テセントリク点滴静注1200mg

抗悪性腫瘍剤

0(0件) 薬の評価を見る
リスト同薬効薬剤
一般名 アテゾリズマブ(遺伝子組換え)
製造/販売 中外製薬
剤形/規格
  • テセントリク点滴静...

薬剤の評価コメントをご覧いただくにはログインが必要です。

はじめてご利用の方は、新規会員登録
すでにm3.comをご利用の方はログインしてご利用ください

警告

  • 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。

  • 間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例も報告されているので、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部X線検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと(「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)。

禁忌

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

用法・容量

  • 化学療法未治療の扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者の場合

    • カルボプラチン、パクリタキセル及びベバシズマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを60分かけて3週間間隔で点滴静注する。なお、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。

  • 化学療法既治療の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者の場合

    • 通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを60分かけて3週間間隔で点滴静注する。なお、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。

注意事項

重要な基本的注意

  • 本剤のT細胞活性化作用により、過度の免疫反応に起因すると考えられる様々な疾患や病態があらわれることがある。患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、過度の免疫反応による副作用の発現を考慮し、適切な鑑別診断を行うこと。過度の免疫反応による副作用が疑われた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等を考慮すること。また、本剤投与終了後に重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤投与終了後も患者の状態を十分に観察すること(「重大な副作用」の項参照)。

  • 間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部X線検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。また、必要に応じて、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること(「重大な副作用」の項参照)。

  • AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTP、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること(「重大な副作用」の項参照)。

  • 甲状腺機能障害、副腎機能障害及び下垂体機能障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に甲状腺機能検査(TSH、遊離T3、遊離T4等の測定)等を行い、患者の状態を十分に観察すること。また、必要に応じて血中コルチゾール、ACTH等の臨床検査、画像検査等の実施も考慮すること(「重大な副作用」の項参照)。

  • Infusion reactionがあらわれることがある。Infusion reactionが認められた場合には、適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること(「重大な副作用」の項参照)。

  • 化学療法未治療の扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者において、本剤とカルボプラチン、パクリタキセル及びベバシズマブ(遺伝子組換え)を併用投与する際には、発熱性好中球減少症があらわれることがあるので、投与中は定期的に血液検査を行う等、患者の状態を十分に観察すること。

慎重投与

  • 自己免疫疾患の合併又は慢性的若しくは再発性の自己免疫疾患の既往歴のある患者[免疫関連の副作用が発現又は増悪するおそれがある。]

  • 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者[間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある(「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)。]

適用上の注意

  • 調製時

    • 調製時には、日局生理食塩液以外は使用しないこと。

    • 調製時は静かに転倒混和すること。

    • 用時調製し、調製後は速やかに使用すること。

  • 投与時

    • 0.2又は0.22μmのインラインフィルターを使用すること。

    • 点滴静注のみとし、静脈内大量投与、急速静注はしないこと。

    • 他剤との混注をしないこと。

その他の注意

  • 国内外の臨床試験において、本剤に対する抗体の産生が報告されている。

  • カニクイザルに本剤50mg/kgを週1回、26週間反復投与した毒性試験において、雌動物に月経周期異常が認められたとの報告がある。

相互作用

副作用

副作用発現状況の概要

  • <切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌>

    • プラチナ製剤を含む化学療法歴のある切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者を対象とした国際共同第III相臨床試験(OAK試験)で本剤が投与された609例(日本人56例を含む)において、390例(64.0%)に副作用が認められた。主な副作用は、疲労87例(14.3%)、悪心53例(8.7%)、食欲減退52例(8.5%)、無力症51例(8.4%)、発熱50例(8.2%)、下痢47例(7.7%)、発疹42例(6.9%)、そう痒症38例(6.2%)等であった。(承認時)

    • 化学療法歴のない扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者を対象とした国際共同第III相臨床試験(IMpower150試験)で本剤と抗悪性腫瘍剤(カルボプラチン+パクリタキセル+ベバシズマブ(遺伝子組換え))が投与されたB群393例(日本人36例を含む)において286例(72.8%)に副作用が認められた。主な副作用は下痢65例(16.5%)、疲労64例(16.3%)、悪心53例(13.5%)、発疹50例(12.7%)、関節痛41例(10.4%)、食欲減退41例(10.4%)、甲状腺機能低下症39例(9.9%)、無力症38例(9.7%)等であった。また、B群の日本人36例において4例(11.1%)に発熱性好中球減少症が認められた。(承認時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 間質性肺疾患

    間質性肺疾患(2.0%)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。

  • 肝機能障害、肝炎

    AST(GOT)増加(4.2%)、ALT(GPT)増加(4.3%)、Al-P増加(1.5%)、γ-GTP増加(0.5%)、ビリルビン増加(0.6%)等を伴う肝機能障害、肝炎(0.6%)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。

  • 大腸炎、重度の下痢

    大腸炎(1.2%)、重度の下痢(1.3%)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、持続する下痢、腹痛、血便等の症状があらわれた場合には、本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。

  • 膵炎

    膵炎(0.1%)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。

  • 1型糖尿病

    1型糖尿病(0.1%)があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシスに至るおそれがあるので、口渇、悪心、嘔吐等の症状の発現や血糖値の上昇に十分注意すること。1型糖尿病が疑われた場合には本剤の投与を中止し、インスリン製剤を投与する等の適切な処置を行うこと。

  • 甲状腺機能障害

    甲状腺機能低下症(5.4%)、甲状腺機能亢進症(2.1%)、甲状腺炎(0.4%)等の甲状腺機能障害があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。

  • 副腎機能障害

    副腎機能不全(0.2%)等の副腎機能障害があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。

  • 下垂体機能障害

    下垂体炎(0.4%)等の下垂体機能障害があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。

  • 脳炎、髄膜炎

    脳炎(0.2%)、髄膜炎(0.3%)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。

  • 神経障害

    末梢性ニューロパチー(2.5%)、ギラン・バレー症候群(0.3%)等の神経障害があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。

  • 重症筋無力症

    重症筋無力症(頻度不明注4))があらわれることがあるので、筋力低下、眼瞼下垂、呼吸困難、嚥下障害等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤を投与する等の適切な処置を行うこと。また、重症筋無力症によるクリーゼのため急速に呼吸不全が進行することがあるので、呼吸状態の悪化に十分注意すること。

  • 重度の皮膚障害

    中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明注4))、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明注4))、多形紅斑(0.3%)等の重度の皮膚障害があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。

  • 腎機能障害

    急性腎障害(0.4%)、腎不全(0.4%)、尿細管間質性腎炎(0.2%)等の腎機能障害があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査を行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。

  • 筋炎、横紋筋融解症

    筋炎(0.1%)、横紋筋融解症(0.1%)があらわれることがあるので、筋力低下、筋肉痛、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。

  • Infusion reaction

    Infusion reaction(1.2%)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。また、重度のInfusion reactionがあらわれた場合には本剤の投与を直ちに中止し、適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。

  • 発熱性好中球減少症

    本剤とカルボプラチン、パクリタキセル及びベバシズマブ(遺伝子組換え)との併用において、発熱性好中球減少症(2.8%)注5)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

  • 注4)各事象の発現頻度は、OAK試験及びIMpower150試験から集計し、両試験以外から報告された副作用については頻度不明とした。

  • 注5)発現頻度は、IMpower150試験から集計した。

その他の副作用

  • 次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。

5%以上 1%以上〜5%未満 1%未満
精神神経系 頭痛、味覚異常、不眠症、浮動性めまい、錯感覚 意識レベルの低下、感覚鈍麻、失神
結膜炎、霧視、眼乾燥
消化器 下痢、悪心、食欲減退、便秘 嘔吐、口内炎、腹痛、口内乾燥 嚥下障害、リパーゼ増加、アミラーゼ増加
循環器 潮紅、高血圧、低血圧
呼吸器 咳嗽、呼吸困難、気道感染、鼻出血、鼻炎 肺炎、胸水、口腔咽頭痛、発声障害、喀血、低酸素症、鼻閉
皮膚 発疹、そう痒症 皮膚乾燥、脱毛症、斑状丘疹状皮疹、紅斑 蕁麻疹、ざ瘡様皮膚炎、皮膚炎、そう痒性皮疹、寝汗、乾癬、紅斑性皮疹
筋骨格系 関節痛 筋骨格痛、筋肉痛 筋痙縮
泌尿器 血中クレアチニン増加、蛋白尿、尿路感染
血液 貧血 血小板減少、好中球減少、白血球減少、リンパ球減少
代謝 低ナトリウム血症、低マグネシウム血症、低カリウム血症、脱水、低アルブミン血症 血中甲状腺刺激ホルモン増加、高血糖、低リン酸血症、高カリウム血症、低カルシウム血症
その他 疲労、無力症、発熱 体重減少、倦怠感、浮腫、インフルエンザ様疾患、粘膜の炎症、悪寒、過敏症 胸痛、腫脹、疼痛、血中乳酸脱水素酵素増加

薬価

テセントリク点滴静注1200mg 625567円/瓶

評価サマリー

評価コメントはまだありません

はじめてご利用の方

m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療
専門サイトです。会員登録は無料です。

新規会員登録

m3.comにご登録済の方

ログイン

{"controller":"medicines","action":"show","id":"16900"} false