重篤な無顆粒球症が主に投与開始後2ヶ月以内に発現し、死亡に至った症例も報告されている。少なくとも投与開始後2ヶ月間は、原則として2週に1回、それ以降も定期的に白血球分画を含めた血液検査を実施し、顆粒球の減少傾向等の異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、一度投与を中止して投与を再開する場合にも同様に注意すること。[8.1、8.2、11.1.1参照]
本剤投与に先立ち、無顆粒球症等の副作用が発現する場合があること及びこの検査が必要であることを患者に説明するとともに、下記について患者を指導すること。
・無顆粒球症の症状(咽頭痛、発熱等)があらわれた場合には、速やかに主治医に連絡すること。
・少なくとも投与開始後2ヶ月間は原則として2週に1回、定期的な血液検査を行う必要があるので、通院すること。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
甲状腺機能亢進症
主として救急の場合に投与する。
チアマゾールとして、通常成人に対しては1回30〜60mgを皮下、筋肉内又は静脈内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
本剤を新たに投与開始する場合には、無顆粒球症等の重大な副作用が主に投与開始後2ヶ月以内にあらわれることがあるので、本剤の有効性と安全性を十分に考慮し、本剤の投与が適切と判断される患者に投与すること。[1.1、11.1.1参照]
定期的な血液検査において、白血球数が正常域であったとしても、減少傾向にある場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。[1.1、11.1.1参照]
肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、肝機能検査値に注意するなど観察を十分に行うこと。[11.1.3参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 中等度以上の白血球減少又は他の血液障害のある患者
白血球減少あるいは血液障害を悪化させるおそれがある。[11.1.1、11.1.2参照]
9.3 肝機能障害患者
肝障害を悪化させるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠中の投与により、新生児に頭皮欠損症・頭蓋骨欠損症、さい帯ヘルニア、さい腸管の完全または部分的な遺残(さい腸管ろう、メッケル憩室等)、気管食道ろうを伴う食道閉鎖症、後鼻孔閉鎖症等があらわれたとの報告がある。また、妊娠中の投与により、胎児に甲状腺機能抑制、甲状腺腫を起こすことがある。本剤はヒト胎盤を通過することが報告されている。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性に投与する場合には、定期的に甲状腺機能検査を実施し、甲状腺機能を適切に維持するよう投与量を調節すること。
新生児に出生後しばらくは、甲状腺機能抑制、甲状腺機能亢進があらわれることがある。
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。ヒト母乳中へ移行(血清とほぼ同等レベル)し、乳児の甲状腺機能に影響を与えることがある。
9.8 高齢者
用量に注意すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
13.1 症状
甲状腺腫、甲状腺機能低下があらわれることがある。
14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 筋肉内注射時
筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため下記の点に注意すること。
・筋肉内投与はやむを得ない場合にのみ必要最小限度に行うこと。
なお、特に同一部位への反復注射は行わないこと。
また、乳幼小児に連用することはこのましくない。
・神経走行部位を避けるよう注意すること。
・注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
外箱開封後は遮光して保存すること。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
クマリン系抗凝血剤ワルファリンカリウム | 併用開始時、中止時及び病態の変化に応じて血液凝固能が変化するので、血液凝固能検査値の変動に十分注意し、必要があれば抗凝血剤の用量調節を行う。 | 甲状腺機能が亢進すると凝固因子の合成・代謝亢進により、相対的にクマリン系抗凝血剤の効果は増強する。本剤投与により甲状腺機能が正常化すると、増強されていたクマリン系抗凝血剤の効果が減弱するとの報告がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ジギタリス製剤ジゴキシン等 | 併用開始時、中止時及び病態の変化に応じてジギタリス製剤の血中濃度が変動するので、血中濃度の変動に十分注意し、必要があればジギタリス製剤の用量調節を行う。 | 甲状腺機能亢進時には、代謝・排泄が促進されているため、ジギタリス製剤の血中濃度が正常時に比較して低下する。本剤投与により甲状腺機能が正常化すると、ジギタリス製剤の血中濃度が上昇するとの報告がある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 汎血球減少、再生不良性貧血、無顆粒球症、白血球減少(いずれも頻度不明)
初期症状として発熱、全身倦怠、咽頭痛等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。[1.1、8.1、8.2、9.1.1参照]
(いずれも頻度不明)[9.1.1参照]
(いずれも頻度不明)[8.3参照]
11.1.4 多発性関節炎(頻度不明)
多発性や移動性の関節炎があらわれることがある。
11.1.5 SLE様症状(頻度不明)
発熱、紅斑、筋肉痛、関節痛、リンパ節腫脹、脾腫等があらわれることがある。
11.1.6 インスリン自己免疫症候群(頻度不明)
低血糖等があらわれることがある。
11.1.7 間質性肺炎(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.8 抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎症候群(頻度不明)
本剤投与中に急速進行性腎炎症候群(初発症状:血尿、蛋白尿等)や肺出血(初発症状:咳嗽、喀血、呼吸困難等)、発熱、関節痛、関節腫脹、皮膚潰瘍、紫斑等のANCA関連血管炎症候群による障害があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.9 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
頻度不明 | |
肝臓 | AST上昇、ALT上昇等 |
皮膚 | 脱毛、色素沈着、そう痒感、紅斑、多形紅斑等 |
消化器 | 悪心・嘔吐、下痢、食欲不振等 |
精神神経系 | 頭痛、めまい、末梢神経異常等 |
過敏症注) | 発疹、蕁麻疹、発熱等 |
筋・骨格 | こむらがえり、筋肉痛、関節痛 |
血液 | 好酸球増多 |
その他 | CK上昇、倦怠感、リンパ節腫脹、唾液腺肥大、浮腫、味覚異常(味覚減退を含む) |
注)このような場合には他の薬剤に切り換えること。症状が軽い場合は、抗ヒスタミン剤を併用し、経過を観察しながら慎重に投与すること。
メルカゾール注10mg 222円/管
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