遺伝子組換え血液凝固第IX因子製剤
| 一般名 |
ノナコグガンマ(遺伝子組換え)
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| 製造/販売 | 武田薬品工業 |
| 剤形/規格 |
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血液凝固第IX因子欠乏患者における出血傾向の抑制
本剤を添付の溶解液5mLで溶解し、静脈内に注射する。なお、10mL/分を超えない速度で注入すること。
通常、1回体重1kg当たり50国際単位を投与するが、患者の状態に応じて適宜増減する。
定期的に投与する場合、通常、体重1kg当たり40〜75国際単位を週2回投与し、12歳未満の小児に対しては体重1kg当たり40〜80国際単位を週2回投与する。
本剤の投与は、血友病の治療経験をもつ医師のもとで開始すること。
本剤の投与によりアナフィラキシーを含むアレルギー反応があらわれる可能性があるので、患者に対しては、アレルギー反応の初期症状が認められた場合には、本剤の投与を中止し、症状や重症度に応じて、直ちに医師に連絡するよう、あらかじめ、説明すること。[「副作用」の項参照]
患者の血中に血液凝固第IX因子に対するインヒビターが発生するおそれがある。本剤を投与しても予想した止血効果が得られない場合には、インヒビターの発生を疑い、回収率やインヒビターの検査を行う等注意深く対応し、適切な処置を行うこと。
血液凝固第IX因子に対するインヒビターが発生した患者では、血液凝固第IX因子投与によりアナフィラキシーのリスクが増加する可能性があるので、過敏症の既往のある患者には、血液凝固第IX因子に対するインヒビターの有無を確認すること。また、アレルギー反応の発現の可能性を考慮して、投与初期(約10〜20実投与日)はアレルギー反応に対する適切な処置が可能な医師のもとで投与すること。
本剤は原則として静脈内ボーラス投与とすること。[「その他の注意」の項参照]
薬効の減弱が認められた場合には、投与量の再検討や必要に応じて血液凝固第IX因子に対するインヒビターの測定を行うこと。
本剤の在宅自己注射は、医師がその妥当性を慎重に検討し、患者又はその家族が適切に使用可能と判断した場合のみに適用すること。本剤を処方する際には、使用方法等の患者教育を十分に実施した後、在宅にて適切な治療が行えることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、患者又はその家族に対し、本剤の注射により発現する可能性のある副作用等についても十分説明し、在宅自己注射後何らかの異常が認められた場合や注射後の止血効果が不十分な場合には、速やかに医療機関へ連絡するよう指導すること。適用後、在宅自己注射の継続が困難な場合には、医師の管理下で慎重に観察するなど、適切な対応を行うこと。
本剤の成分又はハムスターたん白質に対し過敏症の既往歴のある患者
他の血液凝固第IX因子製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
肝疾患の患者、術後の患者、新生児、血栓塞栓性事象のリスクのある患者、線維素溶解の徴候又は播種性血管内凝固症候群(DIC)のある患者[血栓塞栓性合併症のリスクがあるので、これらの患者への投与に際しては、本剤の治療上の有益性と合併症のリスクを勘案すること。]
調製時
調製前に、本剤及び添付溶解液を室温に戻しておくこと。
添付の溶解液以外は使用しないこと。本剤に溶解液全量を加えた後、静かに円を描くように回して溶解すること。(激しく振とうしないこと)
他の製剤と混注しないこと。
一度溶解したものは冷蔵せず、室温(30℃以下)にて保存し、3時間以内に使用すること。3時間以内に使用されない場合は、廃棄すること。
使用後の残液は細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと。
溶解した液を注射器に移す場合、ろ過網のあるセットを用いること。
投与時
1分間に10mLを超えない速度で、静脈内ボーラス投与すること。
沈殿の認められるもの又は混濁しているものは使用しないこと。
在宅自己注射
患者が家庭で保存する場合においては、冷蔵庫内で保存することが望ましいが、室温(30℃以下)で保存することもできる。室温で保存した場合には、使用期限を超えない範囲で6カ月以内に使用し、再び冷蔵庫に戻さないように指導すること。
子供による誤用等を避けるため、薬剤の保管には十分注意すること。
使用済みの医療機器等の処理については、主治医の指示に従うこと。
本剤による免疫寛容導入療法の安全性と有効性は確立されていない。なお、外国において、血液凝固第IX因子に対するインヒビターを有し、かつ血液凝固第IX因子に過敏症の既往のある血友病B患者では、血液凝固第IX因子製剤に伴う免疫寛容導入療法後に、ネフローゼ症候群を発現したとの報告がある
外国において、中心静脈カテーテルにより、遺伝子組換え血液凝固第IX因子製剤を持続注入された患者では、血栓塞栓性事象が報告されている。また、重症の疾患のある新生児において、生命を脅かす上大静脈症候群が発現したとの報告がある
[記録の保存]
本剤は特定生物由来製品ではないが、血液製剤代替医薬品であることから、本剤を投与又は処方した場合は、医薬品名(販売名)、製造番号、投与又は処方した日、投与又は処方を受けた患者の氏名、住所等を記録し、少なくとも20年間保存すること。
血液凝固第IX因子製剤による治療歴のある先天性血友病B患者(小児・成人)を対象とした海外及び国際共同臨床試験において、安全性評価対象99例中5例(5.1%)に6件の副作用が認められた。これらの内訳は、抗フーリン抗体陽性2例(2.0%)、味覚異常1例(1.0%)、出血性貧血1例(1.0%)、四肢痛1例(1.0%)であった。(承認時)
ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、蕁麻疹、悪心、血管浮腫、呼吸困難、血圧低下、頻脈等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[「重要な基本的注意」の項参照]
血栓塞栓症(頻度不明)
血栓塞栓症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
| 1〜5%未満 | |
| 臨床検査 | 抗フーリン抗体陽性※ |
| 神経系障害 | 味覚異常 |
| 血液及びリンパ系障害 | 出血性貧血 |
| 骨格筋系及び結合組織障害 | 四肢痛 |
※抗フーリン抗体は、本剤の製造工程由来成分に対する抗体である。
リクスビス静注用1000 106317円/瓶
リクスビス静注用2000 225935円/瓶
リクスビス静注用3000 320010円/瓶
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