海外で実施した7〜18歳の大うつ病性障害患者を対象としたプラセボ対照試験において有効性が確認できなかったとの報告、また、自殺に関するリスクが増加するとの報告もあるので、本剤を18歳未満の大うつ病性障害患者に投与する際には適応を慎重に検討すること。(「効能・効果に関連する使用上の注意」、「慎重投与」、「重要な基本的注意」及び「小児等への投与」の項参照)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
MAO阻害剤を投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者(「相互作用」及び「重大な副作用」の項参照)
ピモジドを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
うつ病・うつ状態
通常、成人には1日1回夕食後、初期用量としてパロキセチン12.5mgを経口投与し、その後1週間以上かけて1日用量として25mgに増量する。なお、年齢、症状により1日50mgを超えない範囲で適宜増減するが、いずれも1日1回夕食後に投与することとし、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として12.5mgずつ行うこと。
眠気、めまい等があらわれることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には十分注意させること。これらの症状は治療開始早期に多くみられている。
うつ症状を呈する患者は希死念慮があり、自殺企図のおそれがあるので、このような患者は投与開始早期ならびに投与量を変更する際には患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。
不安、焦燥、興奮、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア/精神運動不穏、軽躁、躁病等があらわれることが報告されている。また、因果関係は明らかではないが、これらの症状・行動を来した症例において、基礎疾患の悪化又は自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されている。患者の状態及び病態の変化を注意深く観察するとともに、これらの症状の増悪が観察された場合には、服薬量を増量せず、徐々に減量し、中止するなど適切な処置を行うこと。
若年成人(特に大うつ病性障害患者)において、本剤投与中に自殺行動(自殺既遂、自殺企図)のリスクが高くなる可能性があるため、これらの患者に投与する場合には注意深く観察すること。(「その他の注意」の項参照)
自殺目的での過量服用を防ぐため、自殺傾向が認められる患者に処方する場合には、1回分の処方日数を最小限にとどめること。
家族等に自殺念慮や自殺企図、興奮、攻撃性、易刺激性等の行動の変化及び基礎疾患悪化があらわれるリスク等について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること。
大うつ病エピソードは、双極性障害の初発症状である可能性があり、抗うつ剤単独で治療した場合、躁転や病相の不安定化を招くことが一般的に知られている。従って、双極性障害を適切に鑑別すること。
投与中止(特に突然の中止)又は減量により、めまい、知覚障害(錯感覚、電気ショック様感覚、耳鳴等)、睡眠障害(悪夢を含む)、不安、焦燥、興奮、意識障害、嘔気、振戦、錯乱、発汗、頭痛、下痢等があらわれることがある。症状の多くは投与中止後数日以内にあらわれ、軽症から中等症であり、2週間程で軽快するが、患者によっては重症であったり、また、回復までに2、3ヵ月以上かかる場合もある。これまでに得られた情報からはこれらの症状は薬物依存によるものではないと考えられている。
本剤の減量又は投与中止に際しては、以下の点に注意すること。
突然の投与中止を避けること。投与を中止する際は、患者の状態を見ながら数週間又は数ヵ月かけて徐々に減量すること。
減量又は投与中止後に耐えられない症状が発現した場合には、減量又は中止前の用量にて投与を再開し、より緩やかに減量することを検討すること。
減量又は中止する際にはパロキセチン5mg含有速放性製剤の使用も考慮すること。
患者の判断で本剤の服用を中止することのないよう十分な服薬指導をすること。また、飲み忘れにより上記のめまい、知覚障害等の症状が発現することがあるため、患者に必ず指示されたとおりに服用するよう指導すること。
本剤を投与された婦人が出産した新生児では先天異常のリスクが増加するとの報告があるので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人では、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合以外には投与しないこと。(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
躁うつ病患者[躁転、自殺企図があらわれることがある。]
自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者、自殺念慮のある患者[自殺念慮、自殺企図があらわれることがある。]
脳の器質的障害又は統合失調症の素因のある患者[精神症状を増悪させることがある。]
衝動性が高い併存障害を有する患者[精神症状を増悪させることがある。]
てんかんの既往歴のある患者[てんかん発作があらわれることがある。]
緑内障のある患者[散瞳があらわれることがある。]
抗精神病剤を投与中の患者[悪性症候群があらわれるおそれがある。](「相互作用」の項参照)
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
出血の危険性を高める薬剤を併用している患者、出血傾向又は出血性素因のある患者[皮膚及び粘膜出血(胃腸出血等)が報告されている。](「相互作用」の項参照)
徴候・症状
外国において、パロキセチン単独2000mgまでの、また、他剤との併用による過量投与が報告されている。過量投与後にみられる主な症状は、「副作用」の項にあげる症状の他、発熱、不随意筋収縮及び不安等である。飲酒の有無にかかわらず他の精神病用薬と併用した場合に、昏睡、心電図の変化があらわれることがある。
処置
特異的な解毒剤は知られていないので、必要に応じて胃洗浄等を行うとともに、活性炭投与等適切な療法を行うこと。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
服用時
本剤は腸溶性フィルムコーティングを施した放出制御型の腸溶性徐放錠であるため、噛んだり、割ったり、砕いたりせずにそのまま服用するよう指導すること。
海外で実施された大うつ病性障害等の精神疾患を有する患者を対象とした、本剤を含む複数の抗うつ剤の短期プラセボ対照臨床試験の検討結果において、24歳以下の患者では、自殺念慮や自殺企図の発現のリスクが抗うつ剤投与群でプラセボ群と比較して高かった。なお、25歳以上の患者における自殺念慮や自殺企図の発現のリスクの上昇は認められず、65歳以上においてはそのリスクが減少した。
海外で実施された精神疾患を有する成人患者を対象とした、パロキセチンのプラセボ対照臨床試験の検討結果より、大うつ病性障害の患者において、プラセボ群と比較してパロキセチン投与群での自殺企図の発現頻度が統計学的に有意に高かった(パロキセチン投与群3455例中11例(0.32%)、プラセボ群1978例中1例(0.05%))。なお、パロキセチン投与群での報告の多くは18〜30歳の患者であった。(「重要な基本的注意(4)」参照)
主に50歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において、選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び三環系抗うつ剤を含む抗うつ剤を投与された患者で、骨折のリスクが上昇したとの報告がある。
海外で実施された臨床試験において、本剤を含む選択的セロトニン再取り込み阻害剤が精子特性を変化させ、受精率に影響を与える可能性が報告されている。
本剤は、主として肝代謝酵素CYP2D6で代謝される。また、CYP2D6の阻害作用をもつ。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
MAO阻害剤 セレギリン塩酸塩エフピー | セロトニン症候群があらわれることがある。MAO阻害剤を投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者には投与しないこと。また、本剤の投与中止後2週間以内にMAO阻害剤の投与を開始しないこと。(「重大な副作用」の項参照) | 脳内セロトニン濃度が高まると考えられている。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ピモジドオーラップ | QT延長、心室性不整脈(torsades de pointesを含む)等の重篤な心臓血管系の副作用があらわれるおそれがある。 | ピモジド(2mg)との併用により、ピモジドの血中濃度が上昇したことが報告されている。本剤が肝臓の薬物代謝酵素CYP2D6を阻害することによると考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
セロトニン作用を有する薬剤 炭酸リチウム選択的セロトニン再取り込み阻害剤トリプタン系薬剤(スマトリプタン等)セロトニン前駆物質(L‐トリプトファン、5‐ヒドロキシトリプトファン等)含有製剤又は食品等トラマドールフェンタニルリネゾリドセイヨウオトギリソウ(St.John's Wort,セント・ジョーンズ・ワート)含有食品等 | セロトニン症候群等のセロトニン作用による症状があらわれることがある。これらの薬物を併用する際には観察を十分に行うこと。(「重大な副作用」の項参照) | 相互にセロトニン作用が増強するおそれがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
セロトニン作用を有する薬剤 メチルチオニニウム塩化物水和物(メチレンブルー) | セロトニン症候群等のセロトニン作用による症状があらわれることがある。これらの薬物を併用する際には観察を十分に行うこと。(「重大な副作用」の項参照) | メチルチオニニウム塩化物水和物はMAO阻害作用を有するため、セロトニン作用が増強される。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
フェノチアジン系抗精神病剤 ペルフェナジン リスペリドン | これらの抗精神病剤との併用により悪性症候群があらわれるおそれがある。(「重大な副作用」の項参照)これらの薬剤の作用が増強され、過鎮静、錐体外路症状等の発現が報告されている。 | 本剤が肝臓の薬物代謝酵素CYP2D6を阻害することにより、患者によってはこれら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。ペルフェナジンとの併用により、ペルフェナジンの血中濃度が約6倍増加したことが報告されている。リスペリドンとの併用により、リスペリドン及び活性代謝物の血中濃度が約1.4倍増加したことが報告されている。イミプラミンとの併用により、イミプラミンのAUCが約1.7倍増加したことが報告されている。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
三環系抗うつ剤 アミトリプチリン塩酸塩ノルトリプチリン塩酸塩イミプラミン塩酸塩 | これら薬剤の作用が増強されるおそれがある。イミプラミンとの薬物相互作用試験において、併用投与により鎮静及び抗コリン作用の症状が報告されている。 | 本剤が肝臓の薬物代謝酵素CYP2D6を阻害することにより、患者によってはこれら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。ペルフェナジンとの併用により、ペルフェナジンの血中濃度が約6倍増加したことが報告されている。リスペリドンとの併用により、リスペリドン及び活性代謝物の血中濃度が約1.4倍増加したことが報告されている。イミプラミンとの併用により、イミプラミンのAUCが約1.7倍増加したことが報告されている。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
抗不整脈剤 プロパフェノン塩酸塩フレカイニド酢酸塩 | これら薬剤の作用が増強されるおそれがある。 | 本剤が肝臓の薬物代謝酵素CYP2D6を阻害することにより、患者によってはこれら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。ペルフェナジンとの併用により、ペルフェナジンの血中濃度が約6倍増加したことが報告されている。リスペリドンとの併用により、リスペリドン及び活性代謝物の血中濃度が約1.4倍増加したことが報告されている。イミプラミンとの併用により、イミプラミンのAUCが約1.7倍増加したことが報告されている。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
β‐遮断剤 チモロールマレイン酸塩 | これら薬剤の作用が増強されるおそれがある。 | 本剤が肝臓の薬物代謝酵素CYP2D6を阻害することにより、患者によってはこれら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。ペルフェナジンとの併用により、ペルフェナジンの血中濃度が約6倍増加したことが報告されている。リスペリドンとの併用により、リスペリドン及び活性代謝物の血中濃度が約1.4倍増加したことが報告されている。イミプラミンとの併用により、イミプラミンのAUCが約1.7倍増加したことが報告されている。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
β‐遮断剤 メトプロロール酒石酸塩 | メトプロロールとの併用投与により、重度の血圧低下が報告されている。 | 本剤が肝臓の薬物代謝酵素CYP2D6を阻害することにより、メトプロロールの(S)-体及び(R)-体のT1/2がそれぞれ約2.1及び2.5倍、AUCがそれぞれ約5及び8倍増加したことが報告されている。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
アトモキセチン | 併用によりアトモキセチンの血中濃度が上昇したとの報告がある。 | 本剤が肝臓の薬物代謝酵素CYP2D6を阻害することによると考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
タモキシフェン | タモキシフェンの作用が減弱されるおそれがある。併用により乳癌による死亡リスクが増加したとの報告がある。 | 本剤が肝臓の薬物代謝酵素CYP2D6を阻害することにより、タモキシフェンの活性代謝物の血中濃度が減少するおそれがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
キニジンシメチジン | 本剤の作用が増強するおそれがある。 | これらの薬剤の肝薬物代謝酵素阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。シメチジンとの併用により、本剤の血中濃度が約50%増加したことが報告されている。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
フェニトインフェノバルビタールカルバマゼピンリファンピシン | 本剤の作用が減弱するおそれがある。 | これらの薬剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、本剤の血中濃度が低下するおそれがある。フェノバルビタールとの併用により、本剤のAUC及びT1/2がそれぞれ平均25及び38%減少したことが報告されている。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ホスアンプレナビルとリトナビルの併用時 | 本剤の作用が減弱するおそれがある。 | 作用機序は不明であるが、ホスアンプレナビルとリトナビルとの併用時に本剤の血中濃度が約60%減少したことが報告されている。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ワルファリン | ワルファリンの作用が増強されるおそれがある。 | 本剤との相互作用は認められていないが、他の抗うつ剤で作用の増強が報告されている。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ジゴキシン | ジゴキシンの作用が減弱されるおそれがある。 | 健康人において、本剤との併用によるジゴキシンの血中濃度の低下が認められている。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
止血・血液凝固を阻害する薬剤 非ステロイド性抗炎症剤、アスピリン、ワルファリン等 出血症状の報告のある薬剤 フェノチアジン系抗精神病剤、非定型抗精神病剤、三環系抗うつ剤等 | 出血傾向が増強するおそれがある。 | これらの薬剤を併用することにより作用が増強されることが考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
アルコール(飲酒) | 本剤服用中は、飲酒を避けることが望ましい。 | 本剤との相互作用は認められていないが、他の抗うつ剤で作用の増強が報告されている。 |
パキシルCR錠
うつ病・うつ状態患者を対象とした日韓共同二重盲検比較試験において、本剤が投与された総症例161例(日本人症例141例を含む)中105例(65.2%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、嘔気28例(17.4%)、傾眠15例(9.3%)、口渇13例(8.1%)、便秘13例(8.1%)であった(承認時)。
パキシル錠(速放錠)
うつ病・うつ状態患者、パニック障害患者、強迫性障害患者及び社会不安障害患者を対象注)とした本邦での臨床試験において、総症例1424例中975例(68.5%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、傾眠336例(23.6%)、嘔気268例(18.8%)、めまい182例(12.8%)、頭痛133例(9.3%)、肝機能検査値異常120例(8.4%)、便秘113例(7.9%)であった(承認時)。
うつ病・うつ状態患者、パニック障害患者、強迫性障害患者及び社会不安障害患者を対象注)とした使用成績調査及び特定使用成績調査において、6482例中1453例(22.4%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、嘔気500例(7.7%)、傾眠389例(6.0%)、めまい107例(1.7%)、便秘95例(1.5%)であった(再審査終了時)。
注)本邦における本剤の効能・効果は「うつ病・うつ状態」である。
セロトニン症候群(頻度不明注1), 2))
不安、焦燥、興奮、錯乱、幻覚、反射亢進、ミオクロヌス、発汗、戦慄、頻脈、振戦等があらわれるおそれがある。セロトニン作用薬との併用時に発現する可能性が高くなるため、特に注意すること(「相互作用」の項参照)。異常が認められた場合には、投与を中止し、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。
悪性症候群(頻度不明注1), 2))
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合がある。抗精神病剤との併用時にあらわれることが多いため、特に注意すること。異常が認められた場合には、抗精神病剤及び本剤の投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発現時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
錯乱、幻覚、せん妄、痙攣(1%未満)
錯乱、幻覚、せん妄、痙攣があらわれることがある。異常が認められた場合には、減量又は投与を中止する等適切な処置を行うこと。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(頻度不明注1), 3))
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明注1), 3))
主に高齢者において、低ナトリウム血症、痙攣等があらわれることが報告されている。異常が認められた場合には、投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
重篤な肝機能障害(頻度不明注1), 3))
肝不全、肝壊死、肝炎、黄疸等があらわれることがある。必要に応じて肝機能検査を行い、異常が認められた場合には、投与を中止する等適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明注1))
横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少(頻度不明注1), 2))
汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少があらわれることがあるので、血液検査等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー(頻度不明注1),3))
アナフィラキシー(発疹、血管浮腫、呼吸困難等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
発現頻度はパキシルCR錠の承認時までの臨床試験の結果に基づき算出した。
注1)自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。
注2)パキシル錠(速放錠)の国内使用経験における頻度:1%未満
注3)海外での頻度:0.01%未満
1%以上 | 1%未満 | 頻度不明 注1) | |
全身症状 | 倦怠(感)、疲労 | ほてり | 無力症、発熱、悪寒 |
精神神経系 | 傾眠、頭痛、めまい、感情鈍麻、振戦、緊張亢進、不眠、躁病反応 | あくび、異常な夢(悪夢を含む)、知覚減退 | 神経過敏、錐体外路障害、離人症、激越、アカシジア注 4)、レストレスレッグス症候群、失神、味覚異常、健忘 |
消化器 | 嘔気、口渇、便秘、下痢、消化不良、腹痛、食欲不振 | 嘔吐 | |
循環器 | 一過性の血圧上昇又は低下、心悸亢進 | 頻脈、起立性低血圧 | |
過敏症 | 発疹 |
|
|
血液 | 白血球増多、赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値増加又は減少、異常出血(皮下溢血、紫斑、胃腸出血等) | ||
肝臓 | 肝機能検査値異常(ALT(GPT)、AST(GOT)、γ-GTP、LDH、Al-P、総ビリルビンの上昇、ウロビリノーゲン陽性等) | ||
腎臓・泌尿器 | 排尿困難 | BUN上昇、尿沈渣(赤血球、白血球)、尿蛋白、尿閉、尿失禁 | |
眼 | 霧視 | 視力異常 | 散瞳、急性緑内障 |
その他 | 発汗、性機能異常(射精遅延、勃起障害等)、総コレステロール上昇 | 体重増加 | 血清カリウム上昇、総蛋白減少、乳汁漏出、末梢性浮腫、高プロラクチン血症、月経障害(不正子宮出血、無月経等) |
発現頻度はパキシルCR錠の承認時までの臨床試験の結果に基づき算出した。
注1)自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。
注4)内的な落ち着きのなさ、静坐/起立困難等の精神運動性激越であり、苦痛が伴うことが多い。治療開始後数週間以内に発現しやすい。
パキシルCR錠12.5mg 83.2円/錠
パキシルCR錠25mg 144.1円/錠
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持続性
投稿日: 2015/01/08 参考率: 88%(21人/24人)
精神・神経科/40代/処方経験あり