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回360mgを3週間間隔で点滴静注する。
<非小細胞肺癌における術前補助療法>
他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回360mgを3週間間隔で点滴静注する。ただし、投与回数は3回までとする。
<根治切除不能又は転移性の腎細胞癌>
通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。
カボザンチニブと併用する場合は、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。
化学療法未治療の根治切除不能又は転移性の腎細胞癌に対してイピリムマブ(遺伝子組換え)と併用する場合は、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを3週間間隔で4回点滴静注する。その後、ニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。
<再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫>
通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。
通常、小児にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回3mg/kg(体重)を2週間間隔で点滴静注する。なお、体重40kg以上の小児には、ニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注することもできる。
<再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)、原発不明癌、根治切除不能な進行・再発の上皮系皮膚悪性腫瘍>
通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。
<切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫>
通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。
イピリムマブ(遺伝子組換え)と併用する場合は、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回360mgを3週間間隔で点滴静注する。
<治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌>
イピリムマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを3週間間隔で4回点滴静注する。その後、ニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。
がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌に対して、ニボルマブ(遺伝子組換え)を単独投与する場合は、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。
<根治切除不能な進行・再発の食道癌>
通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。
他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合は、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔、1回360mgを3週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。
<食道癌における術後補助療法、尿路上皮癌における術後補助療法>
通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。ただし、投与期間は12ヵ月間までとする。
<根治切除不能な尿路上皮癌>
ゲムシタビン塩酸塩及び白金系抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回360mgを3週間間隔で6回点滴静注する。その後、ニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。
<切除不能な肝細胞癌>
イピリムマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回80mgを3週間間隔で4回点滴静注する。その後、ニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。
<効能共通>
8.1 本剤のT細胞活性化作用により、過度の免疫反応に起因すると考えられる様々な疾患や病態があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、過度の免疫反応による副作用の発現を考慮し、適切な鑑別診断を行うこと。過度の免疫反応による副作用が疑われる場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等を考慮すること。また、本剤投与終了後に重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤投与終了後も観察を十分に行うこと。
8.2 間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、臨床症状(呼吸困難、咳嗽、発熱、肺音の異常(捻髪音)等)の確認及び胸部X線検査の実施等、観察を十分に行うこと。また、必要に応じて胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。[1.2、9.1.2、11.1.1参照]
8.3 重症筋無力症、心筋炎、筋炎、横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋力低下、眼瞼下垂、呼吸困難、嚥下障害、CK上昇、心電図異常、血中及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行うこと。[11.1.2参照]
8.4 1型糖尿病があらわれることがあるので、口渇、悪心、嘔吐等の症状の発現や血糖値の上昇に十分注意すること。[11.1.4参照]
8.5 劇症肝炎、肝不全、肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.6参照]
8.6 甲状腺機能障害、下垂体機能障害及び副腎障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に内分泌機能検査(TSH、遊離T3、遊離T4、ACTH、血中コルチゾール等の測定)を実施すること。また、必要に応じて画像検査等の実施も考慮すること。[11.1.7、11.1.8、11.1.11参照]
8.7 腎障害があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.10参照]
8.8 Infusion reactionがあらわれることがあるので、本剤の投与は重度のInfusion reactionに備えて緊急時に十分な対応のできる準備を行った上で開始すること。また、2回目以降の本剤投与時にInfusion reactionがあらわれることもあるので、本剤投与中及び本剤投与終了後はバイタルサインを測定するなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.15参照]
8.9 ぶどう膜炎があらわれることがあるので、眼の異常の有無を定期的に確認すること。また、眼の異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。[11.1.20参照]
<切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌>
8.11 本剤とカルボプラチン、パクリタキセル及びベバシズマブ(遺伝子組換え)を併用投与する際には、発熱性好中球減少症があらわれることがあるので、必要に応じて血液検査を行う等、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.5参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 自己免疫疾患の合併又は慢性的若しくは再発性の自己免疫疾患の既往歴のある患者
自己免疫疾患が増悪するおそれがある。
9.1.2 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者
間質性肺疾患が増悪するおそれがある。[1.2、8.2、11.1.1参照]
9.1.3 臓器移植歴(造血幹細胞移植歴を含む)のある患者
本剤の投与により移植臓器に対する拒絶反応又は移植片対宿主病が発現するおそれがある。
9.1.4 結核の感染又は既往を有する患者
結核を発症するおそれがある。[11.1.17参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後5ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠サルを用いた出生前及び出生後の発生に関する試験において、10mg/kgの週2回投与(AUC比較で臨床曝露量の約6倍に相当する)により妊娠末期における胚・胎児死亡率あるいは出生児死亡率の増加が認められたが、催奇形性は認められなかった。また、出生児の成長及び発達に影響は認められなかった。なお、本剤は出生児の血清中で認められている。[9.4参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行は検討されていないが、ヒトIgGは乳汁中に移行するので、本剤も移行する可能性がある。
9.7 小児等
<悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、非小細胞肺癌における術前補助療法、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、治癒切除不能な進行・再発の胃癌、切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫、悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、根治切除不能な進行・再発の食道癌、食道癌における術後補助療法、原発不明癌、尿路上皮癌における術後補助療法、根治切除不能な尿路上皮癌、根治切除不能な進行・再発の上皮系皮膚悪性腫瘍、切除不能な肝細胞癌>
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
<再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫>
低出生体重児、新生児又は乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 バイアルは振盪せず、激しく撹拌しないこと。
14.1.2 本剤は日局生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液に希釈する。なお、1回240mg、360mg又は480mg投与時の総液量は体重30kg以上の患者には150mL以下、体重30kg未満の患者には100mL以下とする。
3mg/kg投与時は最終濃度が0.35mg/mL以上となるように希釈する。
14.1.3 添加後は静かに混和し、急激な振盪は避けること。
14.1.4 希釈後の液は速やかに使用すること。また、使用後も残液は、細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと。
14.1.5 希釈後の最終濃度0.35mg/mL未満では、本剤の点滴溶液中の安定性が確認されていない。
14.1.6 他剤との混注はしないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
本剤の投与にあたっては、インラインフィルター(0.2又は0.22μm)を使用すること。
15.1 臨床使用に基づく情報
15.1.1 国内外において本剤に対する抗体の産生が報告されている。
15.1.2 海外臨床試験において、本剤による治療後に同種造血幹細胞移植が実施された症例で、重篤な移植片対宿主病等の移植関連合併症が認められた
15.2 非臨床試験に基づく情報
サルに本剤50mg/kgを週1回、4週間反復投与した結果、脈絡叢へのリンパ球及び形質細胞浸潤が認められたとの報告がある。
外箱開封後は遮光して保存すること。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 生ワクチン弱毒生ワクチン不活化ワクチン | 接種したワクチンに対する過度な免疫応答に基づく症状が発現した場合には適切な処置を行うこと。 | 本剤のT細胞活性化作用による過度の免疫反応が起こるおそれがある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと
11.1.1 間質性肺疾患
肺臓炎、肺浸潤、肺障害等の間質性肺疾患(3.3%、5.4%)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。[1.2、8.2、9.1.2参照]
11.1.2 重症筋無力症(0.1%未満、0.1%)、心筋炎(0.2%、0.3%)、筋炎(0.2%、0.4%)、横紋筋融解症(0.1%未満、0.1%未満)
これらを合併したと考えられる症例も報告されている。また、重症筋無力症によるクリーゼのため急速に呼吸不全が進行することがあるので、呼吸状態の悪化に十分注意すること。[8.3参照]
11.1.3 大腸炎(1.2%、3.0%)、小腸炎(0.1%未満、0.2%)、重度の下痢(0.8%、3.1%)
腸炎から穿孔、イレウスに至る例が報告されている。持続する下痢、腹痛、血便等の症状があらわれた場合には、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
11.1.4 1型糖尿病
1型糖尿病(劇症1型糖尿病を含む)(0.2%、0.4%)があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシスに至ることがある。1型糖尿病が疑われた場合には投与を中止し、インスリン製剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.4参照]
11.1.5 重篤な血液障害
免疫性血小板減少
注1)発現頻度はONO-4538-52試験から集計した。
11.1.6 劇症肝炎、肝不全、肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎
劇症肝炎(頻度不明、頻度不明)、肝不全(0.1%未満、0.1%)、AST増加、ALT増加、γ-GTP増加、Al-P増加、ビリルビン増加等を伴う肝機能障害(0.9%、4.2%)、肝炎(0.4%、1.7%)、硬化性胆管炎(頻度不明、頻度不明)があらわれることがある。[8.5参照]
11.1.7 甲状腺機能障害
甲状腺機能低下症(8.0%、12.6%)、甲状腺機能亢進症(4.2%、6.6%)、甲状腺炎(0.9%、1.6%)等の甲状腺機能障害があらわれることがある。[8.6参照]
11.1.8 下垂体機能障害
下垂体炎(0.4%、2.0%)、下垂体機能低下症(0.2%、0.9%)、副腎皮質刺激ホルモン欠損症(0.1%未満、0.1%)等の下垂体機能障害があらわれることがある。[8.6参照]
11.1.9 神経障害
末梢性ニューロパチー(1.2%、16.5%)、多発ニューロパチー(0.1%未満、0.3%)、自己免疫性ニューロパチー(0.1%未満、頻度不明)、ギラン・バレー症候群(0.1%未満、0.1%未満)、脱髄(0.1%未満、頻度不明)等の神経障害があらわれることがある。
11.1.10 腎障害
腎不全(0.5%、2.2%)、尿細管間質性腎炎(0.1%、0.1%)、糸球体腎炎(頻度不明、0.1%未満)等の腎障害があらわれることがある。[8.7参照]
11.1.11 副腎障害
副腎機能不全(0.8%、3.2%)等の副腎障害があらわれることがある。[8.6参照]
11.1.12 脳炎、髄膜炎、脊髄炎
脳炎(0.1%未満、0.2%)、髄膜炎(0.1%未満、0.1%)、脊髄炎(頻度不明、0.1%未満)があらわれることがある。また、視神経脊髄炎スペクトラム障害(頻度不明、頻度不明)も報告されている。
11.1.13 重度の皮膚障害
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明、0.1%未満)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満、0.1%未満)、類天疱瘡(0.1%未満、0.1%未満)、多形紅斑(0.1%、0.4%)等の重度の皮膚障害があらわれることがある。
11.1.14 静脈血栓塞栓症
深部静脈血栓症(0.1%未満、0.3%)、肺塞栓症(0.1%未満、0.4%)等の静脈血栓塞栓症があらわれることがある。
11.1.15 Infusion reaction
アナフィラキシー、発熱、悪寒、そう痒症、発疹、高血圧、低血圧、呼吸困難、過敏症等を含むInfusion reaction(3.5%、6.5%)があらわれることがある。重度のInfusion reactionがあらわれた場合には直ちに投与を中止して適切な処置を行うとともに、全ての徴候及び症状が完全に回復するまで患者の状態を十分に観察すること。[8.8参照]
11.1.16 血球貪食症候群(頻度不明、頻度不明)
11.1.17 結核(頻度不明、頻度不明)[9.1.4参照]
11.1.18 膵炎(0.4%、0.8%)
11.1.19 重度の胃炎
免疫反応に起因すると考えられる重度の胃炎(0.1%未満、0.1%)があらわれることがある。異常が認められた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.20 ぶどう膜炎(0.3%、0.3%)[8.9参照]
注)「重大な副作用」の発現頻度は、単独投与時、併用投与時の順に記載した。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと
11.2.1 単独投与注2)
| 5%以上 | 1〜5%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
| 血液及びリンパ系障害 | 貧血、リンパ球減少症、白血球減少症、血小板減少症、好中球減少症 | リンパ節症、赤血球数減少、ヘマトクリット減少、白血球増加症、好中球数増加、単球数増加、好酸球増加症、ヘモグロビン減少 | 単球数減少、好酸球数減少 | |
| 心臓障害 | 徐脈、心房細動、心室性期外収縮、頻脈、動悸、伝導障害、不整脈、心電図QT延長、心不全 | 心肥大、急性心不全、心膜炎 | ||
| 耳及び迷路障害 | 回転性めまい、耳不快感、難聴 | |||
| 内分泌障害 | 尿中ブドウ糖陽性、抗甲状腺抗体陽性 | |||
| 眼障害 | 眼乾燥、硝子体浮遊物、流涙増加、霧視、視力障害、複視、角膜障害 | フォークト・小柳・原田病 | ||
| 胃腸障害 | 下痢、悪心 | 腹痛、口内乾燥、口内炎、嘔吐、便秘 | 消化不良、腹部不快感、腹部膨満、腹水、胃潰瘍、胃炎、十二指腸潰瘍、口の感覚鈍麻、口唇炎、胃食道逆流性疾患、放屁、口腔障害、歯肉出血、嚥下障害、流涎過多、胃腸障害、口腔知覚不全、消化管出血 | |
| 全身障害 | 疲労(19.6%)、無力症 | 倦怠感、悪寒、浮腫、粘膜の炎症、発熱、インフルエンザ様疾患 | 口渇、顔面浮腫、注射部位反応、腫脹、胸部不快感、全身健康状態低下、疼痛、胸痛 | |
| 免疫系障害 | リウマチ因子増加、抗核抗体増加、補体因子増加、抗リン脂質抗体陽性、サルコイドーシス | リウマチ因子陽性、インターロイキン濃度増加 | ||
| 感染症 | 癰、気管支炎、気道感染、蜂巣炎、爪感染、外耳炎、中耳炎、歯周炎、歯肉炎、鼻咽頭炎、膿疱性皮疹、帯状疱疹、尿路感染、肺感染 | |||
| 代謝及び栄養障害 | 食欲減退 | 高血糖、低ナトリウム血症、高アミラーゼ血症、高リパーゼ血症 | 糖尿病、脱水、高尿酸血症、高カリウム血症、低カリウム血症、高カルシウム血症、低カルシウム血症、高ナトリウム血症、低マグネシウム血症、低リン血症、低アルブミン血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、脂質異常症、高リン血症、低クロール血症、高マグネシウム血症 | 代謝性アシドーシス、総蛋白減少 |
| 筋骨格系及び結合組織障害 | 関節痛 | 筋肉痛、関節炎 | 四肢痛、背部痛、筋固縮、筋力低下、側腹部痛、筋骨格硬直、リウマチ性多発筋痛、筋骨格痛、関節腫脹、開口障害、筋痙縮、シェーグレン症候群、頚部痛、腱炎、関節硬直 | |
| 精神・神経系障害 | 味覚異常、浮動性めまい、頭痛 | 不眠症、傾眠、記憶障害、感覚鈍麻、不安、感情障害、リビドー減退、うつ病、錯感覚 | ||
| 腎及び尿路障害 | 高クレアチニン血症 | 頻尿、蛋白尿、血尿、血中尿素増加、尿沈渣異常、膀胱炎 | ||
| 呼吸器、胸郭及び縦隔障害 | 呼吸困難、咳嗽 | 口腔咽頭痛、肺出血、胸水、しゃっくり、喉頭痛、鼻出血、アレルギー性鼻炎、喘鳴、鼻漏、鼻閉、喀血、サーファクタントプロテイン増加、低酸素症、気道の炎症、喉頭浮腫、発声障害 | ||
| 皮膚及び皮下組織障害 | そう痒症(15.2%)、発疹 | 皮膚乾燥、紅斑、ざ瘡様皮膚炎、丘疹性皮疹、湿疹、尋常性白斑、脱毛症、皮膚炎 | 蕁麻疹、中毒性皮疹、乾癬、紫斑、多汗症、寝汗、苔癬様角化症、爪の障害、手足症候群、皮膚色素過剰、毛髪変色、皮膚色素減少、皮膚腫瘤、皮膚病変、白斑、酒さ | |
| 血管障害 | 潮紅、ほてり、高血圧、低血圧、血管炎 | |||
| その他 | 体重減少、血中CK増加 | 硬膜下血腫、真珠腫、気管出血、乳頭痛、細胞マーカー増加、血中CK減少、血中LDH増加、CRP増加、体重増加、組織球性壊死性リンパ節炎 |
注2)「17.臨床成績」の項に記載した臨床試験のうち単独投与における発現頻度の集計に基づき記載した。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと
11.2.2 併用投与注3)
| 5%以上 | 1〜5%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
| 血液及びリンパ系障害 | 好中球減少症(19.9%)、貧血(16.4%)、血小板減少症、白血球減少症 | リンパ球減少症 | リンパ節症、白血球増加症、好酸球増加症、ヘマトクリット減少、単球増加症、好酸球減少症、好中球増加症、ヘモグロビン減少、赤血球減少症 | |
| 心臓障害 | 頻脈、不整脈、心不全、心房細動、徐脈、動悸、心電図QT延長 | |||
| 耳及び迷路障害 | 回転性めまい、難聴、耳鳴、耳不快感 | |||
| 内分泌障害 | 性腺機能低下、副甲状腺機能低下症、尿中ブドウ糖陽性 | |||
| 眼障害 | 眼乾燥 | 霧視、視力障害、硝子体浮遊物、複視、角膜障害、上強膜炎、流涙増加、フォークト・小柳・原田病 | ||
| 胃腸障害 | 悪心(26.6%)、下痢(24.6%)、嘔吐、便秘、口内炎、腹痛 | 消化不良、口内乾燥 | 腹部膨満、腹部不快感、胃炎、放屁、胃腸障害、口腔知覚不全、口腔障害、腹水、腸管穿孔、口唇炎、嚥下障害、十二指腸炎、十二指腸潰瘍、消化管出血、歯肉出血、口腔内痛、舌痛、痔核、胃食道逆流性疾患、流涎過多、口の感覚鈍麻、胃潰瘍 | |
| 全身障害 | 疲労(20.5%)、発熱、無力症、倦怠感 | 浮腫、粘膜の炎症、悪寒 | 顔面浮腫、口渇、疼痛、注射部位反応、腫脹、胸部不快感、全身健康状態低下、胸痛、インフルエンザ様疾患 | |
| 免疫系障害 | リウマチ因子増加、サルコイドーシス、補体因子増加 | |||
| 感染症 | 肺感染 | 気管支炎、気道感染、蜂巣炎、歯肉炎、帯状疱疹、尿路感染、膿疱性皮疹、鼻咽頭炎、歯周炎、爪感染、結膜炎、中耳炎 | ||
| 代謝及び栄養障害 | 食欲減退(19.5%)、高リパーゼ血症、高アミラーゼ血症 | 高血糖、低ナトリウム血症、脱水、低カリウム血症、低アルブミン血症、低マグネシウム血症、低リン血症、低カルシウム血症 | 糖尿病、高カルシウム血症、高コレステロール血症、高ナトリウム血症、高トリグリセリド血症、高尿酸血症、脂質異常症、低クロール血症、代謝性アシドーシス、高カリウム血症、総蛋白減少、高リン血症、高マグネシウム血症 | |
| 筋骨格系及び結合組織障害 | 関節痛 | 関節炎、背部痛、四肢痛、筋痙縮、筋肉痛 | 筋骨格痛、筋骨格硬直、関節腫脹、頚部痛、脊椎関節障害、側腹部痛、筋固縮、関節硬直、リウマチ性多発筋痛、腱炎、顎骨壊死、開口障害、筋力低下 | シェーグレン症候群 |
| 精神・神経系障害 | 味覚異常 | 浮動性めまい、錯感覚、頭痛、感覚鈍麻 | 失神、不安、うつ病、傾眠、嗜眠、記憶障害、感情障害、リビドー減退、神経炎、錯乱状態、腓骨神経麻痺、不眠症 | |
| 腎及び尿路障害 | 蛋白尿、血中クレアチニン増加 | 頻尿、血尿、血中尿素増加、膀胱炎 | ||
| 呼吸器、胸郭及び縦隔障害 | 咳嗽、呼吸困難、しゃっくり、鼻出血、発声障害 | 肺出血、気道の炎症、胸水、喉頭痛、アレルギー性鼻炎、喘鳴、鼻漏、鼻閉、喀血、低酸素症、サーファクタントプロテイン増加、口腔咽頭痛 | ||
| 皮膚及び皮下組織障害 | 発疹(17.7%)、そう痒症(17.5%)、丘疹性皮疹、脱毛症 | 皮膚炎、皮膚病変、紅斑、ざ瘡様皮膚炎、蕁麻疹、皮膚乾燥、手足症候群 | 白斑、中毒性皮疹、乾癬、皮膚色素減少、毛髪変色、苔癬様角化症、爪の障害、皮膚腫瘤、紫斑、湿疹、寝汗、多汗症、尋常性白斑、皮膚色素過剰 | |
| 血管障害 | 高血圧 | 潮紅、ほてり、血管炎、血栓症、低血圧 | ||
| その他 | 体重減少 | 血中LDH増加、CRP増加、血中CK増加、体重増加、細胞マーカー増加、瘻孔、乳頭痛 |
注3)「17.臨床成績」の項に記載した臨床試験のうち併用投与における発現頻度の集計に基づき記載した。
オプジーボ点滴静注20mg 27130円/瓶
オプジーボ点滴静注100mg 131811円/瓶
オプジーボ点滴静注120mg 157660円/瓶
オプジーボ点滴静注240mg 311444円/瓶
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