重篤なうつ状態があらわれることがある。使用上の注意に特に留意すること。
うつ病・うつ状態及びその既往歴のある患者(特に自殺傾向のあるもの)[重篤なうつ状態を発現することがあり、自殺に至ったとの報告がある。]
消化性潰瘍、潰瘍性大腸炎のある患者[胃酸分泌が亢進し、症状が悪化するおそれがある。]
本剤の成分又はラウオルフィア・アルカロイドに対し過敏症の既往歴のある患者
電気ショック療法を受けている患者[重篤な反応を起こすことがある(「相互作用」の項参照)。]
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
高血圧症(本態性)、高血圧症(腎性等)
悪性高血圧(他の降圧剤と併用する)
フェノチアジン系薬物の使用困難な統合失調症
アポプロン錠0.25mg
降圧の目的には、レセルピンとして、通常成人1日0.2〜0.5mg(錠:1〜2錠)を1〜3回に分割経口投与する。血圧が下降し、安定化した場合は維持量として1日0.1〜0.25mg(錠:1/2〜1錠)を経口投与する。
鎮静の目的には、レセルピンとして、通常成人1日0.2〜2mg(錠:1〜8錠)より始め、患者の反応を観察しつつ増減する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
眠気、脱力感等を催すことがあるので、本剤投与中の患者(特に投与初期)には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないように注意すること。
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
消化性潰瘍、潰瘍性大腸炎の既往歴のある患者[症状が再発するおそれがある。]
てんかん等の痙攣性疾患及びその既往歴のある患者[痙攣閾値を低下させるおそれがある。]
腎不全のある患者[血圧低下に対する順応性が不良になる。]
気管支喘息又はアレルギー性疾患の既往歴のある患者[過敏症を増強させることがある。]
レセルピン等のラウオルフィア・アルカロイド系薬剤の使用と乳がん発生との因果関係はまだ確立されたものではないが、乳がんの女性を調査したところ、レセルピン等のラウオルフィア・アルカロイド系薬剤の使用率が対照群と比較して有意に高いとの疫学調査の結果が報告されている。
ラットに長期間経口投与(0.25mg/kg/日以上、103週間)したところ、雄に副腎髄質の褐色細胞腫の発生増加が認められたとの報告がある。
本剤は医師の指導により使用すること。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 電気ショック療法 | 重篤な反応(錯乱、嗜眠、重症の低血圧等)があらわれるおそれがある。電気ショック療法を行う前には適切な休薬期間をおく。 | 本剤により痙攣閾値を低下させると考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ジギタリス製剤、 キニジン | 不整脈、徐脈があらわれるおそれがある。 | 本剤の交感神経終末におけるカテコールアミン遊離作用が関与すると考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 交感神経遮断薬 グアネチジン、ベタニジン等 | 徐脈、起立性低血圧、うつ状態があらわれるおそれがある。 | 相互にカテコールアミン枯渇作用を増強すると考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ドパミン作動薬 レボドパ、ドロキシドパ等 | ドパミン作動薬の効果を減弱させることがある。 | 本剤は脳内ドパミンを減少させ、ドパミン作動薬の抗パーキンソン病作用に拮抗すると考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 抗コリン性抗パーキンソン病薬 トリヘキシフェニジル等 | 抗コリン性抗パーキンソン病薬の作用を増強することがある。 | 相互に中枢神経抑制作用を増強すると考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| β遮断薬 | 本剤及びβ遮断薬の副作用が増強され、徐脈、過度の鎮静等があらわれるおそれがある。 | 本剤はカテコールアミン枯渇作用を有するため、β遮断薬と併用した場合、過度の交感神経遮断作用が起こる可能性が考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 抗うつ薬 | 抗うつ薬の抗うつ効果及び本剤の降圧効果が減弱するおそれがある。また、過度の中枢神経興奮があらわれるおそれがある。 | 抗うつ薬は主にカテコールアミン、セロトニンの再取り込み阻害により、シナプス間隙のアミン濃度を上昇させると考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| モノアミン酸化酵素阻害薬 | モノアミン酸化酵素阻害薬を投与中の患者に本剤を追加投与することにより、興奮、血圧上昇があらわれるおそれがある。 | モノアミン酸化酵素阻害薬によりカテコールアミンの蓄積量が増え、この状態で本剤を投与するとカテコールアミンの遊離が増大し、反応性が高まると考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 全身麻酔薬 バルビツール酸誘導体等 | 低血圧、徐脈があらわれるおそれがある。 | 相互に中枢神経・末梢神経抑制作用を増強し、心・血管系に影響すると考えられている。 |
(再審査対象外)
(頻度不明注1))
うつ状態
うつ状態があらわれることがあり、自殺に至るような重篤な場合があるので、患者の状態に十分注意し、悲観気分、早朝覚醒、食欲不振、陰萎又は抑制(思考、行動)等の抑うつ症状があらわれた場合には投与を中止すること。なお、この抑うつ症状は投与中止後も数か月間続くことがある。
注1)自発報告又は海外において認められている副作用のため頻度不明。
下記の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には必要に応じ投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 5%以上又は頻度不明 注1) | 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | |
| 精神神経系 | 悪夢注2)、眠気、性欲減退、神経過敏、めまい、頭痛等 | 全身振戦 | 錐体外路症状注2) |
| 過敏症 | 発疹等 | ||
| 循環器 | 徐脈 | 浮腫 | |
| 消化器 | 胃潰瘍、口渇、下痢、食欲不振、悪心・嘔吐、軟便 | ||
| その他 | 鼻閉、倦怠感 | 呼吸困難、体重増加 |
注1)自発報告又は海外において認められている副作用のため頻度不明。
注2)大量又は長期投与によりあらわれることがある。
アポプロン錠0.25mg 9.8円/錠
アポプロン散0.1% 8.1円/g
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