無尿の患者[腎機能を悪化させることがある。]
急性腎不全の患者[腎機能を更に悪化させることがある。]
体液中のナトリウム、カリウムが明らかに減少している患者[低ナトリウム血症、低カリウム血症等の電解質失調を悪化させるおそれがある。]
本剤の成分、チアジド系薬剤又はその類似化合物(例えばクロルタリドン等のスルホンアミド誘導体)に対する過敏症の既往歴のある患者
テルフェナジンを投与中の患者[QT延長、心室性不整脈を起こすおそれがある。また、利尿剤(ループ利尿剤)でテルフェナジンとの併用によりQT延長、心室性不整脈を起こしたとの報告がある。]
本態性高血圧症における降圧
通常成人1回1錠、1日1〜2回経口投与する。
年齢、症状により適宜増減する。
本剤の利尿効果は急激にあらわれることがあるので、電解質失調、脱水に十分注意し、少量から投与を開始して、徐々に増量すること。
連用する場合、電解質失調があらわれることがあるので定期的に検査を行うこと。
夜間の休息が特に必要な患者には、夜間の排尿を避けるため、午前中に投与することが望ましい。
降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
進行した肝硬変症のある患者[肝性昏睡を誘発することがある。]
重篤な冠硬化症又は脳動脈硬化症のある患者[急激な利尿があらわれた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮を来し、血栓塞栓症を誘発するおそれがある。]
重篤な腎障害のある患者[腎機能を更に悪化させるおそれがある。]
肝疾患・肝機能障害のある患者[肝機能を更に悪化させるおそれがある。]
本人又は両親、兄弟に痛風、糖尿病のある患者[高尿酸血症、高血糖症を来し、痛風、血糖値の悪化や顕性化のおそれがある。]
下痢、嘔吐のある患者[電解質失調を起こすおそれがある。]
高カルシウム血症、副甲状腺機能亢進症のある患者[血清カルシウムを上昇させるおそれがある。]
ジギタリス剤、糖質副腎皮質ホルモン剤又はACTHの投与を受けている患者(「相互作用」の項参照)
減塩療法時の患者[低ナトリウム血症等の電解質失調を起こすおそれがある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
交感神経切除後の患者[本剤の降圧作用が増強される。]
3.〜10.項は
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| バルビツール酸誘導体 | 起立性低血圧を増強することがある。 | これらの薬剤の中枢抑制作用と本剤の降圧作用による。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| あへんアルカロイド系麻薬 | 起立性低血圧を増強することがある。 | あへんアルカロイドの大量投与で血圧下降があらわれることが報告されている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アルコール | 起立性低血圧を増強することがある。 | アルコールは心血管系の抑制作用があり、本剤の降圧作用を増強する。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 昇圧アミン ノルアドレナリンアドレナリン | 昇圧アミンの作用を減弱するおそれがある。手術前の患者に使用する場合、本剤の一時休薬等を行う。 | 昇圧アミンに対する血管壁の反応性が低下すると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ツボクラリン及びその類似作用物質 ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物パンクロニウム臭化物 | 麻痺作用を増強するおそれがある。手術前の患者に使用する場合、本剤の一時休薬等を行う。 | 本剤による血清カリウム値の低下により、これらの薬剤の神経・筋遮断作用を増強すると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 降圧作用を有する他の薬剤 ACE阻害剤β遮断剤ニトログリセリン等 | 降圧作用を増強する。 | 作用機序の異なる降圧作用により互いに協力的に作用する。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ジギタリス剤 ジゴキシンジギトキシン | ジギタリスの心臓に対する作用を増強し、不整脈等を起こすおそれがある。血清カリウム値に十分注意すること。 | 本剤による血清カリウム値の低下により多量のジギタリスが心筋Na-K ATPaseに結合し、心収縮力増強と不整脈が起こると考えられる。マグネシウム低下も同様の作用を示す。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 糖質副腎皮質ホルモン剤 ACTH | 低カリウム血症が発現するおそれがある。 | 両薬剤ともカリウム排泄作用をもつ。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 糖尿病用剤 SU剤インスリン | 糖尿病を悪化(糖尿病用剤の作用を減弱)させるおそれがある。慎重に投与すること。 | 機序は明確ではないが、本剤によるカリウム喪失により膵臓のβ細胞のインスリン放出が低下すると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| リチウム 炭酸リチウム | 振戦、消化器愁訴等、リチウム中毒を増強するおそれがある。血清リチウム濃度に注意すること。 | 本剤は腎におけるリチウムの再吸収を促進しリチウムの血中濃度を上昇させると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| コレスチラミン | 降圧作用を減弱するおそれがある。 | コレスチラミンの吸着作用により、本剤の吸収が阻害されると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 非ステロイド性消炎鎮痛剤 インドメタシン等 | 降圧作用を減弱するおそれがある。 | 非ステロイド系消炎鎮痛剤のプロスタグランジン合成酵素阻害作用により、腎内プロスタグランジンが減少し、水・ナトリウムの体内貯留が生じて本剤の作用と拮抗すると考えられる。 |
総症例5,664例中、副作用が報告されたものは280例(4.94%)であった。その主なものは食欲不振(0.78%)、悪心・嘔吐(0.53%)等の消化器症状、発疹(0.55%)、光線過敏症(0.28%)及び血小板減少(0.19%)等であった。投与前後で臨床検査値に変動を認めた主な項目は、血清カリウム値の低下、BUN値の上昇、血清尿酸値の上昇であるが、いずれも軽微なものであった。(承認時〜1980年6月までの集計)
血小板減少
血小板減少(頻度不明)があらわれることがあるので、血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止すること。
間質性肺炎、肺水腫
間質性肺炎、肺水腫(各々0.1%未満)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
| 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
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血液
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紫斑等 | 白血球減少 | |
| 肝臓 注1) | 肝障害 | ||
| 代謝異常 注2) |
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| 皮膚 注1) | 発疹、顔面潮紅等の過敏症状、光線過敏症 | ||
| 消化器 | 食欲不振、悪心・嘔吐、胃部不快感、胃痛、腹部膨満感、下痢等 | 口渇等 | |
| 精神神経系 | 眩暈、不眠、頭痛等 | ||
| その他 | 動悸、倦怠感、脱力感 | 浮動感等 |
注1)投与を中止すること。
注2)減量又は休薬等の適切な処置を行うこと。
アレステン錠150mg 17.2円/錠
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