抗プラスミン剤
| 一般名 |
トラネキサム酸
|
|---|---|
| 製造/販売 | 第一三共 |
| 剤形/規格 |
|
トロンビンを投与中の患者[10.1参照]
○全身性線溶亢進が関与すると考えられる出血傾向(白血病、再生不良性貧血、紫斑病等、及び手術中・術後の異常出血)
○局所線溶亢進が関与すると考えられる異常出血(肺出血、鼻出血、性器出血、腎出血、前立腺手術中・術後の異常出血)
○下記疾患における紅斑・腫脹・そう痒等の症状
湿疹及びその類症、蕁麻疹、薬疹・中毒疹
○下記疾患における咽頭痛・発赤・充血・腫脹等の症状
扁桃炎、咽喉頭炎
○口内炎における口内痛及び口内粘膜アフター
トラネキサム酸として、通常成人1日750〜2,000mgを3〜4回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 血栓のある患者(脳血栓、心筋梗塞、血栓性静脈炎等)及び血栓症があらわれるおそれのある患者
血栓を安定化するおそれがある。
9.1.2 消費性凝固障害のある患者
ヘパリン等と併用すること。血栓を安定化するおそれがある。
9.1.3 術後の臥床状態にある患者及び圧迫止血の処置を受けている患者
静脈血栓を生じやすい状態であり、本剤投与により血栓を安定化するおそれがある。離床、圧迫解除に伴い肺塞栓症を発症した例が報告されている。
9.1.4 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎不全のある患者
血中濃度が上昇することがある。
9.2.2 人工透析患者[11.1.1参照]
9.5 妊婦
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
15.2 非臨床試験に基づく情報
イヌに長期・大量投与したところ網膜変性があらわれたとの報告がある。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| トロンビン[2.参照] | 血栓形成傾向があらわれるおそれがある。 | 血栓形成を促進する作用があり、併用により血栓形成傾向が増大する。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ヘモコアグラーゼ | 大量併用により血栓形成傾向があらわれるおそれがある。 | ヘモコアグラーゼによって形成されたフィブリン塊は、本剤の抗プラスミン作用によって比較的長く残存し閉塞状態を持続させるおそれがあると考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| バトロキソビン | 血栓・塞栓症を起こすおそれがある。 | バトロキソビンによって生成するdesAフィブリンポリマーの分解を阻害する。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 凝固因子製剤エプタコグアルファ等 | 口腔等、線溶系活性が強い部位では凝固系がより亢進するおそれがある。 | 凝固因子製剤は凝固系を活性化させることにより止血作用を発現する。一方、本剤は線溶系を阻害することにより止血作用を発現する。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 痙攣(頻度不明)
人工透析患者において痙攣があらわれることがある。[9.2.2参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 0.1〜1%未満 | 0.1%未満 | |
| 過敏症 | そう痒感、発疹等 | |
| 消化器 | 食欲不振、悪心、嘔吐、下痢、胸やけ | |
| その他 | 眠気 |
トランサミン錠250mg 10.4円/錠
トランサミン錠500mg 11.9円/錠
トランサミンカプセル250mg 10.4円/カプセル
トランサミン散50% 10.3円/g
m3.comにご登録済の方
薬剤名検索
薬剤情報提供:一般財団法人日本医薬情報センター 剤形写真提供:株式会社薬事日報社
・薬剤情報・剤形写真は月一回更新しておりますが、ご覧いただいた時点で最新情報ではない可能性がございます。 最新情報は、各製薬会社のWebサイトなどでご確認ください。
・投稿内容の中に適応外、承認用法・用量外の記載等が含まれる場合がありますが、エムスリー、製薬会社が推奨するものではありません。
副作用の頻度
投稿日: 2017/02/03 参考率: 97%(33人/34人)
耳鼻咽喉科/60代/処方経験あり