肝性昏睡の患者[血中アンモニア濃度を上昇させ、症状を悪化させるおそれがある。]
体液中のナトリウム・カリウムが明らかに減少している患者[電解質失調を促進させるおそれがある。]
無尿の患者[有効循環血液量が減少し、糸球体ろ過率の低下のため尿素窒素が上昇することがある。]
腎性浮腫、心性浮腫、肝性浮腫、癌性腹水
通常成人1日ブメタニドとして0.5〜1mgを連日または隔日に、静脈内または筋肉内に投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
本剤の利尿効果は急激にあらわれることがあるので、電解質平衡失調、脱水に十分注意し、少量から投与を開始して、徐々に増量すること。
連用する場合、電解質失調があらわれることがあるので、定期的に検査を行うこと。
進行した肝硬変症の患者[肝性昏睡を誘発することがある。]
重篤な肝障害のある患者[低カリウム血症等の電解質失調を起こすことがある。]
重篤な腎障害のある患者[急激な体液の減少を伴う腎血流量の低下をもたらし、尿素窒素が上昇することがある。]
本人又は両親、兄弟に痛風、糖尿病のある患者[痛風の素因を有する患者では高尿酸血症の発現に伴い、痛風発作を誘発することがある。糖尿病の患者では、インスリンの分泌低下及び低カリウム血症による糖利用障害のため耐糖能の低下が発現し、糖尿病を悪化させることがある。]
下痢、嘔吐のある患者[体液量が減少していることがあるので、更に脱水症状や、低ナトリウム血症を招くことがある。]
利尿剤の連続投与を受けている患者[体液量の減少又は電解質平衡の失調等を起こしている可能性がある。]
筋肉内注射時
筋肉内注射にあたっては、組織・神経などへの影響を避けるため、下記の点に配慮すること。
神経走行部位を避けるように注意して注射すること。
繰り返し注射する場合には、同一注射部位を避けること。なお、低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児には連用しないことが望ましい。
注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き部位をかえて注射すること。
使用時
本品はワンポイントカットアンプルであるが、アンプルの首部をエタノール綿等で清拭してから、カットすることが望ましい。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| デスモプレシン酢酸塩水和物 (ミニリンメルト)(男性における夜間多尿による夜間頻尿) | 低ナトリウム血症が発現するおそれがある。 | いずれも低ナトリウム血症が発現するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 昇圧アミン アドレナリン、ノルアドレナリン | 昇圧アミンの作用を減弱するおそれがあるので、手術前の患者に使用する場合には、本剤の一時休薬等の処置を行うこと。 | 併用により血管壁の反応性が低下するためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 降圧剤 | 降圧作用を増強するおそれがある。 | 本剤はナトリウムの再吸収を抑制する。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 第8脳神経障害を起こすおそれのあるアミノグリコシド系抗生物質 ストレプトマイシン、カナマイシン等 | 腎障害及び聴器障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用は避けることが望ましい。 | 機序は不明であるが、動物実験(モルモット、ウサギ)で、カナマイシンとの併用により蝸牛の有毛細胞の障害が、また、動物実験(ウサギ)で、カナマイシンとの併用により腎障害が発現したとの報告がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| セフェム系(セファロスポリン系及びセファマイシン系)抗生物質 | 腎障害を増強するおそれがある。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ジギタリス製剤 ジギトキシン、ジゴキシン等 | 心臓に対する作用を増強するおそれがある。 | 本剤はカリウムを欠乏させ、ジギタリスの毒性を増大させると考えられている。また、ジゴキシンの腎クリアランスを減少させる。利尿剤によるマグネシウム欠乏も同様である。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 糖質副腎皮質ホルモン剤、ACTH ヒドロコルチゾン等 | 過剰のカリウム放出を起こすおそれがある。 | 両剤ともカリウムを消失させる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 非ステロイド性消炎鎮痛剤 インドメタシン等 | 利尿作用を減弱することがある。 | 非ステロイド性消炎鎮痛剤によるプロスタグランジン生合成阻害によりナトリウム排泄が低下するためと考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| リチウム 炭酸リチウム | リチウム中毒を起こすことがある。 | リチウムの再吸収が促進され、リチウムの血中濃度が上昇すると考えられる。 |
(本項には頻度が算出できない副作用報告を含む。)
299施設、総症例2,524例中、副作用が報告されたのは129例(5.11%)であり、そのうち主なものは脱力・倦怠感(1.11%)、口渇(0.79%)、悪心・嘔気(0.79%)等であった。[新開発医薬品の副作用のまとめ(その39)
脱水症状(0.1%未満)
脱水症状があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
| 1%以上 | 0.1〜1%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
| 過敏症 注1) | 発疹、皮膚そう痒感 | |||
| 代謝異常 注2) | 低ナトリウム血症・低カリウム血症・低クロール性アルカローシス等の電解質失調 | 高尿酸血症、高尿素窒素血症 | 高血糖症 | |
| 消化器 | 悪心、嘔吐、食欲不振、胃部不快感、下痢 | 腹痛 | ||
| 精神神経系 | 手指の振戦 | 眩暈、ふらつき、頭痛 | 耳鳴・難聴ないしその悪化、知覚異常 | |
| その他 | 脱力・倦怠感 | 口渇、筋肉痛 | 動悸 | 筋痙攣、心窩部痛、糖尿、好酸球増多、関節痛 |
注1)投与を中止すること。
注2)減量又は休薬等の適切な処置を行うこと。
ルネトロン注射液0.5mg 58円/管
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