完全な胆道の閉塞により胆汁が腸管に排泄されない患者[本剤は、腸管内で胆汁酸と結合してその糞中排泄量を増大させることにより、コレステロールを低下させる薬剤であるため効果がない。]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
○高コレステロール血症
○レフルノミドの活性代謝物の体内からの除去
<高コレステロール血症>
通常成人にはコレスチラミン無水物として1回4gを水約100mLに懸濁し、1日2〜3回服用する。
<レフルノミドの活性代謝物の体内からの除去>
通常成人にはコレスチラミン無水物として1回4gを水約100mLに懸濁し、1日3回服用する。レフルノミド製剤投与による重篤な副作用発現時にはコレスチラミン無水物として1回8gを水約200mLに懸濁し、1日3回服用する。
<高コレステロール血症>
あらかじめ高コレステロール血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法や、高血圧・喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分に考慮すること。
投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止すること。また、血中トリグリセライド値を定期的に検査し、異常上昇例に対しては、適当な処置を講ずること。
脂溶性ビタミン(A、D、E、K)あるいは葉酸塩の吸収阻害が起こる可能性があるので、長期間投与の際にはこれらの補給を考慮すること。[9.5、9.6参照]
長期間の大量投与により高クロール性アシドーシスを起こすとの報告があるので、十分留意すること。
<レフルノミドの活性代謝物の体内からの除去>
本剤は陰イオン交換樹脂であり、本剤に結合する可能性のある薬剤を併用している場合には、本剤によるレフルノミドの活性代謝物の体内からの除去効果が減弱するおそれがあるので注意すること。[10.2参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 便秘を起こしやすい患者又は痔疾患の患者
症状を増悪させるおそれがある。
9.1.2 消化管潰瘍又はその既往歴のある患者
物理的な刺激により症状を増悪させるおそれがある。
9.1.3 出血傾向のある患者
ビタミンKの吸収を阻害するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 肝疾患・肝機能障害又はその既往歴のある患者
AST、ALT上昇等の肝機能検査値異常の発現頻度が高くなるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[8.3参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。[8.3参照]
9.7 小児等
<レフルノミドの活性代謝物の体内からの除去>
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
慎重に投与すること。肝・腎機能が低下している場合が多く、また、体重が少ない傾向があるなど副作用が発現しやすい。
14.1 薬剤交付時の注意
服用時には水に懸濁し、粉末のまま服用しないこと。
15.2 非臨床試験に基づく情報
ラットを用いた動物実験において既知発がん物質によって誘発される腸腫瘍の発生頻度が本剤との併用により上昇するとの報告がある。
25.1 健保適用の対象
本剤は、他の製剤の用量に比して大量に投与され、かつ、微粉末の製剤であるため、服用時に患者の肉体的負担が大きいことから、一般に高コレステロール血症の治療剤の選択においては、他の薬剤が優先して使用されるものであること。ただし、家族性高コレステロール血症の重症例の治療においては、不可欠な製剤として使用されるものであること。(昭和60年7月19日保険発第78号厚生省保険局医療課長通知)
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
抗リウマチ剤メトトレキサートサラゾスルファピリジン非ステロイド性抗炎症剤ピロキシカムテノキシカムメロキシカムジクロフェナクイブプロフェンフェニルブタゾンナプロキセンフルフェナム酸アルミニウム副腎皮質ホルモン剤ヒドロコルチゾン免疫抑制剤ミコフェノール酸 モフェチルチアジド系降圧利尿剤クロルタリドンメチクランメフルシドテトラサイクリンフェノバルビタールバンコマイシン塩酸塩甲状腺ホルモン製剤ジギタリス強心配糖体ラロキシフェン塩酸塩フィブラート系薬剤ベザフィブラートフェノフィブラート[8.5参照] | これらの薬剤の血中濃度が低下するおそれがある。これらの薬剤の吸収阻害を避けるために、本剤投与前4時間若しくは投与後4〜6時間以上、又は可能な限り間隔をあけて慎重に投与する。 | 本剤は陰イオン交換樹脂であり、消化管内で胆汁酸、陰イオン性物質や酸性物質等と結合してその吸収を遅延・抑制させる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ワルファリン[8.5参照] | ワルファリンの吸収が阻害され、抗凝血作用が減弱されるおそれがあるので、併用する場合は薬剤の吸収阻害を避けるために、本剤投与前4時間若しくは投与後4〜6時間以上、又は可能な限り間隔をあけて慎重に投与する。 | 本剤は陰イオン交換樹脂であり、消化管内で胆汁酸、陰イオン性物質や酸性物質等と結合してその吸収を遅延・抑制させる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
フルバスタチンナトリウム等[8.5参照] | これらの薬剤の血中濃度が低下するので、本剤投与後少なくとも3時間経過後に投与する。 | 本剤は陰イオン交換樹脂であり、消化管内で胆汁酸、陰イオン性物質や酸性物質等と結合してその吸収を遅延・抑制させる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
エゼチミブ[8.5参照] | エゼチミブの血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与前2時間あるいは投与後4時間以上の間隔をあけて投与する。 | 本剤は陰イオン交換樹脂であり、消化管内で胆汁酸、陰イオン性物質や酸性物質等と結合してその吸収を遅延・抑制させる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ケノデオキシコール酸[8.5参照] | ケノデオキシコール酸の作用を減弱するおそれがある。 | 本剤は陰イオン交換樹脂であり、消化管内で胆汁酸、陰イオン性物質や酸性物質等と結合してその吸収を遅延・抑制させる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
アカルボース | アカルボースの作用に影響を及ぼすおそれがある。 | 外国での健康成人を対象とした併用試験においてアカルボースの効果(特に食後インスリン値の上昇の抑制)が増強されたとの報告がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
スピロノラクトン | 高クロール性アシドーシスを来たすとの報告がある。 | 機序不明である。本剤との相加作用が考えられる。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 腸閉塞(頻度不明)
高度の便秘、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5%以上 | 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | |
消化器 | 便秘注) | 硬便注)、胃・腹部膨満感、腹鳴、食欲不振、嘔気・嘔吐、下痢、軟便、腹痛、心窩部痛、胃・腹部不快感、胸やけ | 胃潰瘍、歯肉腫脹 |
肝臓 | ALT上昇 | AST上昇、Al-P上昇、LDH上昇、総ビリルビン上昇 | 肝機能異常 |
腎臓 | BUN上昇、クレアチニン上昇 | ||
血液 | 白血球増多、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値減少 | ||
皮膚 | 発疹、そう痒感 | 顔面紅潮、熱感、紅斑 | |
筋肉 | CK上昇 | ||
その他 | 口腔内アフタ、血清カリウム、血清リン、血清尿酸の上昇、血清カリウム、血清カルシウム、ビタミンDの低下 | めまい、頭痛、硝子体出血、耳鳴、毛細管拡張、排尿障害、疲労 |
注)このような症状があらわれた場合には、緩下剤の併用あるいは減量休薬を考慮し、重症の場合には投与を中止すること。
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