アセトアミノフェン過量摂取時の解毒
通常、本剤又は本剤を希釈した液を、初回にアセチルシステインとして140mg/kg、次いでその4時間後から70mg/kgを4時間毎に17回、計18回経口投与する。経口投与が困難な場合は、胃管又は十二指腸管により投与する。投与後1時間以内に嘔吐した場合は、再度同量を投与する。
必要に応じて、本剤投与の前に、催吐、胃洗浄、活性炭投与等を考慮すること。なお、患者が意識障害の場合あるいは咽頭反射が抑制されている場合は、これらの処置の前に気道の確保と誤嚥防止を目的として、気管内チューブ(カフ付きが望ましい)を挿管する等の処置を行うこと。
活性炭を投与した場合は、1時間以上経過してから本剤を投与すること。活性炭を反復投与する場合は、本剤と2時間毎に交互に投与すること。[活性炭は
本剤を希釈して投与すると嘔吐の悪化傾向を最小限に抑えることができる。なお、希釈はソフトドリンクで行う方が望ましい。
本剤を通常の使用量より多く投与すると、嘔吐を促進し、そのため期待する薬効が得られないことがある。
本剤は、アセトアミノフェンの単回過剰摂取によって発症した急性の中毒には有効であるが、治療量以上を複数回投与して生じた中毒で、特に初回の過量摂取から24〜48時間以上経過している場合、有効性は期待できないことが多い。
肝機能障害患者では、健康成人と比較して本剤の血中濃度が高くなることが報告されている。
本剤の使用後も、肝機能、腎機能、血糖、電解質等の臨床検査を必要に応じて行い、経過に注意すること。
本剤投与にも関わらず肝障害が重症化する場合は、血液ろ過透析等、劇症肝不全に準じた強力な肝補助療法が必要となる。必要に応じて、早めに治療可能な施設に移送すること。
胃出血の危険性がある患者(食道静脈瘤、消化性潰瘍などの患者)[本剤の投与により嘔気、嘔吐が発現することがあるため、アセトアミノフェンによる肝毒性が発現する危険性が、上部胃腸管系出血の危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。]
[「重要な基本的注意(4)」の項参照]
投与経路
経口用にのみ使用すること。
使用後
開栓後の残液及び希釈後の液は保存して服用させないこと(廃棄すること)。
使用成績調査での総症例96例中13例(13.54%)に副作用が認められた。
主な副作用は、嘔気4件(4.17%)、嘔吐3件(3.13%)であった(再審査終了時)。
アナフィラキシー様症状(頻度不明)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、舌の腫脹、紅斑、血管浮腫等の異常が認められた場合には、必要に応じ投与を中止し、適切な処置を行うこと。
次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 頻度不明 | 0.1〜5%未満 | |
| 過敏症 | 発疹(ときには発熱を伴う)、蕁麻疹等のアレルギー症状 | |
| 消化器 | 嘔気、嘔吐 | |
| その他 | スルフヘモグロビン血症 |
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