1.1 施設の限定
本剤の使用は致死的不整脈治療の十分な経験のある医師に限り、諸検査の実施が可能で、CCU、ICUあるいはそれに準ずる体制の整った、緊急時にも十分に対応できる施設でのみ使用すること。
1.2 患者の限定
致死的不整脈患者で、難治性かつ緊急を要する場合にのみ使用すること。
本剤では新たな不整脈や不整脈の増悪等を含む重篤な心障害が報告されており、ときに致死的な場合もあるので、CCU、ICU等で心電図及び血圧の連続監視下で使用すること。なお、血圧については可能な限り動脈内圧を連続監視することが望ましい。
本剤投与後24時間以内に重篤な肝機能障害が生じ、肝不全や死亡に至る場合もある(海外症例の副作用報告)ので、患者の状態を慎重に観察するなど、十分に注意すること。[8.3、11.1.2参照]
洞性徐脈、洞房ブロック、重度伝導障害(高度な房室ブロック、二束ブロック又は三束ブロック)又は洞不全症候群があり、ペースメーカーを使用していない患者[洞停止のリスクがある。]
循環虚脱又は重篤な低血圧のある患者(血行動態不安定な心室細動又は心室頻拍発作発現中を除く)
本剤の成分又はヨウ素に対し過敏症の既往歴のある患者
リトナビル、ニルマトレルビル・リトナビル、ネルフィナビルメシル酸塩、クラスIa及びクラスIII(ソタロール、ニフェカラント)の抗不整脈薬、ベプリジル塩酸塩水和物、モキシフロキサシン塩酸塩、ラスクフロキサシン塩酸塩(注射剤)、エリスロマイシン(注射剤)、ペンタミジンイセチオン酸塩、トレミフェンクエン酸塩、フィンゴリモド塩酸塩、シポニモド フマル酸又はエリグルスタット酒石酸塩を投与中の患者[10.1参照]
重篤な呼吸不全のある患者
ただし、心停止時はこの限りでない。
○生命に危険のある下記の不整脈で難治性かつ緊急を要する場合
心室細動、血行動態不安定な心室頻拍
○電気的除細動抵抗性の心室細動あるいは無脈性心室頻拍による心停止
<心室細動、血行動態不安定な心室頻拍で難治性かつ緊急を要する場合>
通常、成人には以下のとおり点滴静注により投与する。
なお、症状に応じて適宜増減あるいは追加投与を行う。
ただし、最大量として1日の総投与量は1250mgを超えないこと及び投与濃度は2.5mg/mLを超えないこと。
(1)投与方法(48時間まで)
1)初期急速投与
アミオダロン塩酸塩として125mg(2.5mL)を5%ブドウ糖液100mLに加え、容量型の持続注入ポンプを用い、600mL/時(10mL/分)の速度で10分間投与する。
2)負荷投与
アミオダロン塩酸塩として750mg(15mL)を5%ブドウ糖液500mLに加え、容量型の持続注入ポンプを用い33mL/時の速度で6時間投与する。
3)維持投与
17mL/時の速度で合計42時間投与する。
i)6時間の負荷投与後、残液を33mL/時から17mL/時に投与速度を変更し、18時間投与する。
ii)アミオダロン塩酸塩として750mg(15mL)を5%ブドウ糖液500mLに加え、容量型の持続注入ポンプを用い17mL/時の速度で24時間投与する(アミオダロン塩酸塩として600mg)。
(2)追加投与
血行動態不安定な心室頻拍あるいは心室細動が再発し、本剤投与が必要な場合には追加投与できる。1回の追加投与は本剤125mg(2.5mL)を5%ブドウ糖液100mLに加え、容量型の持続注入ポンプを用い、600mL/時(10mL/分)の速度で10分間投与する。
(3)継続投与(3日以降)
48時間の投与終了後、本剤の継続投与が必要と判断された場合は、継続投与を行うことができる。
アミオダロン塩酸塩として750mg(15mL)を5%ブドウ糖液500mLに加え、容量型の持続注入ポンプを用い17mL/時の速度で投与する(アミオダロン塩酸塩として600mg/24時間)。
<電気的除細動抵抗性の心室細動あるいは無脈性心室頻拍による心停止>
アミオダロン塩酸塩として300mg(6mL)又は5mg/kg(体重)を5%ブドウ糖液20mLに加え、静脈内へボーラス投与する。心室性不整脈が持続する場合には、150mg(3mL)又は2.5mg/kg(体重)を5%ブドウ糖液10mLに加え、追加投与することができる。
本剤の投与に際しては、副作用に十分留意し、頻回に患者の状態を観察すること。[11.参照]
本剤の初期急速投与時及びボーラス投与時には、血圧低下に特に注意し、2〜3分毎に血圧の確認を行うこと。さらにボーラス投与時には、心拍再開後の徐脈の発現にもあわせて注意すること。
本剤投与後24時間以内に重篤な肝機能障害が生じ、肝不全や死亡に至るおそれがあるので、本剤投与開始後よりAST及びALT等の肝機能の慎重なモニタリングを行い、異常が認められた場合には、減量あるいは投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、追加投与あるいは継続投与の有無に関わらず、投与開始から3日間は1日2回以上の頻度で肝機能のモニタリングを実施すること。[1.4、11.1.2参照]
不整脈停止後は心電図の連続監視下で患者の状態を十分に観察しながら徐々に経口剤に切り替える等の方法で、出来るだけ速やかに経口投与による維持療法に切り替えること。
甲状腺機能障害がある患者又は既往歴のある患者は可能であれば本剤投与開始前に甲状腺機能検査を実施すること。
本剤と全身麻酔を併用した場合、ハロゲン化吸入麻酔薬の心筋抑制因子及び伝導障害に対する感受性が高くなると考えられること、また、アトロピンが不奏効の徐脈、低血圧、伝導障害、心拍出量低下といった潜在的に重度の合併症が報告されている。さらに、非常にまれであるがときに高酸素濃度との関係と考えられる致命的な急性呼吸窮迫症候群が認められていることから、本剤と全身麻酔を併用する場合には、厳密な周術期モニタリングを行うこと。また、手術前に患者が本剤を投与されていることを麻酔医に連絡すること。
本剤とレジパスビル/ソホスブビル配合剤の併用は可能な限り避けること。ただし、やむを得ず併用する場合には、患者又はその家族に対して併用投与により徐脈等の重篤な不整脈が発現するリスクがあること等を十分説明するとともに、不整脈の徴候又は症状(失神寸前の状態又は失神、浮動性めまい、ふらつき、倦怠感、脱力、極度の疲労感、息切れ、胸痛、錯乱、記憶障害等)が認められた場合には、速やかに担当医師に連絡するよう指導すること。[10.2参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 甲状腺機能障害又はその既往歴のある患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。甲状腺機能障害を増悪させることがある。[11.1.4参照]
9.1.3 重篤な心不全のある患者
心不全を増悪させるおそれがある。
9.1.4 心電図上QT延長の見られる患者
活動電位持続時間延長作用により、心電図上QT時間を過度に延長させるおそれがある。
9.1.5 間質性肺炎、肺胞炎、肺線維症のある患者及び肺拡散能の低下した患者並びに肺に既往歴のある患者
重篤な肺障害を増悪させるおそれがある。
9.1.6 低体重の患者
減量又は投与速度の調節を考慮すること。血圧の変動を来たしやすいと考えられる。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎機能低下のある患者
腎機能を悪化させるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝機能低下のある患者
肝機能を悪化させるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。下記のことが報告されている。
・妊娠中の経口投与により、新生児に先天性の甲状腺腫、甲状腺機能低下症及び甲状腺機能亢進症を起こしたとの報告がある。
・動物実験では催奇形作用は認められていない(ラット、ウサギ)が、胚・胎児発生への影響に関する動物実験(ラット)において、胎児に軽微な体重減少、生存胎児数の減少及び骨化遅延が認められている。
9.6 授乳婦
授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。ヒトで経口投与により乳汁中への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。本剤は、添加剤としてベンジルアルコールを含有する。添加剤のベンジルアルコールを含有する静注薬を投与後の新生児(生後1ヵ月未満)に致死的な「あえぎ症候群」が報告されている。
9.8 高齢者
投与に際しては投与量に十分注意するとともに、心電図、胸部レントゲン検査(必要に応じて肺機能検査)等を定期的に行い、患者の状態をよく観察すること。呼吸機能や肝・腎機能が低下していることが多く、また体重が少ない傾向があるなど、副作用が発現しやすい。
アミオダロン塩酸塩とその代謝産物は、いずれも透析不可能である。
14.1 薬剤調製時の注意
沈殿を生じるので、生理食塩液と配合しないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
ポリ塩化ビニル製の輸液セット等の使用を避けること。アミオダロン塩酸塩はポリ塩化ビニル製の輸液セット等に吸着する。また、可塑剤としてDEHP[di(-2-ethylhexyl)phthalate]を含むポリ塩化ビニル製の輸液セット等を使用した場合DEHPが溶出する。
同一のラインで他剤を注入しないこと。
同一のシリンジで他剤を混合しないこと。
15.1 臨床使用に基づく情報
国内経口投与において、ペースメーカー使用中の患者で心臓ペーシング閾値が上昇したとの報告がある。
植込み型除細動器(ICD)を使用中の患者で、ICDの治療対象の不整脈が発現したが、本剤の徐拍化作用により不整脈が検出されずICDによる治療が行われなかったとの報告がある。
個装箱を開封後は遮光して保存すること。
本剤は、主として肝代謝酵素CYP3A4で代謝される。また、本剤の半減期が長いことから、薬物相互作用は併用薬だけでなく、本剤中止後に使用される薬剤についても注意すること。[16.1.1参照]
ただし、心停止時はこの限りでない。[2.4参照]
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
リトナビルノービアニルマトレルビル・リトナビルパキロビッド[2.4参照] | 重篤な副作用(不整脈等)を起こすおそれがある。 | 左記薬剤のCYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が大幅に上昇するおそれがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ネルフィナビルメシル酸塩ビラセプト[2.4参照] | 重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象(QT延長、Torsade de pointes等の不整脈や持続的な鎮静等)を起こすおそれがある。 | 左記薬剤のCYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が大幅に上昇するおそれがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
クラスIa抗不整脈薬プロカインアミドキニジン 等クラスIII抗不整脈薬ソタロール(ソタコール)ニフェカラント(シンビット)ベプリジル塩酸塩水和物ベプリコール[2.4参照] | 併用によりTorsade de pointesを起こすことがある。 | 併用によりQT延長作用が相加的に増加することがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
エリスロマイシン(注射剤)注射用エリスロシンペンタミジンイセチオン酸塩ベナンバックス[2.4参照] | 併用によりTorsade de pointesのリスクが増加する。 | 併用によりQT延長作用が相加的に増加することがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
モキシフロキサシン塩酸塩アベロックスラスクフロキサシン塩酸塩(注射剤)ラスビック点滴静注[2.4参照] | QT延長、心室性不整脈を起こすことがある。 | 併用によりQT延長作用が相加的に増加することがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
トレミフェンクエン酸塩フェアストン[2.4参照] | QT延長を増強し、心室性頻拍(Torsade de pointesを含む)等を起こすおそれがある。 | 併用によりQT延長作用が相加的に増加することがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
フィンゴリモド塩酸塩イムセラジレニア[2.4参照] | 併用によりTorsade de pointes等の重篤な不整脈を起こすおそれがある。 | これらの薬剤の投与により心拍数が低下するため、併用により不整脈を増強するおそれがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
シポニモド フマル酸メーゼント[2.4参照] | 併用によりTorsade de pointes等の重篤な不整脈を起こすおそれがある。 | これらの薬剤の投与により心拍数が低下するため、併用により不整脈を増強するおそれがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
エリグルスタット酒石酸塩サデルガ[2.4参照] | 併用によりQT延長等を生じるおそれがある。 | 併用によりQT延長作用が増強すると考えられる。本剤のCYP2D6及びCYP3A阻害作用によりエリグルスタット酒石酸塩の代謝が阻害されるおそれがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
PDE5阻害薬バルデナフィルシルデナフィル | QT延長を起こすことがある。 | 併用によりQT延長作用が相加的に増加すると考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
抗凝固剤ワルファリン | プロトロンビン時間の延長、重大な又は致死的な出血が生じることが報告されている。 | 本剤によるCYP2C9阻害が考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩 | 本薬の経口剤では、血中濃度が上昇し、抗凝固作用が増強することが報告されている。 | 本薬の経口剤において、ダビガトランの血中濃度を上昇させるとの報告がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
P糖蛋白を基質とするXa阻害剤エドキサバントシル酸塩水和物 | 血中濃度が上昇し、抗凝固作用が増強することが報告されている。 | 本剤によるP糖蛋白阻害が考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ジゴキシン | ジゴキシン血中濃度が上昇し、臨床的な毒性(洞房ブロック、房室ブロック、憂鬱、胃腸障害、精神神経障害等)を生じることが報告されているため、本剤の投与を開始するときはジギタリス治療の必要性を再検討し、ジギタリス用量を1/2に減量するか又は投与を中止すること。 | 本剤による腎外クリアランスの低下、消化管吸収の増加が考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
CYP3A4で代謝される薬剤シクロスポリンタクロリムスジヒドロエルゴタミンエルゴタミントリアゾラムミダゾラム 等 | 左記薬剤の血中濃度を上昇させるとの報告がある。 | 本剤によるCYP3A4阻害が考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
フレカイニドアプリンジン | 左記薬剤の血中濃度を上昇させるとの報告がある。 | 本剤によるCYP2D6阻害が考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
テオフィリン | 左記薬剤の血中濃度を上昇させるとの報告がある。 | 本剤によるCYP1A2阻害が考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
フェニトイン | フェニトインの血中濃度上昇による精神神経障害があらわれることがある。観察を十分に行い、過量投与の症状があらわれた場合には速やかにフェニトイン投与量を減らすこと。 | 本剤によるCYP2C9阻害が考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
CYP3A4で代謝されるHMG-CoA還元酵素阻害剤シンバスタチン 等 | 併用により筋障害のリスクが増加するとの報告がある。 | 本剤によるCYP3A4阻害により、血中濃度が上昇することがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
リドカイン | 洞停止、洞房ブロックを発現したとの報告がある。 | 本剤による洞結節の相加的抑制、代謝阻害が考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
β遮断薬メトプロロールプロプラノロール | 徐脈、心停止を発現したとの報告がある。 | 本剤がメトプロロール、プロプラノロールの肝代謝を抑制し、初回通過効果を低下させることが考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
Ca-拮抗剤ジルチアゼムベラパミル | 心停止、房室ブロックを発現したとの報告がある。 | 本剤はこれらの薬剤との併用で洞房と房室結節伝導を遅延させ、心筋収縮力を相加的に低下させることが考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
フェンタニル | 血圧低下、徐脈を発現したとの報告がある。 | 本剤とフェンタニルには、血圧低下、徐脈作用があり併用により作用が増強されることが考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
全身麻酔剤 | ハロゲン化吸入麻酔薬の心筋抑制因子及び伝導障害に対する感受性が高くなることがあり、また、アトロピンが不奏効の徐脈、低血圧、伝導障害、心拍出量低下といった潜在的に重度の合併症が報告されている。さらに、非常にまれであるがときに致命的な急性呼吸窮迫症候群が通常手術直後に認められている。 | 機序不明。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
局所麻酔剤 | 心機能抑制作用が増強するおそれがあるので、心電図検査等によるモニタリングを行うこと。 | 併用により作用が増強されることが考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
低カリウム血症を起こす薬剤利尿剤副腎皮質ステロイド剤アムホテリシンBACTH(テトラコサクチド) | Torsade de pointesを起こすことがある。 | 機序不明。低カリウム血症が惹起された場合、本剤のQT延長作用が増加されることが考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 | 血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。 | セイヨウオトギリソウにより本剤の代謝酵素が誘導され、代謝が促進されることが考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
レジパスビル/ソホスブビル配合剤[8.7参照] | 徐脈等の不整脈があらわれるおそれがあり、海外の市販後において死亡例も報告されていることから、併用は可能な限り避けること。やむを得ず本剤と併用する場合は、不整脈の徴候の発現等に注意して十分に観察し、異常が認められた場合には適切な対応を行うこと。 | 機序不明。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ヒドロキシクロロキン硫酸塩 | 心室性不整脈を起こすおそれがある。 | 機序不明。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[8.1参照]
11.1.1 間質性肺炎(頻度不明)
間質性肺炎があらわれることがあり、致死的な場合もある。胸部レントゲン検査や胸部CT検査にて異常陰影が出現した場合、また咳、呼吸困難及び捻髪音等が認められた場合には上記副作用を疑い、投与を中止し、必要に応じてステロイド療法等の適切な処置を行うこと。
11.1.2 肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全(いずれも頻度不明)
AST、ALTの著しい上昇等を伴う肝炎等の重篤な肝機能障害、黄疸があらわれることがある。なお、肝不全や死亡に至った例も報告されている。[1.4、8.3参照]
11.1.3 既存の不整脈の重度の悪化、Torsade de pointes、心停止(いずれも頻度不明)、血圧低下(14.9%)、徐脈(6.4%)、心不全(6.4%)
既存の不整脈を重度に悪化させることがあるほか、Torsade de pointes、心不全、徐脈からの心停止、完全房室ブロック、血圧低下及び徐脈があらわれることがあるので、心電図の連続監視を十分に行い、異常が認められた場合は、投与を中止する等の適切な処置を行うこと。
11.1.4 甲状腺機能亢進症(頻度不明)
必要に応じ甲状腺機能検査を行うなど、観察を十分に行うこと。[9.1.1参照]
(いずれも頻度不明)
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[8.1参照]
10%以上 | 10%未満〜5%以上 | 5%未満 | 頻度不明 | |
精神神経系 | 不眠症 | |||
消化器 | 嘔吐、悪心 | |||
全身障害及び投与局所障害 | 発熱、投与部位反応 | |||
循環器 | 血圧低下、心電図QT延長 | 心房粗動、心室性頻脈、血管障害、低血圧、ほてり | ||
呼吸器 | 鼻出血 | |||
血液 | 白血球減少 | |||
肝臓 | 血中ビリルビン増加 | AST上昇、LDH上昇 | ||
腎臓 | 尿蛋白 | |||
神経障害 | 頭痛 | |||
内分泌系 | 甲状腺機能検査値異常(rT3の上昇、TSHの上昇及び低下、T3の低下、T4の上昇及び低下) | |||
皮膚 | 発疹、蕁麻疹、紅斑 |
上記副作用のほか海外において以下の副作用が認められている。
急性呼吸窮迫症候群、気管支痙攣、無呼吸、アナフィラキシーショック、血管神経性浮腫、虚脱、発汗、良性頭蓋内圧亢進(偽性脳腫瘍)、血小板減少症、背部痛
アンカロン注150 1668円/管
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使いやすさ
投稿日: 2015/03/13 参考率: 100%(1人/1人)
麻酔科/60代/処方経験あり