選択的SGLT2阻害剤−2型糖尿病治療剤−
| 一般名 |
ルセオグリフロジン水和物
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| 製造/販売 | 大正製薬 / ノバルティスファーマ |
| 剤形/規格 |
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2.1 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡の患者[輸液及びインスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]
2.2 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]
2.3 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2型糖尿病
通常、成人にはルセオグリフロジンとして2.5mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら5mg1日1回に増量することができる。
8.1 本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。[9.1.1、11.1.1参照]
8.2 本剤投与中は、血糖値等を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、3ヵ月投与しても効果が不十分な場合には、より適切な治療法への変更を考慮すること。
8.3 本剤投与により、血清クレアチニンの上昇又はeGFRの低下がみられることがあるので、腎機能を定期的に検査するとともに、腎機能障害患者における治療にあたっては経過を十分に観察すること。[5.3、5.4、9.2参照]
8.5 本剤の利尿作用により多尿・頻尿がみられることがある。また、体液量が減少することがあるので、適度な水分補給を行うよう指導し、観察を十分に行うこと。脱水、血圧低下等の異常が認められた場合は、休薬や補液等の適切な処置を行うこと。特に体液量減少を起こしやすい患者(高齢者や利尿剤併用患者等)においては、脱水や糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症等の発現に注意すること。[9.1.3、9.8.2、10.2、11.1.3参照]
8.7 本剤投与による体重減少が報告されているため、過度の体重減少に注意すること。
8.8 排尿困難、無尿、乏尿あるいは尿閉の症状を呈する患者においては、その治療を優先するとともに他剤での治療を考慮すること。
8.9 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること。[11.1.1参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 低血糖を起こすおそれのある以下の患者又は状態
・脳下垂体機能不全又は副腎機能不全の患者
・栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態の患者
・激しい筋肉運動を行う患者
・過度のアルコールを摂取する患者
[8.1、11.1.1参照]
9.1.2 尿路感染、性器感染のある患者
症状を悪化させるおそれがある。[8.4、11.1.2参照]
9.1.3 脱水を起こしやすい患者(血糖コントロールが極めて不良の患者、高齢者、利尿剤併用患者等)
本剤の利尿作用により脱水を起こすおそれがある。[8.5、10.2、11.1.3参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重度の腎機能障害(eGFRが15mL/min/1.73m2以上29mL/min/1.73m2以下)のある患者又は透析中の末期腎不全患者
投与しないこと。本剤の効果が期待できないため。[5.3、8.3、16.6.1参照]
9.2.2 中等度の腎機能障害(eGFRが30mL/min/1.73m2以上59mL/min/1.73m2以下)のある患者
投与の必要性を慎重に判断すること。本剤の効果が十分に得られない可能性がある。[5.4、8.3、16.6.1、17.1.3参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害(Child-Pugh分類 Class C)のある患者
重度の肝機能障害のある患者は臨床試験では除外されている。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性にはインスリン製剤等を使用することとし、本剤は投与しないこと。本剤の動物実験(ラット)において、妊娠動物に150mg/kg/日(最大臨床推奨用量(1日1回5mg)を投与した場合の曝露量(AUC)の約47倍)以上を経口投与した場合に、母動物の体重低下に起因した骨格変異、骨化遅延又は心室中隔膜部欠損が報告されている。類薬の動物実験(ラット)で、ヒトの妊娠中期及び後期にあたる幼若動物への曝露により、腎盂及び尿細管の拡張が報告されている。また、本剤の動物実験(ラット)で胎児への移行が報告されている。
9.6 授乳婦
授乳中の女性には本剤投与中は授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
9.8.1 患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。
9.8.2 脱水の発現に注意すること。高齢者は脱水を起こしやすく、また、脱水症状(口渇等)の認知が遅れるおそれがある。[8.5、11.1.3参照]
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
15.2 非臨床試験に基づく情報
雌雄ラットに本剤4、20、100mg/kg/日を104週間反復経口投与したがん原性試験において、雄に100mg/kg/日(最大臨床推奨用量(1日1回5mg)を投与した場合の曝露量(AUC)の約18倍)を投与したとき、副腎に褐色細胞腫、精巣に間細胞腫及び腸間膜リンパ節に血管腫瘍の発生頻度増加が認められた。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 糖尿病用薬スルホニルウレア剤ビグアナイド薬チアゾリジン薬DPP-4阻害薬α-グルコシダーゼ阻害薬速効型インスリン分泌促進薬GLP-1受容体作動薬インスリン製剤等[11.1.1参照] | 低血糖を起こすおそれがあるので、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。スルホニルウレア剤、インスリン製剤又はGLP-1受容体作動薬の減量を検討すること。 | 血糖降下作用が増強される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 血糖降下作用を増強する薬剤β-遮断薬サリチル酸系薬剤MAO阻害薬フィブラート系薬剤等 | 血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 血糖降下作用が増強される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 血糖降下作用を減弱する薬剤アドレナリン副腎皮質ホルモン甲状腺ホルモン等 | 血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 血糖降下作用が減弱される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 利尿薬ループ利尿薬サイアザイド系利尿薬等[8.5、9.1.3、11.1.3、16.7参照] | 必要に応じ利尿薬の用量を調整するなど注意すること。 | 利尿作用が増強される。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 低血糖(1.0%注))
低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害薬との併用時にはブドウ糖を投与すること。[8.1、8.9、9.1.1、10.2、17.1.2参照]
11.1.3 脱水(0.1%)
口渇、多尿、頻尿、血圧低下等の症状があらわれ脱水が疑われる場合には、休薬や補液等の適切な処置を行うこと。脱水に引き続き脳梗塞を含む血栓・塞栓症等を発現した例が報告されている。[8.5、9.1.3、9.8、10.2参照]
11.1.4 ケトアシドーシス(頻度不明)
ケトアシドーシス(糖尿病性ケトアシドーシスを含む)があらわれることがある。[8.6参照]
注)承認時までの国内臨床試験(他の糖尿病用薬を併用しない場合)の試験結果に基づいている。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 1〜3%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
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| 皮膚及び皮下組織障害 | 発疹、湿疹 | そう痒症、蕁麻疹 | |
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| 腎及び尿路障害 | 頻尿 | 多尿 | |
| 生殖系及び乳房障害 | 陰部そう痒症 | 亀頭包皮炎 | |
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ルセフィ錠2.5mg 180円/錠
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副作用の頻度
投稿日: 2015/03/25 参考率: 95%(145人/153人)
内科/40代/処方経験あり