血液保存
生物学的製剤基準の血液製剤総則の全血採血により採血する。
なお、採血量100mLに対して、本品14mLを用いる。
使用済みの本品を廃棄する場合には、周囲の環境を汚染しないように注意すること。また、血液による感染を防ぐため、医療廃棄物として適正に処理すること。
本品は、医家向け製品であり、医師専門家の指示に従って使用すること。また、他の目的には使用しないこと。
本品は可塑剤であるフタル酸ジ2-エチルヘキシルが溶出するおそれがあるので、注意すること。
カルシウム含有製剤と混和すると凝血を起こすおそれがあるため混合輸注はしないこと。
使用方法
採血には重力式採血方法、減圧採血装置を使用した方法などがある。
代表的な一例
上腕を駆血帯でしばり、静脈を怒張させて穿刺部位を決める。駆血帯圧は5.3〜8.0kPa(40〜60mmHg)位が適当である。
静脈穿刺部位を中心に、皮膚消毒をする。
採血チューブを鉗子の中央で止め、採血針のカバーを手で回して外すこと。カバーを外した針はなにものにも触れさせないこと。
直ちに静脈穿刺を行い、正しくはいっていることを確かめたのち、鉗子を外し、血液が血液バッグに流入するのを確認してから、採血針を接着テープ等を用いて腕に固定し、穿刺部位を滅菌したガーゼで覆う。
採血中は保存液と血液がよく混ざるように転倒混和すること。
台秤等を使用して所定量を採血する。
採血装置を使用する場合は、装置の取扱説明書に従うこと。
採血が完了したら、採血チューブの採血針側から約10cmのところを鉗子の中央で止め、駆血帯を外して静脈から採血針を抜く。
鉗子から血液バッグ側のところをシールして切り離す。
採血チューブの中の血液をローラーでしごいて血液バッグの中に戻し、数回転倒混和を行った後、ローラーを緩め保存液と混和した血液を採血チューブの中に戻す。
必要に応じて、採血チューブを交差試験用セグメントとして、シールした先端から必要な数に分かれるようシールする。その際のシール間隔は7cm以上にすること。
使用中は本品の破損、接合部のゆるみ及び薬液漏れ等について、定期的に確認すること。
脂肪乳剤を含む医薬品を投与する場合は、コネクターのひび割れについて注意すること。また、ヒマシ油等の油性成分及びアルコールを含む医薬品、及びアルコールを含む消毒剤についても脂肪乳剤の場合と同様にコネクターにひび割れが生じることが知られている。[薬液によりメスコネクターにひび割れが生じ、血液及び薬液漏れ、空気混入等の可能性がある。特に、全身麻酔剤、昇圧剤、抗悪性腫瘍剤及び免疫抑制剤等の投与では、必要な投与量が確保されず患者への重篤な影響が生じる可能性がある。なお、ライン交換時の締め直し、過度な締め付け及び過度な増し締め等は、ひび割れの発生を助長する要因となる。]
ひび割れが確認された場合、直ちに新しい製品と交換すること。
注意事項
本品は滅菌済みで、1回限りの使い捨てである。再使用・再滅菌はしないこと。
外観、内容物などに異常が認められたときは使用しないこと。
万一、保存液漏れ、その他の異常が認められた場合は使用しないこと。
蒸気滅菌工程の水蒸気あるいはその後の熱処理のため、バッグが不透明になったり、空袋やチューブ内に微量の水分が残留することがあるが、使用上問題はない。ただし著しい水濡れや、内容液のリークが疑われる場合は使用しないこと。
包装を開封したものは速やかに使用すること。
輸血口カバーが破れているときは使用しないこと。
針キャップを開封する際は、針先が針カバーに触れないように注意すること。[針先が針キャップに触れると針先が変形し、穿刺しづらくなる場合がある。]
針キャップ開封後の採血針を取扱う際は、誤って手や指を針先で傷付けないように十分注意すること。
塩化ビニル樹脂は低温での物性が著しく低下し、破損する場合があるので低温及び凍結の状態での取扱いには十分注意すること。
血液バッグを遠心する際、遠心カップ下部にチューブ・分岐管等を入れるとバッグを破損させることがあるので取扱いには十分注意すること。
本品はプラスチック製品であるから、運搬、操作時には振動や衝撃を加えないように十分注意すること。
使用済みの本品を廃棄する場合には、周囲の環境を汚染しないように注意すること。また、血液による感染を防ぐため、医療廃棄物として適正に処理すること。
本品は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
下記の副作用があらわれることがあるので観察を十分行い、副作用が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 頻度不明 | |
| 短時間大量投与 | クエン酸による血中カルシウムイオン濃度の低下 |
カーミC液
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