ベンテイビス吸入液10μg

プロスタグランジンI2誘導体製剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 イロプロスト
製造/販売 バイエル薬品
剤形/規格
  • ベンテイビス吸入液...

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禁忌

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  • 2.2 出血している又は出血リスクが高い患者(活動性消化管潰瘍、外傷、頭蓋内出血等)[本剤の血小板凝集抑制作用により、出血を助長するおそれがある。]

  • 2.3 肺静脈閉塞性疾患を有する肺高血圧症の患者[本剤の血管拡張作用により、肺水腫を誘発するおそれがある。]

  • 2.4 重度の冠動脈疾患又は不安定狭心症の患者、6ヵ月以内に心筋梗塞を発症した患者、医師の管理下にない非代償性心不全のある患者、重度の不整脈のある患者、3ヵ月以内に脳血管障害(一過性脳虚血発作、脳卒中等)を発症した患者、肺高血圧症に関連しない心機能障害を伴う先天性又は後天性心臓弁疾患のある患者[これらの患者における安全性は確立していない。]

効能・効果

  • 肺動脈性肺高血圧症

用法・容量

  • 通常、成人にはイロプロストとして初回は1回2.5μgをネブライザを用いて吸入し、忍容性を確認した上で2回目以降は1回5.0μgに増量して1日6〜9回吸入する。1回5.0μgに忍容性がない場合には、1回2.5μgに減量する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 8.1 肺水腫の兆候がみられた場合には、肺静脈閉塞性疾患との関連性を疑い、投与を中止すること。

  • 8.2 本剤の吸入により失神の頻度が増加した際には、本剤の効果不足又は疾患の悪化も疑い、治療法を再検討すること。

  • 8.3 めまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。特に投与初期には注意すること。

慎重投与

  • 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.1 気道疾患(急性気管支炎、急性肺感染症、慢性閉塞性肺疾患又は重度の気管支喘息等)を合併している患者

      • 気管支痙攣が誘発されるおそれがある。

    • 9.1.2 低血圧の患者

      • 本剤の血管拡張作用により、低血圧をさらに悪化させるおそれがある。

    • 9.1.3 失神の既往歴のある患者

      • 大きい負荷となる労作等を避けること。

  • 9.2 腎機能障害患者

    • 9.2.1 透析を受けている腎不全患者又は腎障害のある患者(クレアチニン・クリアランス30mL/min以下)

      • 排泄が遅延するおそれがある。[7.3、16.6.1参照]

  • 9.3 肝機能障害患者

    • 血中濃度が上昇するおそれがある。[7.4、16.6.2参照]

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で、反復持続静脈内投与時に胎児及び新生児に前肢異常(短指)が報告されている。一方、交配14日前から分娩後最長21日目まで反復経口投与したラットにおける曝露量は、ヒトの1日最大曝露量(最高臨床用量5.0μg1日9回投与時)の273倍(Cmax)及び237倍(AUC)であったが、胎児又は出生児の前肢異常は認められなかった

  • 9.6 授乳婦

    • 授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット、静脈内投与)では乳汁中に少量(投与量の1%未満)移行することが報告されている

  • 9.7 小児等

    • 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

  • 9.8 高齢者

    • 用量及び投与間隔を調節するなどした上で、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。生理機能が低下している。

過量投与

  • 13.1 症状

    • 本剤を過量吸入した場合、過度の血圧低下、頭痛、潮紅、悪心・嘔吐、下痢等が生じるおそれがある。また、血圧上昇、徐脈、頻脈、下肢痛、背部痛が発現するおそれがある。

  • 13.2 処置

    • 特異的な解毒薬はない。

適用上の注意

  • 14.1 薬剤交付時の注意

    • 使用にあたっては、ネブライザの取扱説明書を用いて、使用方法を患者に十分に指導すること。[7.2参照]

  • 14.2 薬剤投与時の注意

    • 以下の点に注意すること。

      • ・吸入ごとに新しいアンプル全量を使用直前にネブライザに移し、4〜10分かけて吸入し、吸入後ネブライザ内に残った液は捨てること。

      • ・本剤の希釈又は他剤との混合は避けること。

      • ・本剤が皮膚に付着したり、眼に入らないように気をつけること。また、本剤を吸入する際には、十分に換気すること。

相互作用

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
降圧剤・血管拡張剤カルシウム拮抗剤アンジオテンシン変換酵素阻害剤利尿剤プロスタグランジンE1、E2、I2誘導体製剤等 血圧低下作用を増強するおそれがあるので、観察を十分に行い、必要に応じて用量調節すること。 本剤の血管拡張作用により、降圧作用が増強することが考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
抗凝固剤ヘパリン製剤、ワルファリンカリウム等 出血の危険性が増大するおそれがある。 本剤の血小板凝集抑制作用により、出血傾向が増強される。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
血小板凝集抑制作用を有する薬剤クロピドグレル硫酸塩、チクロピジン塩酸塩、アスピリン、非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤等 出血の危険性が増大するおそれがある。 本剤の血小板凝集抑制作用により、出血傾向が増強される。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 出血

    • 脳出血(頻度不明)、頭蓋内出血(頻度不明)等の出血があらわれ、致死的な場合もある。また、抗凝固剤を併用している患者では、鼻出血(1.9%)及び喀血(1.3%)等があらわれやすい。

  • 11.1.2 気管支痙攣(頻度不明)

    • 致死的な場合もある。

  • 11.1.3 過度の血圧低下(頻度不明)

    • 致死的な場合もある。

  • 11.1.4 失神(3.1%)

    • 低血圧等が認められることがある。

  • 11.1.5 血小板減少症(頻度不明)

  • 11.1.6 頻脈(1.3%)

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

10%以上 1〜10%未満 1%未満 頻度不明
循環器 潮紅 ほてり、低血圧、動悸
消化器 悪心、下痢、腹部不快感、口・舌刺激(口・舌痛を含む)、味覚異常 嘔吐
精神神経系 頭痛 めまい
呼吸器 咳嗽 咽喉刺激感、胸痛、鼻閉、口腔咽頭不快感、口腔咽頭痛 咽頭障害、気管障害、呼吸困難、喘鳴
皮膚 発疹 皮下出血
その他 顎痛/開口障害 末梢性浮腫 背部痛 過敏症

薬価

ベンテイビス吸入液10μg 1865.1円/管

評価サマリー

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