ヒーロンV0.6眼粘弾剤2.3%

眼科手術補助剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 精製ヒアルロン酸ナトリウム
製造/販売 エイエムオー・ジャパン
剤形/規格
  • ヒーロンV0.6眼...

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効能・効果

  • 白内障手術・眼内レンズ挿入術における手術補助

用法・容量

  • 白内障手術・眼内レンズ挿入術を連続して施行する場合には、通常0.3〜0.6mLを前房内へ注入する。また、必要に応じて、眼内レンズのコーティングに約0.1mL使用する。ただし、白内障手術又は眼内レンズ挿入術のみを施行する場合には、以下のとおりとする。

    • 白内障手術

      • 通常0.1〜0.3mLを前房内へ注入する。

    • 眼内レンズ挿入術

      • 眼内レンズ挿入前に、通常0.1〜0.4mLを前房内へ注入する。また、必要に応じて、眼内レンズのコーティングに約0.1mL使用する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 注意深く、ゆっくりと注入すること。

  • 過量に注入しないこと(術後の眼圧上昇の原因となる可能性がある)。

  • 超音波乳化吸引術を行う前に吸引灌流を行い、水晶体と本剤との間に灌流液で満たした空間を作ること(空間が不十分なまま超音波乳化吸引を行うとチップの閉塞により、灌流不全となり角膜熱傷を起こすことがある)。

  • 特に手術直後は、注意深く眼圧を観察すること。もし眼圧上昇があらわれた場合は適切な処置を行うこと。

  • 手術後、吸引灌流し、挿入したレンズの後方や前房隅角等眼内すべてから本剤を完全に除去すること(眼圧上昇を起こすことがある)。

適用上の注意

  • 投与経路

    本剤は眼科用剤として、用法・用量にしたがって投与し、血管内へは投与しないこと。

  • 投与時

    • 本剤は冷所に保存するので、投与に先立って室温に30分以上保つことが望ましい。

    • 本剤の使用にあたっては、添付のカニューレ(25G)を使用し、カニューレがシリンジに完全に装着したことを確認してから使用すること。装着が完全でないと、使用中にカニューレが外れ重大な事故が起こるおそれがある。

    • 本剤の有効成分であるヒアルロン酸ナトリウムは、ベンザルコニウム塩化物等の第4級アンモニウム塩及びクロルヘキシジンにより沈殿を生じることがあるので十分注意すること。

    • 本剤の開封後の使用は1回限りとし、残液は容器とともに廃棄すること。

  • 添付のカニューレの使用上の注意

    • 本品はガンマ線滅菌され、1回限りの使用になっている。再使用はしないこと。

    • 包装が破損しているものや、汚れているもの、製品そのものに異常が見られるものは使わないこと。

    • 包装を開けたらすぐに使用し、使用後は処分すること。

  • 除去方法

    海外で実施された2種類の除去方法についての比較試験の結果、Behind the Lens(BTL)法群はRock'n Roll法群に比べて、術後早期の眼圧上昇が少なかった(下表)。
    この結果より、本剤の除去方法はBTL法を用いるのが望ましい。小瞳孔等によりBTL法を実施することが困難な場合は、Rock'n Roll法を用いて、除去を行う。なお、国内臨床試験ではRock'n Roll法の経験はない。

    • 表 除去方法別の眼圧変化 平均±SD(mmHg)

      術前 術後5時間 術後24時間
      BTL法群
      (n=80)
      15.9±2.7 22.4±7.6 16.8±4.3
      Rock'n Roll法群
      (n=79)
      15.7±2.8 25.6±10.4 16.0±3.9

    • Behind the Lens(BTL)法

      • 超音波装置の灌流/吸引モード設定

        標準的なI/Aチップ0.3mm使用

        • 流量

          20〜25mL/min

        • 吸引圧注)

          250〜300mmHg
          (最高500mmHgまで吸引可能)

        • 灌流ボトル高

          目の高さより60〜70cm上

        • 注:ペリスタルティックポンプの場合には上限よりに、ベンチュリーポンプの場合には下限よりにセットする。

      • 前房がまだ本剤で満たされており、眼内レンズをセンタリングしていない状態で除去を開始する。

      • 吸引口を上に向けて、灌流せずにI/Aチップを眼内レンズの裏に入れ、灌流/吸引を開始する。

      • 本剤を水晶体のうから除去した後、眼内レンズのセンタリングを確認する。本剤を水晶体のうから除去する間、灌流を継続することにより水晶体を膨張させ続けることができ、水晶体のうを吸引する危険性が少なくなる。灌流を続けながら、チップを光学部の裏から取り出し、光学部の表側に置く。

      • 虹彩面または光学部表面でI/Aチップを円を描くように回しながら除去を続け、次に前房隅角に注意しながら前房内をさらに洗浄する。

    • Rock'n Roll法

      • 超音波装置の灌流/吸引モード設定

        標準的なI/Aチップ0.3mm使用

        • 流量

          25〜30mL/min

        • 吸引圧注)

          350〜500mmHg

        • 灌流ボトル高

          目の高さより60〜70cm上

        • 注:ペリスタルティックポンプの場合には上限よりに、ベンチュリーポンプの場合には下限よりにセットする。
          リニア・コントロールの場合、術者が足のペダルを十分に押し下げて灌流/吸引の操作を行う。

      • 虹彩面上で円を描くようにI/Aチップを回す。

      • I/Aチップを眼内レンズの光学部の表面に置く。眼内レンズ光学部の片側を静かに押さえつけて、I/Aチップを回転させ、水晶体のう内へ灌流液を導く。

      • I/Aチップの吸引口を水晶体のうの赤道面に向け、数秒間この状態を維持し、それから本剤が完全に除去されるまで眼内レンズ光学部のもう一方の側で同様の手順を繰り返す。最後に隅角を含め前房内を洗浄し、必要であれば[2]、[3]の手順を繰り返す。

相互作用

副作用

副作用発現状況の概要

  • 調査症例数79例(国内臨床試験)中、副作用発現症例は5例(6.3%)であり、副作用発現件数は延べ7件であった。その主なものは、眼圧上昇4件(5.1%)、角膜浮腫2件(2.5%)であった。(承認時までの調査の集計)
    また、海外での臨床試験517例中42例(8.1%)に副作用が認められた。その主なものは、眼圧上昇33件(6.4%)、近視11件(2.1%)であった。

その他の副作用

5%以上 0.1〜5%未満 頻度不明 注)
眼圧上昇 角膜浮腫、近視、虹彩炎 角膜熱傷、炎症反応、のう胞様黄斑浮腫、角膜混濁、前房出血、虹彩新生血管、虹彩後癒着、結膜癒着不全、散瞳、水晶体混濁、浅前房、疼痛、霧視、かゆみ
その他 嘔気・嘔吐 眼内レンズ表面の混濁
  • 注:角膜熱傷は海外において市販後に本剤で報告されている。またそれ以外は他の眼科用ヒアルロン酸ナトリウム製剤において認められている。

薬価

ヒーロンV0.6眼粘弾剤2.3% 8964.7円/筒

評価サマリー

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