ペルサンチン静注10mg

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リスト同薬効薬剤
一般名 ジピリダモール
製造/販売 日本ベーリンガーインゲルハイム
剤形/規格
  • ペルサンチン静注10mg

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禁忌

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 狭心症、心筋梗塞、その他の虚血性心疾患、うっ血性心不全

用法・容量

  • ジピリダモールとして、通常成人1回10mgを1日1〜3回徐々に静脈内注射する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 本薬の経口剤を投与中の患者に本剤を追加投与した場合、本剤の作用が増強され、副作用が発現するおそれがあるので、併用しないこと。(「過量投与」の項参照)

  • 本剤との併用によりアデノシンの有害事象が増強されることから、本剤を投与されている患者にアデノシン(アデノスキャン)を投与する場合は、12時間以上の間隔をあけること。(「相互作用」の項参照)

慎重投与

  • 低血圧の患者[更に血圧を低下させることがある。]

  • 心筋梗塞の急性期の患者[血圧低下により症状を悪化させるおそれがある。]

  • 重篤な冠動脈疾患(不安定狭心症、亜急性心筋梗塞、左室流出路狭窄、心代償不全等)のある患者[症状を悪化させることがある。]

過量投与

  • 症状

    本剤の過量投与により一過性の血圧低下、心停止、心臓死、致死性及び非致死性の心筋梗塞、胸痛/狭心症、心電図異常(ST低下、洞停止、心ブロック、徐脈、頻脈、細動等)、失神発作、脳血管障害(一過性脳虚血症、脳卒中等)、急性気管支痙攣があらわれることがある。

  • 処置

    一般的な対症療法が望ましいが、激しい胸痛が発現した場合は、アミノフィリンの静注等の適切な処置を行うこと。

適用上の注意

  • 投与時

    急速に静脈内注射をすると、特に高血圧のある患者において血圧が下がることがあるので、ゆっくり注射すること。

  • 調製時

    ジピリダモールの化学的性質により配合変化を起こしやすいので、他の薬剤との混合注射はしないこと。なおブドウ糖注射液とは混合注射が可能である。

  • アンプルカット時

    本剤は「ワンポイントカットアンプル」を使用しているので、カット部をエタノール綿等で清拭した後、ヤスリを用いず、アンプル枝部のマークの反対方向に折り取ること。

その他の注意

  • 海外において慢性安定狭心症の患者を対象にβ遮断剤、カルシウム拮抗剤、および長時間型硝酸剤投与中の本剤の追加投与の効果を検討するため、二重盲検法にてジピリダモール徐放カプセル(1回200mg 1日2回)またはプラセボを24週間追加投与したところ、「運動耐容時間」に対する本剤の追加投与の効果は認められなかったとの試験成績がある。

  • 本剤を承認外の薬物負荷試験の目的で承認用量を超えて静脈内投与した場合、一過性の血圧低下、心停止、心臓死、致死性及び非致死性の心筋梗塞、胸痛/狭心症、心電図異常(ST低下、洞停止、心ブロック、徐脈、頻脈、細動等)、失神発作、脳血管障害(一過性脳虚血症、脳卒中等)、急性気管支痙攣があらわれることがある。

相互作用

併用禁忌

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アデノシン(アデノスキャン) 完全房室ブロック、心停止等が発現することがある。本剤の投与を受けた患者にアデノシン(アデノスキャン)を投与する場合には少なくとも12時間の間隔をおく。もし完全房室ブロック、心停止等の症状があらわれた場合はアデノシン(アデノスキャン)の投与を中止する。 本剤は体内でのアデノシンの血球、血管内皮や各臓器での取り込みを抑制し、血中アデノシン濃度を増大させることによりアデノシンの作用を増強する。

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
キサンチン系製剤テオフィリンアミノフィリン 本剤の作用が減弱されるので、併用にあたっては患者の状態を十分に観察するなど注意すること。 テオフィリン等のキサンチン系製剤は、本剤のアデノシンを介した作用を阻害する。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アデノシン三リン酸二ナトリウム 本剤はアデノシンの血漿中濃度を上昇させ、心臓血管に対する作用を増強するので、併用にあたっては患者の状態を十分に観察するなど注意すること。 本剤は体内でのアデノシンの血球、血管内皮や各臓器での取り込みを抑制し、血中アデノシン濃度を増大させることによりアデノシンの作用を増強する。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
降圧剤 本剤は降圧剤の作用を増強することがあるので、併用にあたっては患者の状態を十分に観察するなど注意すること。 本剤の血管拡張作用により、降圧剤の作用が増強されることがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
抗凝固剤ダビガトランエテキシラート、ヘパリン等 出血傾向が増強するおそれがあるので、併用にあたっては患者の状態を十分に観察するなど注意すること。 これら薬剤は抗凝固作用を有するためと考えられる。

副作用

副作用発現状況の概要

  • 調査症例148例(再評価結果)中副作用が報告されたのは、15例(10.1%)であった。主な副作用は、心悸亢進7件(4.73%)、頭痛5件(3.38%)、嘔気2件(1.35%)、胸部不快感1件(0.68%)であった。また、臨床検査値においては特に一定の傾向を示す変動は認められていない。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 狭心症状の悪化(0.1%未満)

    狭心症状が悪化することがあるので、このような場合には、投与を中止すること。

  • 出血傾向(頻度不明)

    眼底出血、消化管出血、脳出血等の出血傾向があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 血小板減少(頻度不明)

    血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 過敏症(頻度不明)

    気管支痙攣、血管浮腫、アナフィラキシー様症状等の過敏症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

  • 以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。

0.1〜5%未満 0.1%未満 頻度不明
過敏症注) 発疹 蕁麻疹
精神神経系 頭痛、めまい、熱感、倦怠感
循環器 心悸亢進、胸部不快感 血圧低下
消化器 嘔気、嘔吐
その他 胸痛、筋肉痛
  • 注)発現した場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

薬価

ペルサンチン静注10mg 59円/管

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