本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症
ただし、以下のいずれも満たす場合に限る。
・心血管イベントの発現リスクが高い
・HMG-CoA還元酵素阻害剤で効果不十分、又はHMG-CoA還元酵素阻害剤による治療が適さない
<HMG-CoA還元酵素阻害剤で効果不十分な場合>
通常、成人にはアリロクマブ(遺伝子組換え)として75mgを2週に1回皮下投与する。効果不十分な場合には1回150mgを2週に1回投与に増量できる。
<HMG-CoA還元酵素阻害剤による治療が適さない場合>
通常、成人にはアリロクマブ(遺伝子組換え)として150mgを4週に1回皮下投与する。効果不十分な場合には150mgを2週に1回投与に増量できる。
8.1 本剤投与にあたっては、あらかじめ高コレステロール血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法、禁煙、他の虚血性心疾患のリスクファクター(糖尿病、高血圧症等)の軽減等も十分考慮すること。
8.2 投与中は血中脂質値を定期的に検査し、本剤に対する反応が認められない場合には投与を中止すること。[5.3参照]
8.3 HMG-CoA還元酵素阻害剤及び他の脂質異常症治療薬を併用する場合、併用する薬剤の添付文書における2.禁忌、8.重要な基本的注意、9.特定の背景を有する患者に関する注意及び11.1重大な副作用の記載を確認すること。[7.1参照]
8.4 本剤の自己投与にあたっては、患者に投与方法及び安全な廃棄方法の指導を行うこと。
8.4.1 自己投与にはプラルエント皮下注75mgペン又はプラルエント皮下注150mgペンを用いること。
8.4.2 自己投与を実施するにあたっては、医師がその妥当性を慎重に検討した上で、患者に対して医師又は医療従事者が投与方法について十分な教育・訓練を実施すること。その後、患者自ら確実に投与できることを医師が確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。
8.4.3 自己投与の実施後、本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な場合には、速やかに医療施設に連絡するよう指導し、直ちに自己投与を中止させるなど適切な処置を行うこと。
8.4.4 本剤は1回使用の製剤である。使用後、再使用しないように患者に注意を促し、安全な廃棄方法について指導を徹底すること。
8.4.5 添付されている取扱説明書を必ず読むよう指導すること。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類C)
これらの患者を対象とした臨床試験は実施していない。[16.6.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。ラットにおいて本剤の胎盤通過が認められており、カニクイザルにおいて妊娠期間中に本剤最大臨床曝露量(150mgを2週に1回投与)の57倍の曝露がみられた母動物の新生児でIgG二次応答の低下が認められている。
HMG-CoA還元酵素阻害剤と併用する場合には、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。HMG-CoA還元酵素阻害剤において、動物実験で出生児数の減少、生存・発育に対する影響、胎児の生存率の低下と発育抑制及び胎児の骨格奇形が報告され、ヒトでは胎児の先天性奇形があらわれたとの報告がある。
9.6 授乳婦
授乳中の女性には治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。アリロクマブのヒト乳汁中への移行は不明であるが、IgGはヒト乳汁中に移行することが知られている。
HMG-CoA還元酵素阻害剤と併用する場合には、授乳中の女性には投与しないこと。HMG-CoA還元酵素阻害剤において、ラットで乳汁中への移行が確認されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
副作用の発現に注意すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。
14.1 薬剤投与前の注意
14.1.1 遮光した状態で室温に戻してから投与すること。
14.1.2 激しく振とうしないこと。
14.1.3 液の変色や明らかな粒子を認める場合には使用しないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 皮下にのみ投与すること。
14.2.2 皮下注射は、大腿部、腹部又は上腕部に行う。同一部位に繰り返し注射することは避けることが望ましい。
また本剤と他の注射剤を同じ注射部位で併用しないこと。
14.2.3 皮膚に異常のある部位(傷、皮疹、炎症等)には注射しないこと。
15.1 臨床使用に基づく情報
本剤75mg又は150mgを2週に1回投与した国内第3相臨床試験では、本剤投与患者143例中4例(2.8%)に抗アリロクマブ抗体が認められたが、中和抗体が発現した患者はみられなかった。
本剤150mgを4週に1回又は2週に1回投与した国内第3相臨床試験では、本剤投与患者161例中16例(9.9%)に抗アリロクマブ抗体が認められ、そのうち1例(0.6%)に中和抗体が発現した。
本剤75mg又は150mgを2週に1回投与した海外第3相臨床試験では、本剤投与患者3,033例中147例(4.8%)に抗アリロクマブ抗体が認められ、そのうち36例(1.2%)に中和抗体が発現した。
外箱開封後は遮光して保存すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 1%以上 | 1%未満 | 頻度不明 | |
| 過敏症 | そう痒症 | ||
| 消化器 | 胃腸炎、胃炎、過敏性腸症候群 | ||
| 循環器 | うっ血性心筋症 | ||
| 呼吸器 | 上気道徴候及び症状(口腔咽頭痛、鼻漏、くしゃみ等) | ||
| 代謝 | 糖尿病 | ||
| 皮膚 | 爪囲炎 | ||
| 肝臓 | 肝機能異常 | ||
| その他 | 注射部位反応(紅斑、発赤、腫脹、疼痛、圧痛、そう痒等)(7.3%) | 前立腺炎、胸部不快感、末梢性浮腫、CK上昇 | インフルエンザ様疾患 |
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