笑気ガス(住友精化)

全身麻酔剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 亜酸化窒素
製造/販売 住友精化
剤形/規格
  • 笑気ガス(住友精化)

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効能・効果

  • 全身麻酔・鎮痛

用法・容量

  • 本剤は酸素と併用し、酸素の吸気中濃度は必ず20%以上に保つこと。
    使用目的、患者の状態に応じ、適宜酸素濃度を増加させること。

注意事項

重要な基本的注意

  • ビタミンB12の不活性化により造血機能障害や神経障害を起こすことがあるので、患者の観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合にはビタミンB12を投与するなど適切な処置を行うこと。

  • 麻酔を行う際には原則としてあらかじめ絶食させておくこと。

  • 麻酔を行う際には原則として麻酔前投薬を行うこと。

  • 麻酔中は気道に注意して呼吸・循環に対する観察を怠らないこと。

  • 麻酔の深度は手術、検査に必要な最低の深さにとどめること。

  • タンポナーデに用いられた気体(パーフルオロプロパン、六フッ化硫黄等)が硝子体内に存在している眼手術後の患者には、本剤を使用しないこと。本剤の体内閉鎖腔内圧上昇作用により眼圧が急激に上昇し、失明するおそれがある。

慎重投与

  • ビタミンB12欠乏症の患者[本剤の副作用が強くあらわれるおそれがある。]

  • 造血機能障害のある患者[本剤の副作用が強くあらわれるおそれがある。]

  • 耳管閉塞、気胸、腸閉塞、気脳症等、体内に閉鎖腔のある患者[閉鎖腔内容量及び内圧が変化する。]

適用上の注意

  • 麻酔開始時

    • 吸気中酸素濃度は30%を越えることが望ましい。

    • 麻酔開始のときには、亜酸化窒素の肺内残気による希釈を防ぐために十分な脱窒素を行う。

  • 麻酔終了時

    • 麻酔終了と同時に空気呼吸を開始すると、酸素欠乏症に陥ることがあるので、5分以上の100%酸素を吸入させることが望ましい。

その他の注意

  • 亜酸化窒素は反復摂取の体験により、依存性が生じることがあるので注意が必要である

  • 本剤の体内閉鎖腔内圧上昇作用により、中耳内圧の上昇が起こり、鼓膜破裂に至ったとの報告がある

  • 亜酸化窒素の長期間(3ケ月〜数年)の摂取下で、亜急性脊髄変性様の神経障害が観察されている

  • 仰臥位での開頭術において、本剤の体内閉鎖腔内圧上昇作用により術後に緊張性気脳症が発症したとの報告がある。

  • ヒトにおいては持続吸入開始4日目に顆粒球や血小板の減少等の骨髄機能障害が認められるが、吸入を中止すれば3〜4日で寛解がみられるとの報告がある
    総じてヒトにおける連続吸入は、48時間以内にとどめるのが望ましいとされている

取扱上の注意

  • ガスの吸入にあたっての注意

    • 本剤のカフ内への拡散によりカフ内圧が高まり、カフの変形、破裂、その他のトラブルが生じることがあるので十分注意すること。

  • ガスの暴露にあたっての注意

    • 職業的に、数年にわたり本剤に暴露された女性で、自然流産率が高いことが報告されているので、本剤の使用に際しては換気等に十分注意すること。

  • ガスの使用にあたっての注意

    • 亜酸化窒素が高濃度で存在し、かつ可燃物が存在する部位では、電気メス、レーザーメス等の火気を使用しないこと

    • 使用にあたっては換気に注意すること。

    • 使用時は必ず容器を直立させ、転倒しないように固定すること。

    • 容器バルブのガス取り出し口、その他ガスの直接触れる所には油脂、有機物等が付着しないように注意すること。

    • 圧力調整器の取付部、および配管設備等ガス洩れの恐れのある箇所は使用に先立って石鹸水・発泡液(スヌープ)等で必ず漏れチェックをすること。

    • 容器バルブのネック部あるいは安全弁からガスが洩れている場合は、直ちに使用を中止して火気のない通風のよい安全な場所に容器を移動し、販売店に連絡すること。

  • 容器の取扱いにあたっての注意

    • 衝撃を与えたり、転倒させないこと。

    • 容器は炉、ラジエーター、暖房等の高温にさらされるような熱源の近くに置かないこと。

    • パッキン類は必ず所定のものを使用すること。

    • 容器バルブの開閉操作は静かに行い、全開状態で使用すること。

    • 使用後は容器バルブをしっかり閉め、アウトレットキャップ、バルブ保護キャップを取付けて空容器置場に保管すること。

  • 容器の貯蔵にあたっての注意

    • 容器置場の周囲2m以内には、火気又は引火性もしくは発火性の物を置かないこと。

    • 貯蔵場所内は関係者以外の立ち入りを禁止すること。

    • 充填容器と使用済容器とは、明確に区別して保管すること。

    • 容器は常に40℃以下(望ましくは室温)で保ち、直射日光、裸火、暖房、ボイラーの近くをさけ、特に夏季は容器温度の上昇に注意すること。

    • 容器は転倒を防止する措置(チェーン、ロープ等による緊縛、あるいは容器立てに収納)及び容器バルブの損傷を防止する措置を講じること。

    • 容器置場には、作業に必要な用具以外の物を置かないこと。

  • 麻酔器への容器の脱着にあたっての注意

    • 容器バルブのガス取り出し口のキャップを取り外し、容器を立てたまま麻酔器に取り付けること。容器を横にして使用すると、液体が容器バルブから流れ出て流量が不安定になるだけでなく、液体を浴びて凍傷になるおそれがある。

    • 容器への取り付けに際して、必ず新しいパッキンを用いること。
      この場合、パッキンに油、ワセリン等を絶対に付けないこと。

    • 容器バルブは徐々に開き、必ず全開にすること。全開しないときはグランドよりガスの漏れることがある。

    • 使用後麻酔器から容器を取り外すときは、容器バルブをしっかり閉めてから行うこと。取り外した後はガス取り出し口にキャップを付けること。

相互作用

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
プロポフォール 麻酔作用が増強されたり、収縮期血圧、拡張期血圧、平均動脈圧及び心拍出量が低下することがあるので、併用する場合には、プロポフォールの投与速度を減速するなど慎重に投与すること。 相互に作用(麻酔作用)を増強させる。

副作用

副作用発現状況の概要

  • 本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、頻度は不明である(再審査対象外)。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • (頻度不明)

  • 造血機能障害(顆粒球や血小板の減少等)

    • 顆粒球や血小板の減少等、造血機能障害があらわれることがあるので、長期にわたって連用する場合には血液検査を行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

その他の副作用

頻度不明
消化器(覚醒時) 嘔気・嘔吐
精神神経系 末梢神経障害

薬価

笑気ガス(住友精化) 2.9円/g

評価サマリー

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