コララン錠2.5mg 他

HCNチャネル遮断薬

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リスト同薬効薬剤
一般名 イバブラジン塩酸塩
製造/販売 小野薬品工業
剤形/規格
  • コララン錠2.5mg
  • コララン錠5mg
  • コララン錠7.5mg

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禁忌

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  • 2.2 不安定又は急性心不全患者[病態が悪化するおそれがある。]

  • 2.3 心原性ショックの患者[循環動態が悪化するおそれがある。]

  • 2.4 高度の低血圧患者(収縮期血圧が90mmHg未満又は拡張期血圧が50mmHg未満)[血圧が低下するおそれがある。]

  • 2.5 洞不全症候群、洞房ブロック又は第三度房室ブロックのある患者(ペースメーカー使用患者を除く)[症状が悪化するおそれがある。]

  • 2.6 重度の肝機能障害(Child-Pugh C)のある患者[9.3.1参照]

  • 2.7 次の薬剤を投与中の患者

    • リトナビル含有製剤、ジョサマイシン、イトラコナゾール、クラリスロマイシン、コビシスタット含有製剤、ボリコナゾール、エンシトレルビル フマル酸[10.1参照]

  • 2.8 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]

  • 2.9 ベラパミル、ジルチアゼムを投与中の患者[10.1参照]

効能・効果

  • 洞調律かつ投与開始時の安静時心拍数が75回/分以上の慢性心不全
    ただし、β遮断薬を含む慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。

用法・容量

  • 通常、成人にはイバブラジンとして、1回2.5mgを1日2回食後経口投与から開始する。開始後は忍容性をみながら、目標とする安静時心拍数が維持できるように、必要に応じ、2週間以上の間隔で段階的に用量を増減する。1回投与量は2.5、5又は7.5mgのいずれかとし、いずれの投与量においても、1日2回食後経口投与とする。なお、患者の状態により適宜減量する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 8.1 徐脈があらわれるおそれがあるので、定期的に心拍数を測定すること。[11.1.1参照]

  • 8.2 心房細動があらわれるおそれがあるので、定期的に心調律を観察し、動悸等の症状があらわれた場合や心拍数不整が認められた場合等には心電図検査も実施すること。心房細動が発現した場合には、本剤を中止すること。[11.1.4参照]

  • 8.3 光視症、霧視、めまい、ふらつきがあらわれることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械の操作をする際には患者に十分注意させること。また、これらの症状が認められた場合は、自動車の運転等危険を伴う操作に従事しないよう指導すること。[11.1.2参照]

  • 8.4 電気的除細動を行う場合は、洞調律へ回復する際に徐脈があらわれるおそれがあるので、緊急時を除き、本剤の最終投与から24時間以上経過後に行うこと。

慎重投与

  • 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.1 QT延長症候群又はQT延長作用のある薬剤を投与中の患者

      • 本剤投与の可否を慎重に判断し、投与する場合には心電図検査を行う等観察を十分に行うこと。心拍数減少によりQTが更に延長し、トルサード・ド・ポアン等の高度な不整脈を引きおこすおそれがある。[10.2、11.1.5参照]

    • 9.1.2 頻脈性不整脈(心室性又は上室性)のある患者

      • 本剤には、洞結節機能に支障をきたした頻脈性不整脈に対する心拍数減少作用は期待できないため、頻脈性不整脈に対する標準的な治療を優先すること。

    • 9.1.3 第一度及び第二度房室ブロックのある患者

      • 本剤投与の可否を慎重に判断し、投与する場合には心電図検査を行う等観察を十分に行うこと。症状が悪化するおそれがある。[11.1.3参照]

    • 9.1.4 心室内電気伝導障害(脚ブロック)及び心室同期不全のある患者

      • 本剤投与の可否を慎重に判断し、投与する場合には心電図検査を行う等観察を十分に行うこと。症状が悪化するおそれがある。

  • 9.3 肝機能障害患者

    • 9.3.1 重度の肝機能障害患者(Child-Pugh C)

      • 投与しないこと。本剤の血中濃度が大きく上昇するおそれがある。[2.6参照]

  • 9.4 生殖能を有する者

    • 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後3日間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5参照]

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ラット及びウサギで胎児毒性及び催奇形性(心臓形態異常、心室中隔欠損、着床後胚死亡、欠指症等)が報告されている。[2.8、9.4参照]

  • 9.6 授乳婦

    • 授乳を避けさせること。ラットで乳汁中へ移行することが報告されており、乳児の心拍数が減少するおそれがある。

  • 9.7 小児等

    • 小児等を対象とした国内臨床試験は実施していない。

過量投与

  • 13.1 症状

    • 重度の遷延する徐脈があらわれるおそれがある。

  • 13.2 処置

    • 本剤の投与を中止し、必要に応じて胃洗浄等による薬剤の除去やイソプレナリン塩酸塩等の投与、心臓ペーシングを適用すること。

適用上の注意

  • 14.1 薬剤交付時の注意

    • PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

相互作用

相互作用序文

  • 本剤は主にCYP3Aにより代謝される。[16.4参照]

薬物代謝酵素用語

CYP3A

併用禁忌

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
リトナビル含有製剤ノービアジョサマイシンジョサマイシンイトラコナゾールイトリゾールクラリスロマイシンクラリシッドコビシスタット含有製剤ゲンボイヤプレジコビックスシムツーザボリコナゾールブイフェンドエンシトレルビル フマル酸ゾコーバ[2.7、16.7.2参照] 過度の徐脈があらわれることがある。 CYP3Aによる本剤の代謝が強く阻害され、血中濃度が上昇する。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ベラパミルワソランジルチアゼムヘルベッサー[2.9、16.7.3-16.7.4参照] 過度の徐脈があらわれることがある。 CYP3Aによる本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する。本剤の心拍数減少作用を相加的に増強する。

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
中等度のCYP3A阻害剤フルコナゾール等 過度の徐脈があらわれることがあるため、安静時心拍数を十分に観察すること。 CYP3Aによる本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
CYP3A誘導剤セントジョーンズワート、リファンピシン、フェニトイン、バルビツール誘導体等[16.7.8参照] 心拍数減少作用が減弱することがある。 CYP3Aによる本剤の代謝が促進され、血中濃度が低下する。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
QT延長作用のある薬剤キニジン、ジソピラミド、ベプリジル、ソタロール、アミオダロン、メフロキン、ペンタミジン等[9.1.1、11.1.5参照] QT延長が増強し、高度な不整脈があらわれることがあるため、本剤の適応の可否を慎重に判断し、やむを得ず併用する場合には、心電図検査を行うなど観察を十分に行うこと。 本剤の心拍数減少作用による。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カリウム排泄型利尿剤ループ利尿剤、サイアザイド系利尿剤 高度な不整脈があらわれることがあるため、心電図検査を行うなど観察を十分に行うこと。 本剤の心拍数減少作用により、低カリウム血症による不整脈のリスクが増強するおそれがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
グレープフルーツジュース[16.7.5参照] 過度の徐脈があらわれることがあるため、安静時心拍数を十分に観察すること。 CYP3Aによる本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ペースメーカー 十分な心拍数減少が得られないことがある。 ペースメーカーのバックアップレートが60回/分超に設定された場合、目標とする安静時心拍数を得ることができない。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤を減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 徐脈

    • 徐脈(心拍数減少を含む)(8.0%)があらわれることがあり、また、徐脈に関連する症状(めまい、倦怠感、低血圧等)があらわれることがある。[7.1-7.3、8.1参照]

  • 11.1.2 光視症(2.8%)、霧視(0.4%)

    • 光視症は、視野の限られた領域で一過性にまぶしい光を感じたり、光輪現象、像の分離(ストロボ様又は万華鏡様作用)、有色光又は二重像として、投与開始後3ヵ月以内にあらわれることが多い。[8.3参照]

  • 11.1.3 房室ブロック(0.6%)[9.1.3参照]

  • 11.1.4 心房細動(0.3%)

    • 心房細動が認められた場合は本剤を中止すること。[8.2参照]

  • 11.1.5 心電図QT延長

    • 心電図QT延長(0.2%)に関連して心室性不整脈(0.1%未満)、心室性頻脈(0.2%)、心室性期外収縮(0.4%)、心室細動(頻度不明)及びトルサード・ド・ポアン(頻度不明)があらわれることがある。[9.1.1、10.2参照]

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤を減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。

1%以上 1%未満 頻度不明
心臓障害 心不全 動悸、洞不全症候群
血管障害 高血圧、血圧変動、起立性低血圧、低血圧
眼障害 羞明、視力障害、複視
胃腸障害 便秘、悪心、下痢、腹痛、胃炎、消化不良
一般・全身障害 倦怠感、疲労、無力症
肝胆道系障害 肝機能障害
腎及び尿路障害 腎不全、血中クレアチニン増加
代謝及び栄養障害 糖尿病、高尿酸血症
精神・神経系障害 浮動性めまい、頭痛、失神
皮膚及び皮下組織障害 そう痒症、発疹 紅斑、じん麻疹、血管浮腫
その他 呼吸困難、筋痙攣、回転性めまい 好酸球増加症

薬価

コララン錠2.5mg 82.9円/錠
コララン錠5mg 145.4円/錠
コララン錠7.5mg 201.9円/錠

評価サマリー

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