本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
重篤な肝障害、Child-Pugh分類B又はCの肝硬変のある患者あるいは胆道閉塞のある患者[8.3、9.3.1、16.6.2参照]
胆石のある患者[胆石形成が報告されている。]
妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
シクロスポリン、リファンピシンを投与中の患者[10.1、16.7.1参照]
高脂血症(家族性を含む)
通常、成人にはペマフィブラートとして1回0.2mgを1日1回経口投与する。ただし、トリグリセライド高値の程度により、1回0.4mgを1日1回まで増量できる。
あらかじめ高脂血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法や、高血圧・喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減も十分考慮すること。
投与中は血清脂質値を定期的に検査し、本剤の効果が認められない場合には漫然と投与せず、中止すること。
本剤は肝機能及び肝機能検査値に影響を及ぼすことがあるので、投与中は定期的に肝機能検査を行うこと。[2.2、9.3.1、9.3.2、11.1.2参照]
本剤投与中にLDL-コレステロール値上昇の可能性があるため、投与中はLDL-コレステロール値を定期的に検査すること。[17.1.1、17.1.2参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 胆石の既往歴のある患者
胆石形成が報告されている。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 eGFRが30mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者
横紋筋融解症があらわれることがある。[7.、11.1.1、16.6.1参照]
9.2.2 腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者
本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。やむを得ず併用する場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに本剤の投与を中止すること。[7.、10.2、11.1.1参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝障害、Child-Pugh分類B又はCの肝硬変のある患者あるいは胆道閉塞のある患者
投与しないこと。肝障害を悪化させるおそれがある。また、本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。[2.2、8.3、16.6.2参照]
9.3.2 肝障害のある患者(Child-Pugh分類Aの肝硬変のある患者等)又は肝障害の既往歴のある患者(9.3.1に該当する患者を除く)
本剤投与の適否及び本剤の増量の必要性を慎重に判断すること。肝機能検査値の異常変動があらわれるおそれがある。また、肝障害のある患者(Child-Pugh分類Aの肝硬変のある患者等)では本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。[8.3、16.6.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[2.4参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
副作用発現に留意し、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
本剤は徐放性製剤であるため、砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのままかまずに服用するよう指導すること。砕いたり、すりつぶしたりして服用すると、本剤の徐放性が失われ、薬物動態が変わるおそれがある。
15.2 非臨床試験に基づく情報
マウスのがん原性試験(0.075mg/kg/日以上)で肝細胞癌及び肝細胞腺腫の発現頻度の増加が認められた。ラットのがん原性試験(雄0.3mg/kg/日以上、雌1mg/kg/日以上)で肝細胞癌及び肝細胞腺腫、膵臓腺房細胞癌、膵臓腺房細胞腺腫、精巣ライディッヒ細胞腺腫並びに甲状腺濾胞上皮細胞腺腫の発現頻度の増加が認められた。
本剤は、主としてCYP2C8、CYP2C9、CYP3Aにより代謝される。また、本剤は、OATP1B1、OATP1B3の基質となる。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
シクロスポリン(サンディミュン)(ネオーラル)[2.5、16.7.1参照] | 併用により本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。 | 左記薬剤のOATP1B1、OATP1B3、CYP2C8、CYP2C9及びCYP3Aの阻害作用によると考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
リファンピシン(リファジン)[2.5、16.7.1参照] | 併用により本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。 | 左記薬剤のOATP1B1及びOATP1B3の阻害作用によると考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
HMG-CoA還元酵素阻害薬プラバスタチンナトリウムシンバスタチンフルバスタチンナトリウム等[9.2.2、11.1.1参照] | 急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。 | 危険因子:腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
クロピドグレル硫酸塩[16.7.1参照] | 併用する場合には本剤投与の適否及び本剤の増量の必要性を慎重に判断すること。併用により本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。 | 左記薬剤のCYP2C8及びOATP1B1の阻害作用によると考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
クラリスロマイシンHIVプロテアーゼ阻害剤リトナビル等[16.7.1参照] | 併用する場合には本剤投与の適否及び本剤の増量の必要性を慎重に判断すること。併用により本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。 | 左記薬剤のCYP3A、OATP1B1及びOATP1B3の阻害作用によると考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
フルコナゾール[16.7.1参照] | 併用により本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。 | 左記薬剤のCYP2C9及びCYP3Aの阻害によると考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
陰イオン交換樹脂コレスチラミンコレスチミド | 本剤の血漿中濃度が低下する可能性があるので、併用する場合には、可能な限り間隔をあけて投与することが望ましい。 | 同時投与により本剤が左記薬剤に吸着され吸収が低下する可能性がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
強いCYP3A誘導剤カルバマゼピンフェノバルビタールフェニトインセイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品等 | 本剤の血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 | 左記薬剤の強いCYP3Aの誘導作用により、本剤の代謝が促進されると考えられる。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。[7.、9.2.1、9.2.2、10.2参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
0.5%以上 | 0.1〜0.5%未満 | 頻度不明 | |
肝臓 | ALT上昇 | 胆石症、肝機能異常、AST上昇 | |
筋肉 | CK上昇、筋肉痛 | 血中ミオグロビン増加 | |
皮膚 | 発疹 | そう痒 | |
その他 | 糖尿病(悪化を含む) | グリコヘモグロビン増加、低比重リポ蛋白増加、血中尿酸増加 |
パルモディアXR錠0.2mg 60円/錠
パルモディアXR錠0.4mg 111円/錠
m3.comにご登録済の方
薬剤名検索
薬剤情報提供:一般財団法人日本医薬情報センター 剤形写真提供:株式会社薬事日報社
・薬剤情報・剤形写真は月一回更新しておりますが、ご覧いただいた時点で最新情報ではない可能性がございます。 最新情報は、各製薬会社のWebサイトなどでご確認ください。
・投稿内容の中に適応外、承認用法・用量外の記載等が含まれる場合がありますが、エムスリー、製薬会社が推奨するものではありません。