2.1 代謝性及び呼吸性アルカローシスのある患者[症状が悪化するおそれがある。]
2.2 無尿、尿毒症などの腎機能障害のある患者[9.2.1参照]
○代謝性アシドーシス(アシデミアを認めるとき)
○体外循環、低体温による手術及び保存血大量注入によるアシドーシスの治療
投与に当たっては、まず投与量の半量から投与を開始し、必要に応じて、適宜追加補正することが望ましい。
通常成人の投与量は一般に次式による。
投与量(mEq)=不足塩基量(Base Deficit mEq/L)×0.3×体重(kg)
トロメタモールの0.3モル溶液の場合は次式による。
投与量(mL)=不足塩基量(Base Deficit mEq/L)×体重(kg)
投与はなるべく太い静脈に直接又は静脈カテーテルを用いて0.2mL/kg/分以下の速度で注射する。
なお、投与量、投与速度は年齢、症状、細胞外液量等に応じて適宜増減する。
8.1 本剤及び本剤の補正液は濃厚液のため、そのまま注射しないこと。必ず希釈して使用すること。
8.2 呼吸の抑制があらわれることがあるので、使用にあたっては人工呼吸器等の準備が望ましい。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 無尿、尿毒症などの腎機能障害のある患者
投与しないこと。水分、電解質代謝異常が悪化するおそれがある。[2.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
9.7.1 小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.7.2 新生児への投与で、出血性肝壊死が報告されている
9.8 高齢者
投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
14.1 全般的な注意
使用時には、感染に対する配慮をすること。
14.2 薬剤調製時の注意
14.2.1 使用時に調製し、調製液は速やかに使用すること。
14.2.2 添付のラベルは、pH約10で使用するときはpH=8の部分を切り取り、pH約8で使用するときはpH=10の部分を切り取って希釈液の瓶に貼って使用すること。
14.3 薬剤投与時の注意
14.3.1 血管外に漏出させないよう注意すること。
14.3.2 残液は使用しないこと。
以下の場合には使用しないこと。
・容器から薬液が漏れている場合
・性状その他薬液に異状が認められる場合
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 頻度不明 | |
| 大量・急速投与 | 呼吸の抑制、低血圧、低血糖 |
| 注射部位 | 血管痙攣、静脈炎 |
| 注射部位 | 組織の炎症、壊死 |
| 電解質異常 | 浸透圧性利尿作用による血清電解質の減少、腎障害や乏尿のある患者では高カリウム血症 |
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