アデール点滴静注用5mg 他

急性心不全治療剤

3.0(1件) 薬の評価を見る
リスト同薬効薬剤
一般名 コルホルシンダロパート塩酸塩
製造/販売 日本化薬
剤形/規格
  • アデール点滴静注用5mg
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禁忌

  • 肥大型閉塞性心筋症のある患者[流出路閉塞が悪化する可能性がある。]

  • 高度の大動脈弁狭窄又は僧帽弁狭窄等のある患者[血圧低下又は肺動脈圧上昇、肺動脈楔入圧上昇により状態が悪化することがある。]

効能・効果

  • 急性心不全で他の薬剤を投与しても効果が不十分な場合

用法・容量

  • 本剤は、用時生理食塩液等で溶解し、コルホルシンダロパート塩酸塩として通常成人には1分間あたり0.5μg/kgを点滴静脈内投与する。
    なお、点滴投与量は、病態に応じて1分間あたり0.75μg/kgを上限として心血行動態、心電図をモニターしながら適宜増減する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 本剤は他の薬剤を投与しても効果が不十分な場合に適用を考慮すること。

  • 本剤はアデニル酸シクラーゼに直接作用することにより作用発現をもたらすものであることから、アデニル酸シクラーゼの活性化に伴う各種ホルモン作用の発現に留意すること。

  • 本剤の投与前に体液減少及び電解質の是正、呼吸管理等の必要な処置を行うこと。

  • 本剤の投与は、血圧、心拍数、心電図、尿量、体液及び電解質、また可能な限り肺動脈楔入圧、心拍出量及び血液ガス等患者の状態を観察しながら行うこと。

  • 本剤の投与中に過度の心拍数増加、血圧低下があらわれた場合には、過量投与の可能性があるので、減量又は投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。

  • 本剤の投与によっても、期待された改善がみられない場合には投与を中止し、他剤に切り替えるなどの必要な処置を行うこと。

  • 投与前に心房細動等の心電図異常のある患者では、動悸・頻脈、不整脈の発現が高まる可能性があるので注意すること。

慎重投与

  • 重篤な頻脈性不整脈のある患者[不整脈が悪化することがある。]

  • 重篤な冠動脈疾患のある患者[高度な動脈硬化病変を有している患者では本剤による冠血流量増加が期待できない可能性がある。さらに本剤は陽性変力作用を有するため、急性心筋梗塞などの冠動脈疾患を増悪させるおそれがある。]

  • 大動脈弁狭窄、僧帽弁狭窄等がある患者[血圧低下又は肺動脈圧上昇、肺動脈楔入圧上昇により状態が悪化することがある。]

  • 腎機能障害のある患者[副作用(心室性頻拍、心房細動等)の発現率が高くなる。]

  • 重篤な肝機能障害のある患者[血中濃度が高くなるおそれがあるので、投与量を減ずること。]

  • 著しく血圧の低い患者[血圧がさらに低下することがある。]

  • 高齢者[「5.高齢者への投与」の項参照]

  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

適用上の注意

  • 調製時

    • 調製後はすみやか(1日以内)に使用すること。

    • 配合変化

      現在までに、下記の注射剤と配合変化を起こすことが確認されているので、混合しないこと。

      • アミノフィリン水和物、カンレノ酸カリウム、アセタゾラミドナトリウム(アルカリ性の注射液と混合した場合、混濁・沈殿を生じることがあるので注意すること。)

  • 投与時

    他の注射剤と混合せずに用いることが望ましい。[患者の病態に応じて、本剤の点滴静脈内投与速度を調節する必要がある。]

その他の注意

  • 本剤との因果関係は明らかでないが、本剤投与後に、AST(GOT)、ALT(GPT)等の異常増加を呈し、劇症肝炎と診断され、血漿交換等の処置を実施した症例が1例報告されている。

相互作用

相互作用序文

  • 本剤は主として肝代謝酵素CYP3Aで代謝される。

薬物代謝酵素用語

CYP3A

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カテコラミン系の強心薬ドパミン塩酸塩ドブタミン塩酸塩 等PDE阻害薬アムリノンミルリノンオルプリノン塩酸塩水和物 等cAMP製剤ブクラデシンナトリウム 心室性期外収縮等の不整脈の発現を助長させるおそれがある。 ともに強心作用を有する。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
利尿薬フロセミド 等 心室性期外収縮等の不整脈の発現を助長させるおそれがある。 フロセミド等の利尿薬は電解質失調を引きおこし、不整脈を誘発する可能性がある。

副作用

副作用発現状況の概要

  • <概要>

    • 総症例231例中86例(37.2%)に副作用が認められ、主な副作用は動悸・頻脈16.9%、心室性期外収縮10.8%、頭痛・頭重感5.6%、熱感5.2%等であった。また、臨床検査値異常は230例中54例(23.5%)に認められ、主な臨床検査値の異常はLDH上昇7.6%、尿たん白増加5.1%、血小板減少5.1%等であった。〔承認時〕

    • 使用成績調査548例における副作用及び臨床検査値異常の発現率は21.4%であり、主なものは心室性頻拍4.9%、LDH上昇3.5%、AST(GOT)上昇2.7%、心房細動2.0%等であった。〔再審査終了時〕

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 心室性頻拍(3.0%)、心室細動(頻度不明)

    心室性頻拍、心室細動があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が発現した場合には減量又は投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。

その他の副作用

5%以上 1〜5%未満 1%未満
循環器 注) 動悸・頻脈(16.9%)、心室性期外収縮(10.8%) 上室性頻拍、心房細動、心房粗動、血圧低下
消化器 悪心・嘔吐
肝臓 LDH上昇 直接ビリルビン上昇、総ビリルビン上昇、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇
腎臓 尿たん白増加 BUN上昇、血清クレアチニン上昇、尿酸上昇
血液 血小板減少 赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値減少、白血球増加、リンパ球減少
その他 頭痛・頭重感、熱感 尿ウロビリノーゲン増加、総たん白減少、CK(CPK)上昇、尿糖増加 全身倦怠感、呼吸困難、血清K低下
  • 注)観察を十分に行い、異常が認められた場合は減量又は投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

薬価

アデール点滴静注用5mg 4011円/瓶
アデール点滴静注用10mg

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