定量噴霧式アレルギー性鼻炎治療剤
| 一般名 |
フルチカゾンフランカルボン酸エステル
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|---|---|
| 製造/販売 | グラクソ・スミスクライン |
| 剤形/規格 |
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有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者[症状を増悪するおそれがある]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
アレルギー性鼻炎
成人には、通常1回各鼻腔に2噴霧(1噴霧あたりフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして27.5μgを含有)を1日1回投与する。
小児には、通常1回各鼻腔に1噴霧(1噴霧あたりフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして27.5μgを含有)を1日1回投与する。
重症な肥厚性鼻炎や鼻茸の患者では、本剤の鼻腔内での作用を確実にするため、これらの症状がある程度減少するよう他の療法を併用するとよい。
本剤の投与期間中に鼻症状の悪化がみられた場合には、抗ヒスタミン剤あるいは、全身性ステロイド剤を短期間併用し、症状の軽減にあわせて併用薬剤を徐々に減量すること。
全身性ステロイド剤の減量は本剤の吸入開始後症状の安定をみて徐々に行う。減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずる。
長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者では副腎皮質機能不全が考えられるので、全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。また必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。
全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、点鼻ステロイド剤を特に長期間、大量に投与する場合に小児の成長遅延をきたすおそれがある。本剤を小児に長期間投与する場合には、定期的に身長等の経過の観察を行うこと。また、使用にあたっては、使用法を正しく指導すること。
全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、気管支喘息、ときに湿疹、蕁麻疹、眩暈、動悸、けん怠感、顔のほてり、結膜炎等の症状が発現・増悪することがある(このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと)。
通年性アレルギー性鼻炎患者において長期に使用する場合、症状の改善状態持続時には、減量につとめること。
全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、点鼻ステロイド剤の投与により全身性の作用(クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、小児の成長遅延、骨密度の低下、白内障、緑内障
鼻咽喉感染症の患者[症状を増悪するおそれがある]
反復性鼻出血の患者[出血を増悪するおそれがある]
鼻腔内噴霧用にのみ使用すること。
レセルピン系製剤、α-メチルドパ製剤等の降圧剤には、副作用として鼻閉がみられることがある。このような降圧剤服用中のアレルギー性鼻炎の患者に、本剤を投与すると、鼻閉症状に対する本剤の効果が隠蔽されるおそれがあるので、臨床的観察を十分に行いながら投与すること。
定められた用法・用量を守るよう、患者に指示すること。
患者には添付の鼻用定量噴霧器の使用説明書を渡し、使用方法を指導すること。
本剤の使用前に容器を上下によく振ること。
本剤は、主として肝チトクロームP-450 3A4(CYP3A4)で代謝される。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP3A4阻害作用を有する薬剤 リトナビル等 | 副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。なお、類薬であるフルチカゾンプロピオン酸エステル製剤とリトナビルを併用した臨床薬理試験において、血中フルチカゾンプロピオン酸エステル濃度の上昇、また血中コルチゾール値の低下が認められ、全身性のステロイド作用が発現したとの報告がある。 | CYP3A4による代謝が阻害されることにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。(【薬物動態】の項参照) |
成人
通年性アレルギー性鼻炎患者を対象とした臨床試験(2週間投与)において、80例中6例(7.5%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告され、その主なものは血中コルチゾール減少2例(2.5%)であった。また、12週間投与した長期試験において、65例中1例(1.5%)に臨床検査値異常を含む副作用として白血球数増加1例(1.5%)が報告された(承認時)。
季節性アレルギー性鼻炎患者を対象とした臨床試験(2週間投与)において、149例中9例(6.0%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告され、その主なものは白血球数増加2例(1.3%)であった(承認時)。
アレルギー性鼻炎患者を対象とした使用成績調査1592例中9例(0.6%)に副作用が報告された。その主なものは鼻出血3例(0.2%)であった(第6回安全性定期報告時)。
小児
通年性アレルギー性鼻炎患者を対象とした臨床試験(2週間投与)において、131例中1例(0.7%)に鼻部不快感が報告された。また、12週間投与した長期試験において、61例中1例(1.6%)に発声障害が報告された(承認時)。
アナフィラキシー反応
アナフィラキシー反応があらわれることがある(頻度不明注1))ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注1)自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。
以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
| 0.3%未満 | 頻度不明 注1) | |
| 過敏症 | 発疹 | 血管浮腫、蕁麻疹 |
| 鼻腔 | 鼻出血、鼻症状(刺激感、疼痛、乾燥感) | 鼻潰瘍、鼻中隔穿孔 |
| 精神神経系 | 頭痛、睡眠障害 | |
| その他 | 血中コルチゾール減少、白血球数増加 | 眼圧上昇 |
発現頻度は承認時までの臨床試験及び現在進行中の製造販売後調査の中間結果を合わせて算出した。
注1)自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。
アラミスト点鼻液27.5μg56噴霧用 915.1円/キット
アラミスト点鼻液27.5μg120噴霧用 1807円/キット
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