本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[アシドーシスに基づく心筋収縮力の抑制を増強させるおそれがある。]
高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(II、III度)、洞房ブロックのある患者[心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
心原性ショックの患者[心機能を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
肺高血圧による右心不全の患者[心機能を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
うっ血性心不全の患者[心機能を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
未治療の褐色細胞腫の患者[<用法及び用量に関連する使用上の注意>の項参照]
妊婦及び妊娠している可能性のある婦人、授乳中の婦人[「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
本態性高血圧症(軽症〜中等症)
狭心症
頻脈性不整脈(洞性頻脈、期外収縮、発作性上室性頻拍、新鮮心房細動、除細動後の洞調律の維持)
本態性高血圧症に使用する場合
通常、成人にはアセブトロールとして、1日200〜400mgを1回ないし2回に分けて経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
狭心症・頻脈性不整脈に使用する場合
通常、成人にはアセブトロールとして、1日300〜600mgを3回に分けて食後に経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
は、
心機能検査(脈拍、血圧、心電図、X線等)を定期的に行うこと。特に
徐脈又は
低血圧を起こした場合には減量又は投与を中止すること。また、必要に応じアトロピン硫酸塩水和物(又はイソプロテレノール)を使用すること。なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。
類似化合物(プロプラノロール塩酸塩)使用中の狭心症患者で、急に投与を中止したとき、症状が悪化したり、心筋梗塞を起こした症例が報告されているので、休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者には医師の指示なしに服用を中止しないよう注意すること。狭心症以外の適用、例えば不整脈で投与する場合でも、特に高齢者においては同様の注意をすること。
すると、症状を悪化させることがあるので、休薬を要する場合は
徐々に減量し、観察を十分に行うこと。
ことが望ましい。[「
3.相互作用」の項参照]
めまい、立ちくらみがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等、危険を伴う機械の作業に注意させること。
気管支喘息、気管支痙攣及びそのおそれのある患者[気管支を収縮し、喘息症状を誘発又は悪化させるおそれがあるので、観察を十分に行い、気管支拡張剤を併用するなど慎重に投与すること。]
うっ血性心不全のおそれのある患者[心機能を抑制し、うっ血性心不全を発現させるおそれがあるので、観察を十分に行い、ジギタリス剤や利尿剤を併用するなど慎重に投与すること。]
特発性低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者[低血糖症状を起こしやすく、かつ症状をマスクしやすいので血糖値に注意すること。]
徐脈、房室ブロック(I度)のある患者[心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
重篤な肝、腎機能障害のある患者[薬物代謝・排泄が遅延するおそれがある。]
末梢循環障害を有する患者(レイノー症候群、間欠性跛行症等)[心拍出量を抑制するため、末梢循環障害が増悪するおそれがある。]
低血圧症の患者[降圧作用により症状を悪化させるおそれがある。]
異型狭心症の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
甲状腺中毒症の患者[頻脈等の中毒症状をマスクすることがある。「2.重要な基本的注意」の項(3)参照]
高齢者[「5.高齢者への投与」の項参照]
症状
β-遮断剤の過量投与により、徐脈、完全房室ブロック、心不全、低血圧、気管支痙攣等があらわれることがある。
処置
過量投与の場合は、本剤の投与を中止し、必要に応じて催吐、胃洗浄、血液透析等により薬剤の除去を行うとともに、下記等の適切な処置を行い、これらの処置の間は常に観察下に置くこと。
徐脈、完全房室ブロック
アトロピン硫酸塩水和物、イソプロテレノール等の投与や心臓ペーシングを適用すること。
心不全、低血圧
強心剤、昇圧剤、輸液等の投与や補助循環を適用すること。
気管支痙攣
β
2-刺激剤又はアミノフィリン水和物の静注等の投与や補助呼吸を適用すること。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤レセルピン等 | 過剰の交感神経抑制をきたすおそれがあるので、減量するなど注意すること。 | 相加的に作用(交感神経抑制作用)を増強させると考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
血糖降下剤 | 血糖降下作用が増強することがある。また、低血糖症状(頻脈、発汗等)をマスクすることがあるので血糖値に注意すること。 | 低血糖に伴う交感神経系の症状をマスクしたり、β-遮断作用により低血糖の回復を遅らせると考えられている。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
カルシウム拮抗剤ベラパミルジルチアゼム | 徐脈、房室ブロック等の伝導障害、うっ血性心不全があらわれることがある。併用する場合には、用量に注意すること。 | 相加的に作用(陰性変力作用、心刺激伝導抑制作用、降圧作用)を増強させると考えられている。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
クロニジン | クロニジンの投与中止後のリバウンド現象を増強するおそれがある。β-遮断剤とクロニジンを併用していて、クロニジンの投与を中止するときは、β-遮断剤を先に中止し、クロニジンを徐々に減量すること。 | クロニジンはα2-受容体に選択的に作用してノルアドレナリンの遊離を抑制しているため、急激な中止によって血中カテコールアミンの上昇がおこる。本剤併用時はさらに上昇したカテコールアミンの作用のうちのβ-受容体刺激作用が遮断されてα-受容体刺激作用だけが残り、急激な血圧の上昇が発現すると考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
クラスI抗不整脈剤ジソピラミドプロカインアミドアジマリン | 過度の心機能抑制があらわれるおそれがあるので、減量するなど注意すること。 | 相加的に心収縮力抑制作用を増強させると考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ジギタリス製剤 | 心刺激伝導障害(徐脈、房室ブロック等)があらわれるおそれがあるので、心機能に注意すること。 | 相加的に心刺激伝導抑制作用を増強させると考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
非ステロイド性抗炎症剤インドメタシン等 | 本剤の降圧作用が減弱するおそれがある。 | 非ステロイド性抗炎症剤は、血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成・遊離を阻害すると考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
麻酔剤エーテル等 | 心機能抑制が過剰にあらわれるおそれがあるので、減量するなど注意すること。 | 相加的に交感神経抑制作用を増強させると考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
フィンゴリモド塩酸塩 | フィンゴリモド塩酸塩の投与開始時に本剤を併用すると重度の徐脈や心ブロックが認められることがある。 | 共に徐脈や心ブロックを引き起こすおそれがある。 |
総症例18,895例中、511例(2.70%)に705件の副作用が認められ、主な副作用はめまい・立ちくらみ89件(0.47%)、徐脈61件(0.32%)であった。(再審査終了時)
心不全、房室ブロック(0.1%未満)
心不全、房室ブロックがあらわれることがあるので、心機能検査を定期的に行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量又は中止するなどの適切な処置を行うこと。
SLE様症状(頻度不明)
SLE様症状(初期症状:関節症状、皮膚症状等)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性肺炎(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
|
0.1〜1%未満 | 0.1%未満 | |
循環器 |
|
低血圧、徐脈、浮腫 | 動悸、心胸比増大等 |
呼吸器 | 呼吸困難 | 呼吸促迫、喘息発作の誘発等 | |
精神神経系 | めまい・立ちくらみ、頭痛 | 眠気、不眠、うつ症状の悪化等 | |
消化器 | 腹痛、悪心 | 食欲不振、口渇、腹部膨満感、便秘、下痢、嘔吐、胸やけ等 | |
眼 注1) | 霧視、涙液分泌減少等 | ||
肝臓 | AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等 | ||
過敏症 注2) | 発疹、蕁麻疹、 |
||
その他 | 倦怠感 | CK(CPK)の上昇、手足の冷感、しびれ感、下肢閉塞性動脈硬化の悪化、緊張亢進、耳鳴、胸痛、脱力感等 |
注1)発現した場合には投与を中止すること(角膜潰瘍等の重篤な合併症を防止するため)。
注2)発現した場合には投与を中止すること。
アセタノールカプセル100 13.3円/カプセル
アセタノールカプセル200 24.1円/カプセル
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