妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「5.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)
通常、成人にはトロピセトロンとして1回5mgを1日1回経口投与する。
重篤な肝障害のある患者〔本剤投与により肝機能異常が報告されている。〕
薬物過敏症の既往歴のある患者
徴候、症状
過量を長期間投与することにより幻視が、また、高血圧患者では血圧上昇がみられている。患者の症状を定期的に観察し、常に監視下におくこと。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
動物実験(ウサギ及びイヌ)において、本剤の高用量(ウサギ:6mg/kg、イヌ:10mg/kg)を単独静脈内投与した際に、循環器系に対する影響(血圧低下、心拍数低下、心拍出量低下等)がみられたとの報告がある。
抗悪性腫瘍剤投与後、本剤の効果が不十分で悪心、嘔吐が発現した場合には、他の制吐療法(静脈内投与の5-HT3受容体拮抗薬等)を考慮すること。
海外において、sparteine/debrisoquineの代謝が低下している患者で、消失半減期が遅延(4〜5倍)することが報告されている。しかし、これらの患者における海外での使用経験では、臨床用量において安全性上問題となることは認められていないため、減量の必要はないと考えられている。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| リファンピシン、フェノバルビタール等 | 本剤の血中濃度が低下し、作用が減弱するおそれがある。 | 肝代謝酵素誘導により本剤の代謝が促進されるため。 |
承認時までの患者を対象とした国内臨床試験において、副作用[自他覚症状]調査対象例数349例中15例(4.3%)に18件の副作用が認められた。主な症状としては頭痛2.0%(7件)、発熱1.1%(4件)、下痢0.6%(2件)であった。なお、健康成人を対象とした国内臨床試験において、5例に便秘が認められた。また主な臨床検査値の異常については、ALT(GPT)上昇2.6%(9件/343例)、AST(GOT)上昇2.3%(8件/343例)、LDH上昇0.9%(3件/342例)、ビリルビン値上昇0.6%(2件/333例)等であった。
市販後の使用成績調査において、調査対象例数3,529例中117例(3.32%)に198件の副作用が認められた(臨床検査値異常含む)。主な副作用は、AST(GOT)上昇1.22%(43件)、ALT(GPT)上昇0.91%(32件)、肝機能異常0.51%(18件)、白血球減少0.23%(8件)、便秘0.20%(7件)、BUN上昇0.20%(7件)、発熱0.17%(6件)、血小板減少0.17%(6件)、LDH上昇0.14%(5件)、しゃっくり0.09%(3件)等であった。
(承認時まで及び再審査終了時までの集計)
虚脱、失神、心停止、ショック、洞ブロック(頻度不明)
虚脱、失神、心停止、ショック、洞ブロック等の重篤な循環器障害がみられたとの報告があるのでこのような症状が発現した場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 頻度不明 | 1%〜5%未満 | 1%未満 | |
| 精神神経系 | めまい | − | 頭痛 |
| 循環器 | − | − | 潮紅 |
| 消化器 | 腹痛 | − | 下痢、便秘 |
| 肝臓 | − | AST(GOT)、ALT(GPT)上昇 | LDH、ビリルビン値上昇 |
| 過敏症 注) | − | − | 発疹、蕁麻疹 |
| 呼吸器 | 呼吸困難 | − | − |
| その他 | 胸部不快感 | − | 発熱、しゃっくり |
注)このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
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