出血している患者
出血性脳梗塞,硬膜外出血,脳内出血又は原発性脳室内出血を合併している患者[出血を助長する可能性がある。]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
クモ膜下出血術後の脳血管攣縮およびこれに伴う脳虚血症状の改善
脳血栓症(急性期)に伴う運動障害の改善
クモ膜下出血術後の脳血管攣縮およびこれに伴う脳虚血症状の改善
通常成人に,オザグレルナトリウムとして1日量80mgを適当量の電解質液または糖液に溶解し,24時間かけて静脈内に持続投与する。投与はクモ膜下出血術後早期に開始し,2週間持続投与することが望ましい。なお,年齢,症状により適宜増減する。
脳血栓症(急性期)に伴う運動障害の改善
通常成人に,オザグレルナトリウムとして1回量80mgを適当量の電解質液または糖液に溶解し,2時間かけて1日朝夕2回の持続静注を約2週間行う。なお,年齢,症状により適宜増減する。
本剤の投与により出血性脳梗塞,硬膜外出血,脳内出血を助長する可能性があるので,救急処置のとれる準備を行い投与すること。また,臨床症状及びコンピュータ断層撮影による観察を十分に行い,出血が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。
出血している患者
消化管出血,皮下出血等[出血を助長する可能性がある。]
出血の可能性のある患者
脳出血の既往歴のある患者,重症高血圧患者,重症糖尿病患者,血小板の減少している患者等[出血を助長する可能性がある。]
抗血小板剤,血栓溶解剤,抗凝血剤を投与中の患者(「相互作用」の項参照。)
調製時
カルシウムを含む輸液での直接溶解は白濁するので避けること。なお,カルシウムを含む輸液(リンゲル液等)を希釈に用いるときは,カルシウムを含まない輸液又は注射用水であらかじめ溶解した後,本剤80mgあたり300mL以上の輸液で希釈すること。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 抗血小板剤チクロピジン,アスピリン等血栓溶解剤ウロキナーゼ,アルテプラーゼ等抗凝血剤ヘパリン,ワルファリン,アルガトロバン等 | これらの薬剤と併用することにより出血傾向の増強をきたすおそれがある。観察を十分に行い,減量するなど用量を調節すること。 | 本剤は血小板凝集能を抑制するため,類似の作用を持つ薬剤を併用することにより作用を増強する可能性がある。 |
<クモ膜下出血術後の脳血管攣縮およびこれに伴う脳虚血症状の改善>
承認時までの調査及び市販後の調査において副作用集計の対象となった2579例中252例(9.77%)に312件の副作用が認められた。主なものは硬膜外血腫・脳内出血・消化管出血・皮下出血等の出血性の副作用112件(4.34%),AST(GOT)・ALT(GPT)上昇等の肝機能障害111例(4.30%),発疹11件(0.43%),発熱9件(0.35%)等であった。(再審査終了時)
<脳血栓症(急性期)に伴う運動障害の改善>
承認時までの調査及び市販後の調査において副作用集計の対象となった6851例中299例(4.36%)に388件の副作用が認められた。主なものはAST(GOT)・ALT(GPT)上昇等の肝機能障害143例(2.09%),出血性脳梗塞・脳出血・消化管出血・皮下出血等の出血性の副作用81件(1.18%),発疹22件(0.32%),BUN上昇13件(0.19%),貧血11件(0.16%)等であった。(再審査終了時)
出血
<クモ膜下出血術後の脳血管攣縮およびこれに伴う脳虚血症状の改善>
出血性脳梗塞・硬膜外血腫・脳内出血(1.67%),消化管出血(0.47%),皮下出血(0.81%),血尿(頻度不明)等があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止すること。[血小板凝集能を抑制するため]
<脳血栓症(急性期)に伴う運動障害の改善>
出血性脳梗塞・硬膜外血腫・脳内出血(0.47%),消化管出血(0.12%),皮下出血(0.10%),血尿(0.07%)等があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止すること。[血小板凝集能を抑制するため]
ショック,アナフィラキシー
ショック,アナフィラキシー(いずれも頻度不明)を起こすことがあるので,観察を十分に行い,血圧低下,呼吸困難,喉頭浮腫,冷感等があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
肝機能障害,黄疸
著しいAST(GOT)・ALT(GPT)の上昇等を伴う重症な肝機能障害(0.01%),黄疸(頻度不明)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
血小板減少
血小板減少(0.06%)があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には減量又は投与を中止すること。
白血球減少,顆粒球減少
白血球減少,顆粒球減少(いずれも頻度不明)があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。発症時には発熱や悪寒等がみられることが多いので,これらの症状があらわれた時は本症を疑い血液検査を行うこと。
腎機能障害
重篤な腎機能障害(急性腎不全等)があらわれることがある(頻度不明)ので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。なお,腎機能障害時には血小板減少を伴うことが多い。
| 頻度不明注1) | 0.1〜3%未満 | 0.1%未満 | |
| 過敏症注2) | 喘息(様)発作, |
発疹等 | 蕁麻疹,紅斑 |
| 循環器注3) | 上室性期外収縮,血圧下降 | ||
| 血液 | 貧血 | ||
| 肝臓 | AST(GOT)・ALT(GPT),LDH,アルカリフォスファターゼの上昇等 | ビリルビン上昇 | |
| 腎臓 | BUN上昇 | クレアチニン上昇 | |
| 消化器 | 嘔気,嘔吐,下痢,食欲不振,膨満感 | ||
| その他 | CK(CPK)上昇 | 発熱 | 頭痛,胸内苦悶感,注射部の発赤・腫脹・疼痛,ほてり,悪寒・戦慄,関節炎,CRP上昇 |
注1)副作用・感染症自発報告につき頻度不明
注2)発現した場合には,投与を中止すること。
注3)発現した場合には,減量又は投与を中止すること。
キサンボン注射用20mg 470円/瓶
キサンボン注射用40mg 837円/瓶
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