ケレンディア錠10mg 他

非ステロイド型選択的ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬

0(0件) 薬の評価を見る
リスト同薬効薬剤
一般名 フィネレノン
製造/販売 バイエル薬品
剤形/規格
  • ケレンディア錠10mg
  • ケレンディア錠20mg

薬剤の評価コメントをご覧いただくにはログインが必要です。

はじめてご利用の方は、新規会員登録
すでにm3.comをご利用の方はログインしてご利用ください

禁忌

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  • 2.2 イトラコナゾール、ポサコナゾール、ボリコナゾール、リトナビルを含有する製剤、アタザナビル、ダルナビル、ホスアンプレナビル、コビシスタットを含有する製剤、クラリスロマイシン、エンシトレルビルを投与中の患者[10.1、16.7.3参照]

  • 2.3 本剤投与開始時に血清カリウム値が5.5mEq/Lを超えている患者[高カリウム血症を増悪させるおそれがある。]

  • 2.4 重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者[9.3.1、16.6.2参照]

  • 2.5 アジソン病の患者[本剤の作用により病態を悪化させるおそれがある。]

効能・効果

  • 2型糖尿病を合併する慢性腎臓病
    ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く。

用法・容量

  • 通常、成人にはフィネレノンとして以下の用量を1日1回経口投与する。

    • eGFRが60mL/min/1.73m2以上

      • 20mg

    • eGFRが60mL/min/1.73m2未満

      • 10mgから投与を開始し、血清カリウム値、eGFRに応じて、投与開始から4週間後を目安に20mgへ増量する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 8.1 高カリウム血症があらわれることがあるので、原則として血清カリウム値が4.8mEq/L以下の患者に投与開始し、投与開始又は再開、増量から4週後に血清カリウム値及びeGFRを測定し、その後も定期的に測定すること。また、投与開始時の血清カリウム値が4.8mEq/L超の患者では、血清カリウム値及び患者の状態に応じて投与開始から4週後よりも前に追加の血清カリウム値測定を考慮すること。[7.1、9.1.1、9.1.2、11.1.1参照]

  • 8.2 本剤の投与開始初期に、eGFRが低下することがあるので、腎機能の悪化に注意して投与すること。[5.2、7.1、9.2.1参照]

  • 8.3 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

慎重投与

  • 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.1 血清カリウム値が5.0mEq/L超5.5mEq/L以下の患者

      • 本剤投与の適否を慎重に判断すること。高カリウム血症を増悪させるおそれがある。[8.1、11.1.1参照]

    • 9.1.2 高カリウム血症の発現リスクが高い患者

      • 以下のような患者では、より頻回に血清カリウム値を測定すること。高カリウム血症の発現リスクが高まるおそれがある。[8.1、11.1.1参照]

        • ・eGFR低値

        • ・血清カリウム高値

        • ・高カリウム血症の既往歴

  • 9.2 腎機能障害患者

    • 9.2.1 重度の腎機能障害患者

      • 本剤投与によりeGFRが低下することがあることから、eGFRが25mL/min/1.73m2未満の患者には本剤投与の適否を慎重に判断すること。また、本剤投与中に末期腎不全又は透析に至った場合は、本剤の投与を中止すること。高カリウム血症の発現リスクが高まるおそれがある。[5.2、8.2参照]

  • 9.3 肝機能障害患者

    • 9.3.1 重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者

      • 投与しないこと。本剤の血中濃度が上昇するおそれがあり、臨床試験で除外されている。[2.4、16.6.2参照]

    • 9.3.2 中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類B)のある患者

      • 患者の状態に応じて、より頻回に血清カリウム値を測定すること。本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。[16.6.2参照]

  • 9.4 生殖能を有する者

    • 妊娠可能な女性に対しては、投与中は適切な避妊を行うよう指導すること。[9.5参照]

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で催奇形性(重複大動脈弓)がヒトの約25倍、胚・胎児毒性(胎児体重の減少)が約19倍、受胎能への影響(卵巣重量の低値)が約17倍の全身曝露量で認められた。また、動物実験(ラット)において、児に妊娠中の曝露によると考えられる軽度の自発運動量増加がヒトの約4倍の母動物への全身曝露量で認められた。

  • 9.6 授乳婦

    • 授乳を避けさせること。動物実験(ラット、静脈内投与)で乳汁中へ移行することが報告されている。また、ラットの母動物においてヒトの約4倍の全身曝露量で、授乳期の児に明らかな有害作用(死亡率の増加)が認められた。

  • 9.7 小児等

    • 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

過量投与

  • タンパク結合率が約90%のため、血液透析は本剤の除去には有用でないと考えられる。[16.3参照]

適用上の注意

  • 14.1 薬剤交付時の注意

    • PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

相互作用

相互作用序文

  • 本剤は主としてCYP3A4により代謝される。[16.4参照]

薬物代謝酵素用語

CYP3A4

併用禁忌

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
イトラコナゾール(イトリゾール)ポサコナゾール(ノクサフィル)ボリコナゾール(ブイフェンド)リトナビル含有製剤(ノービア、カレトラ、パキロビッド)アタザナビル(レイアタッツ)ダルナビル(プリジスタ、プリジスタナイーブ)ホスアンプレナビル(レクシヴァ)コビシスタット含有製剤(ゲンボイヤ、シムツーザ、プレジコビックス)クラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)エンシトレルビル(ゾコーバ)[2.2、16.7.3参照] 本剤の血中濃度が著しく上昇するおそれがある。 CYP3Aを強く阻害することにより本剤のクリアランスが減少する。

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
中程度のCYP3A阻害剤エリスロマイシンベラパミルフルコナゾール等弱いCYP3A阻害剤アミオダロンフルボキサミン等[16.7.1-16.7.3参照] 本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、特に本剤開始時及び用量調節時は血清カリウム値等患者の状態を慎重に観察すること。 CYP3Aを阻害することにより本剤のクリアランスが減少する。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
強い又は中程度のCYP3A誘導剤リファンピシンカルバマゼピンフェニトインフェノバルビタールエファビレンツミトタンセイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品等[16.7.3参照] 本剤の血中濃度が著しく低下し、効果が減弱するおそれがあるので、CYP3A誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。 CYP3Aを誘導することにより本剤のクリアランスが増加する。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
スピロノラクトントリアムテレンカンレノ酸カリウムエプレレノンエサキセレノン 血清カリウム値上昇及び高カリウム血症が発現する危険性が増大するおそれがあるので、治療上必要と判断される場合にのみ併用すること。併用する場合には、血清カリウム値をより頻回に測定するなど患者の状態を慎重に観察すること。 カリウム貯留作用が増強するおそれがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カリウム製剤 血清カリウム値上昇及び高カリウム血症が発現する危険性が増大するおそれがあるので、血清カリウム値をより頻回に測定するなど十分に注意すること。 カリウム貯留作用が増強するおそれがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
スルファメトキサゾール・トリメトプリム 血清カリウム値上昇及び高カリウム血症が発現する危険性が増大するおそれがあるので、血清カリウム値をより頻回に測定するなど十分に注意すること。あるいは本剤の中断を考慮すること。 カリウム貯留作用が増強するおそれがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
グレープフルーツ含有食品 本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、摂取しないよう注意すること。 CYP3Aを阻害することにより本剤のクリアランスが減少する。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
リチウム製剤炭酸リチウム リチウム中毒を起こすおそれがあるので、血中リチウム濃度に注意すること。 明確な機序は不明であるが、ナトリウムイオン不足はリチウムイオンの貯留を促進するといわれているため、ナトリウム排泄を促進することにより起こると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
非ステロイド性消炎鎮痛薬インドメタシン等 腎機能障害患者では高カリウム血症があらわれるおそれがある。 明確な機序は不明であるが、プロスタグランジン産生が抑制されることにより糸球体ろ過量が減少し、カリウム貯留作用による血清カリウム値の上昇が起こると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ミトタン ミトタンの作用を阻害するおそれがある。 明確な機序は不明であるが、ミトタンの薬効を類薬(スピロノラクトン)が阻害するとの報告がある。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 高カリウム血症(8.8%)[8.1、9.1.1、9.1.2参照]

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%以上 1%未満
代謝および栄養障害 低ナトリウム血症、高尿酸血症
血管障害 低血圧
臨床検査 糸球体ろ過率減少

薬価

ケレンディア錠10mg 143.9円/錠
ケレンディア錠20mg 205.8円/錠

評価サマリー

評価コメントはまだありません

はじめてご利用の方

m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療
専門サイトです。会員登録は無料です。

新規会員登録

m3.comにご登録済の方

ログイン

{"controller":"medicines","action":"show","id":"19958"} false