本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
○白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法
○
○相同組換え修復欠損を有する卵巣癌におけるベバシズマブ(遺伝子組換え)を含む初回化学療法後の維持療法
○がん化学療法歴のある
○
○
○
<白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法、
通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
<相同組換え修復欠損を有する卵巣癌におけるベバシズマブ(遺伝子組換え)を含む初回化学療法後の維持療法>
ベバシズマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
<がん化学療法歴のある
通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。ただし、術後薬物療法の場合、投与期間は1年間までとする。なお、患者の状態により適宜減量する。
<
通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。他の薬剤と併用する場合は、アビラテロン酢酸エステル及びプレドニゾロンと併用すること。なお、患者の状態により適宜減量する。
8.1 骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.1参照]
9.2 腎機能障害患者
減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。なお、重度の腎機能障害又は末期腎不全(クレアチニンクリアランス(CrCL):30mL/min以下)患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。[16.6.2参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害のある患者
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。また、重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。[16.6.1参照]
9.4 生殖能を有する者
9.4.1 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後6カ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。また、妊娠中に本剤を投与するか、本剤投与中の患者が妊娠した場合は、胎児に異常が生じる可能性があることを患者に十分説明すること。[9.5、15.2参照]
9.4.2 男性には、本剤投与中及び最終投与後3カ月間においてバリア法(コンドーム)を用いて避妊する必要性について説明すること。[15.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットを用いた動物実験において、臨床曝露量を下回る用量で胚・胎児死亡及び催奇形性(眼球異常、椎骨及び肋骨の欠損等)が報告されている。[9.4.1参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤の乳汁中への移行は不明である。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では、生理機能が低下している。
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。
15.1 臨床使用に基づく情報
国内外の臨床試験等において、骨髄異形成症候群、急性骨髄性白血病等の二次性悪性腫瘍が発生したとの報告がある。
15.2 非臨床試験に基づく情報
遺伝毒性試験において、細菌を用いる復帰突然変異試験で遺伝子突然変異誘発性は認められなかったが、チャイニーズハムスター卵巣細胞を用いる
防湿のためPTP包装のまま保存すること。
本剤は、主にCYP3Aにより代謝される。[16.4参照]
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 強いCYP3A阻害剤イトラコナゾールリトナビルボリコナゾール等中程度のCYP3A阻害剤シプロフロキサシンジルチアゼムエリスロマイシンフルコナゾールベラパミル等[16.7.1参照] | 副作用の発現率及び重症度が増加するおそれがあるので、CYP3A阻害作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。やむを得ず中程度又は強いCYP3A阻害剤を併用する際には本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。 | これらの薬剤等のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| グレープフルーツ含有食品 | 本剤投与時はグレープフルーツ含有食品を摂取しないよう注意すること。 | これらの薬剤等のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP3A誘導剤リファンピシンカルバマゼピンフェノバルビタールフェニトインセイヨウオトギリソウ(St.John's Wort)含有食品等[16.7.2参照] | 本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、CYP3A誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。 | これらの薬剤等のCYP3A誘導作用により、本剤の代謝活性が誘導されるため、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 骨髄抑制
貧血(
11.1.2 間質性肺疾患(
11.1.3 静脈血栓塞栓症
肺塞栓症(0.4%)、深部静脈血栓症(0.1%)等の静脈血栓塞栓症があらわれることがある。
11.1.4 感染症
肺炎(0.4%)等の重篤な感染症があらわれることがある。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 10%以上 | 1%〜10%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
| 皮膚 | 発疹 | 過敏症、皮膚炎、結節性紅斑 | 血管性浮腫 | |
| 精神神経系 | 頭痛、浮動性めまい | |||
| 呼吸器 | 咳嗽、呼吸困難 | |||
| 消化器 | 悪心( |
消化不良、腹痛、便秘、口内炎、上腹部痛 | ||
| 全身 | 疲労・無力症( |
|||
| その他 | クレアチニン増加 | 平均赤血球容積(MCV)増加 |
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