重篤な低血圧又は心原性ショックのある患者[血管拡張作用によりさらに血圧を低下させ症状を悪化させるおそれがある。][9.1.1参照]
閉塞隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]
頭部外傷又は脳出血のある患者[頭蓋内圧を上昇させるおそれがある。]
高度な貧血のある患者[血圧低下により貧血症状(めまい、立ちくらみ等)を悪化させるおそれがある。]
硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)を投与中の患者[10.1参照]
狭心症
通常、成人に対し1日1回1枚(ニトログリセリンとして27mg含有)を胸部、腰部、上腕部のいずれかに貼付する。
なお、効果不十分の場合は2枚に増量する。
本剤の投与に際しては、症状及び経過を十分に観察し、狭心症発作が増悪するなど効果が認められない場合には他の療法に切りかえること。
硝酸・亜硝酸エステル系薬剤を使用中の患者で、急に投与を中止したとき症状が悪化した症例が報告されているので、休薬を要する場合には他剤との併用下で徐々に投与量を減じること。また、患者に医師の指示なしに使用を中止しないよう注意すること。
過度の血圧低下が起こった場合には、本剤を除去し、下肢の挙上あるいは昇圧剤の投与等適切な処置を行うこと。
起立性低血圧を起こすことがあるので注意すること。
本剤投与開始時には他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤と同様に血管拡張作用による頭痛等の副作用を起こすことがある。このような場合には鎮痛剤を投与するか、減量又は投与中止するなど適切な処置を行うこと。また、これらの副作用のために注意力、集中力、反射運動能力等の低下が起こることがあるので、このような場合には、自動車の運転等の危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
本剤の貼付により皮膚症状を起こすことがあるので、このような場合には貼付部位を変更し、非ステロイド性抗炎症剤軟膏又はステロイド軟膏等を投与するか、投与中止するなど適切な処置を行うこと。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 低血圧の患者(重篤な低血圧のある患者を除く)
血管拡張作用によりさらに血圧を低下させるおそれがある。[2.1参照]
9.1.2 原発性肺高血圧症の患者
心拍出量が低下し、ショックを起こすおそれがある。
9.1.3 肥大型閉塞性心筋症の患者
心室内圧較差の増強をもたらし、症状を悪化させるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
頭痛、頭重、血圧低下等が発現するおそれがある。本剤は主として肝臓で代謝されるが、高齢者では一般的に肝機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続する。
14.1 薬剤交付時の注意
患者には本剤を内袋(アルミ袋包装)のまま渡し、本剤を使用するときに内袋から取り出すように指示すること。
自動体外式除細動器(AED)の妨げにならないように貼付部位を考慮するなど、患者、その家族等に指導することが望ましい。
14.2 薬剤貼付時の注意
皮膚の損傷又は湿疹・皮膚炎等がみられる部位には貼付しないこと。
貼付部位に、発汗、湿潤、汚染等がみられるときには清潔なタオル等でよくふき取ってから本剤を貼付すること。
皮膚刺激を避けるため、毎回貼付部位を変えることが望ましい。
15.1 臨床使用に基づく情報
本剤使用中に本剤又は他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し耐薬性を生じ、作用が減弱するおそれがある。なお、労作狭心症に対するコントロールされた外国の臨床試験成績によると、休薬時間を置くことにより、耐薬性が軽減できたとの報告がある。
肺疾患、虚血性心疾患、脳虚血の患者で低酸素血症がある場合は、本剤の投与により低酸素状態が悪化するおそれがある。
硝酸・亜硝酸エステル系薬剤の投与によって、メトヘモグロビン血症があらわれたとの報告がある。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤シルデナフィルクエン酸塩バイアグラ、レバチオバルデナフィル塩酸塩水和物レビトラタダラフィルシアリス、アドシルカ、ザルティア[2.6参照] | 降圧作用を増強することがある。本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。 | 本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤リオシグアトアデムパス[2.6参照] | 降圧作用を増強することがある。本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。 | 本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
降圧作用及び血管拡張作用を有する薬物Ca拮抗剤ACE阻害剤β遮断剤利尿剤降圧剤三環系抗うつ剤メジャートランキライザー | 血圧低下を増強するおそれがある。 | 血圧低下作用を相加的に増強する。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤 | 頭痛、血圧低下等の副作用を増強するおそれがある。 | 血管拡張作用を増強する。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
非ステロイド性抗炎症剤アスピリン等 | 本剤の作用を減弱するおそれがある。 | プロスタグランジンI2等の合成が阻害され、血管拡張作用を減弱する可能性がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
アルコール摂取 | 血圧低下作用を増強するおそれがある。 | 血圧低下作用を相加的に増強する。 |
5%以上 | 0.1〜5%未満 | 頻度不明 | |
循環器 | 血圧低下、めまい | 心拍出量低下、顔面潮紅、熱感、動悸 | |
精神神経系 | 頭痛 | 頭重 | |
消化器 | 嘔気 | 嘔吐 | |
皮膚 | 発赤、そう痒感 | 発疹 |
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