糖尿病患者[成長ホルモンが抗インスリン様作用を有するため。]
悪性腫瘍のある患者[成長ホルモンが細胞増殖作用を有するため。]
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
| 効能・効果 | 用法・用量 |
| 骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症 | 通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.175mgを6〜7回に分けて、専用の医薬品ペン型注入器を用いて皮下に注射する。 |
| 骨端線閉鎖を伴わないターナー症候群における低身長 | 通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.35mgを6〜7回に分けて、専用の医薬品ペン型注入器を用いて皮下に注射する。 |
| 骨端線閉鎖を伴わない軟骨異栄養症における低身長 | 通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.35mgを6〜7回に分けて、専用の医薬品ペン型注入器を用いて皮下に注射する。 |
| 成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る) | 通常開始用量として、1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.021mgを6〜7回に分けて、専用の医薬品ペン型注入器を用いて皮下に注射する。患者の臨床症状に応じて1週間に体重kg当たり0.084mgを上限として漸増し、1週間に6〜7回に分けて、専用の医薬品ペン型注入器を用いて皮下に注射する。なお、投与量は臨床症状及び血清インスリン様成長因子-I(IGF-I)濃度等の検査所見に応じて適宜増減する。ただし、1日量として1mgを超えないこと。 |
| 骨端線閉鎖を伴わないSGA(small-for-gestational age)性低身長症 | 通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.23mgを6〜7回に分けて、専用の医薬品ペン型注入器を用いて皮下に注射する。なお、効果不十分な場合は1週間に体重kg当たり0.47mgまで増量し、6〜7回に分けて、専用の医薬品ペン型注入器を用いて皮下に注射する。 |
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| 効能・効果 | 用法・用量 |
| 骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症 | 通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.175mgを6〜7回に分けて、専用の医薬品ペン型注入器を用いて皮下に注射する。 |
| 骨端線閉鎖を伴わないターナー症候群における低身長 | 通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.35mgを6〜7回に分けて、専用の医薬品ペン型注入器を用いて皮下に注射する。 |
| 骨端線閉鎖を伴わない軟骨異栄養症における低身長 | 通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.35mgを6〜7回に分けて、専用の医薬品ペン型注入器を用いて皮下に注射する。 |
| 成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る) | 通常開始用量として、1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.021mgを6〜7回に分けて、専用の医薬品ペン型注入器を用いて皮下に注射する。患者の臨床症状に応じて1週間に体重kg当たり0.084mgを上限として漸増し、1週間に6〜7回に分けて、専用の医薬品ペン型注入器を用いて皮下に注射する。なお、投与量は臨床症状及び血清インスリン様成長因子-I(IGF-I)濃度等の検査所見に応じて適宜増減する。ただし、1日量として1mgを超えないこと。 |
| 骨端線閉鎖を伴わないSGA(small-for-gestational age)性低身長症 | 通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.23mgを6〜7回に分けて、専用の医薬品ペン型注入器を用いて皮下に注射する。なお、効果不十分な場合は1週間に体重kg当たり0.47mgまで増量し、6〜7回に分けて、専用の医薬品ペン型注入器を用いて皮下に注射する。 |
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成人成長ホルモン分泌不全症
成人成長ホルモン分泌不全症患者では脳腫瘍の既往のある患者が多く含まれており、国内及び外国臨床試験において脳腫瘍の再発が報告されているため、脳腫瘍の既往のある患者に本剤を投与する場合は定期的に画像診断を実施し、脳腫瘍の発現や再発の有無を注意深く観察すること。
本剤の投与中は、血清IGF-I濃度が基準範囲上限を超えないよう、定期的に検査を実施すること。検査頻度については、「用法・用量に関連する使用上の注意」の項を参照すること。
本剤の投与により血糖値、HbA1cの上昇があらわれることがあるため、定期的に血糖値、HbA1cあるいは尿糖等を測定し、異常が認められた場合は投与量の減量あるいは投与中止を考慮すること。(【禁忌】及び「4.副作用」の(1)参照)
本剤の投与により浮腫、関節痛等があらわれることがあるため、観察を十分に行い、異常が認められた場合は投与量の減量あるいは投与中止を考慮すること。
本剤の治療は、内分泌専門医もしくはその指導の下で行うこと。
SGA性低身長症
治療前及び治療中には、IGF-Iを3ヵ月〜6ヵ月に1回、HbA1c、空腹時又は随時血糖、TSH、fT4、骨年齢を6ヵ月〜1年に1回測定すること。異常が認められた場合には投与中止を考慮すること。
SGA性低身長症における本剤の治療は、小児内分泌専門医等の本疾患に関する専門家もしくはその指導の下で行うこと。
脳腫瘍(頭蓋咽頭腫、下垂体腺腫、松果体腫等)による成長ホルモン分泌不全性低身長症又は成人成長ホルモン分泌不全症の患者[成長ホルモンが細胞増殖作用を有するため、基礎疾患の進行や再発の観察を十分に行うこと。]
心疾患、腎疾患のある患者[ときに一過性の浮腫があらわれることがあるので、特に心疾患、腎疾患のある患者に投与する場合には、観察を十分に行うこと。]
大孔狭窄のある軟骨異栄養症の患者[本剤により症状の悪化を助長する可能性があるので、低身長改善の利益が大孔狭窄悪化の不利益を上回ると判断される場合のみ投与を考慮すること。大孔から上部頸椎のMRI等による定期的観察を十分に行い、大孔狭窄の悪化がみられた場合には本剤の投与を中止すること。]
過量投与により最初は血糖低下が、次いで血糖上昇が認められることがある。長期の過量投与により先端巨大症の症状が認められることがある
保存時
使用後は速やかに冷蔵庫に入れ、凍結を避け保存し35日以内に使用すること。
皮下注射時
皮下注射する場合には、注射部位を上腕、大腿、腹部、臀部等広範に求め、順序よく移動し、同一部位に短期間内に繰り返し注射しないこと。
その他
専用の医薬品ペン型注入器(ノルディペン10)、並びにJIS T 3226-2に適合するJIS A形(型)専用注射針(使用例として、ペンニードル)を用いて使用すること。他の注射器を用いて使用してはならない。
また、使用済みのカートリッジを再使用したり、他剤の投与に使用しないこと。
[専用の医薬品ペン型注入器の品質はペンニードルを使用して確認している。]
本剤の使用にあたっては必ず専用の医薬品ペン型注入器(ノルディペン10)の使用説明書を読むこと。
使用中に液が変色した場合は使用しないこと。
カートリッジにひびが入っている場合は使用しないこと。
1本のカートリッジを複数の患者に使用しないこと。
ヒト成長ホルモンと白血病の因果関係は明らかではないが、ヒト成長ホルモンの投与を受けた患者に白血病があらわれたとの報告があるので、定期的に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。白血病、悪性腫瘍を発生しやすい先天異常、免疫不全症候群等の基礎疾患のある患者、脳腫瘍などによる放射線治療歴のある患者、抗がん薬や免疫抑制薬の投与歴のある患者、治療開始時の血液像に異常がある患者に投与する場合には、特に患者の状態を観察すること。
ヒト成長ホルモンの投与を受けた患者に脳腫瘍が再発したとの報告がある。
小児がんの既往を有する患者にヒト成長ホルモンを投与した場合、二次性腫瘍の発現リスクが上昇するとの報告がある。
成人成長ホルモン分泌不全症患者に、本剤と本剤以外のホルモン剤を併用する場合には、併用するホルモン剤が血清IGF-I濃度に影響を及ぼすことがあるため、慎重に血清IGF-I濃度をモニタリングすること。
連続投与した場合、ヒト成長ホルモンに対する抗体が生じることがある。抗体の産生により効果の減弱がみられる場合には、投与を中止し、適宜他の治療法を考慮すること。
ラットを用いた妊娠前、妊娠初期投与試験において、高投与量群で交尾率及び妊娠率の低下が報告されている。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 糖質コルチコイド | 成長ホルモンの成長促進作用が抑制されることがある。 | 糖質コルチコイドが成長抑制作用を有するため。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| インスリン | インスリンの血糖降下作用が減弱することがある。 | 成長ホルモンが抗インスリン様作用を有するため。 |
成長ホルモン分泌不全性低身長症
承認時までの臨床試験及び市販後の使用成績調査(再審査終了時点)において、1,265例中63例(4.98%)に臨床検査値異常を含む副作用が93件認められた。
ターナー症候群における低身長
承認時までの臨床試験及び市販後の使用成績調査(再審査終了時点)において、231例中41例(17.7%)に臨床検査値異常を含む副作用が65件認められた。
軟骨異栄養症における低身長
承認時までの臨床試験(59例)において、副作用(臨床検査値異常を含む)は11件/7例(11.9%)に認められた。
また、特別調査(1997年4月22日から2003年2月28日までの集計)(258例)において、副作用(臨床検査値異常を含む)は171件/66例(25.6%)に認められた。
成人成長ホルモン分泌不全症
承認時までの臨床試験(180例)において副作用(臨床検査値異常を含む)は413件/115例(63.9%)に認められた。
主な副作用は関節痛39件/25例(13.9%)、末梢性浮腫36件/32例(17.8%)、浮腫24件/19例(10.6%)であった。
SGA性低身長症
国内臨床試験における安全性評価対象例において82例中26例(31.7%)に臨床検査値異常を含む副作用が45件認められた。
主な副作用は関節痛9件/5例(6.1%)、四肢痛7件/6例(7.3%)であった。
O脚の悪化(頻度不明)
O脚を合併した軟骨異栄養症患者に本剤を投与したところ、O脚が悪化し、手術を受けた症例が報告されている。このような患者に本剤を投与する場合には、観察を十分に行うこと。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
けいれん(頻度不明)
けいれんがあらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
甲状腺機能亢進症(頻度不明)
甲状腺機能亢進症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
ネフローゼ症候群(頻度不明)
ネフローゼ症候群(浮腫、尿蛋白、低蛋白血症)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
糖尿病(頻度不明)
耐糖能低下があらわれ、糖尿病を発症することがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。
| 0.1%以上 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
| 過敏症(注1) | そう痒(症)、発疹(蕁麻疹、紅斑等) | 注射部位発赤 | |
| 内分泌 | 耐糖能低下(注2)、T3値の増加及び減少、T4値の増加及び減少、TSH上昇及び低下 | 甲状腺機能低下症(注3) | |
| 肝臓 | AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇 | ||
| 消化器 | 腹痛 | 嘔気、嘔吐 | |
| 筋・骨格系 | 関節痛・下肢痛等の成長痛、筋痛、筋骨格硬直、背部痛、四肢痛、筋痙縮、側弯症等の脊柱変形の進行 | 有痛性外脛骨、外骨腫、大腿骨骨頭辷り症、大腿骨骨頭壊死、踵骨骨端炎、周期性四肢麻痺 | 関節硬直(注4) |
| 投与部位 | 注射部位の熱感・疼痛 | 注射部位の硬結、皮下脂肪の消失 | |
| 神経系 | 頭痛、倦怠感、感覚障害(しびれ、錯感覚、感覚鈍麻等) | 手根管症候群、頭蓋内圧亢進に伴う乳頭浮腫・視覚異常・頭痛・悪心・嘔吐(注5) | |
| その他 | LDH上昇、白血球数上昇、好酸球増多、遊離脂肪酸上昇、血清P上昇、尿潜血・顕微鏡的血尿、蛋白尿、ALP上昇、CK(CPK)上昇、浮腫 | ミオグロビン上昇 |
(注1)発現した場合には投与を中止すること。
(注2)定期的に尿糖等の検査を実施することが望ましい。
(注3)甲状腺機能低下症があらわれ、あるいは悪化し、本剤による治療効果が低下することがあるので、甲状腺機能を定期的に検査し、このような場合には適当な治療を行うことが望ましい。
(注4)外国のみで報告
(注5)発現した場合には本剤の投与を中止するか、減量すること。
ノルディトロピンS注10mg 41380円/筒
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