本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
| 効能・効果 | 用法・用量 |
| 1.維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症 | 開始用量としては、成人には1日1回シナカルセトとして25mgを経口投与する。以後は、患者の副甲状腺ホルモン(PTH)及び血清カルシウム濃度の十分な観察のもと、1日1回25〜75mgの間で適宜用量を調整し、経口投与する。ただし、PTHの改善が認められない場合には、1回100mgを上限として経口投与する。増量を行う場合は増量幅を25mgとし、3週間以上の間隔をあけて行うこと。 |
| 2.下記疾患における高カルシウム血症 副甲状腺癌 副甲状腺摘出術不能又は術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症 |
開始用量としては、成人にはシナカルセトとして1回25mgを1日2回経口投与する。以後は、患者の血清カルシウム濃度の十分な観察のもと、1回25〜75mgの間で適宜用量を調整し、1日2回経口投与する。増量を行う場合は1回の増量幅を25mgとし、2週間以上の間隔をあけて行うこと。なお、血清カルシウム濃度の改善が認められない場合は、1回75mgを1日3回又は4回まで経口投与できる。 |
| 効能・効果 | 用法・用量 |
| 1.維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症 | 開始用量としては、成人には1日1回シナカルセトとして25mgを経口投与する。以後は、患者の副甲状腺ホルモン(PTH)及び血清カルシウム濃度の十分な観察のもと、1日1回25〜75mgの間で適宜用量を調整し、経口投与する。ただし、PTHの改善が認められない場合には、1回100mgを上限として経口投与する。増量を行う場合は増量幅を25mgとし、3週間以上の間隔をあけて行うこと。 |
| 2.下記疾患における高カルシウム血症 副甲状腺癌 副甲状腺摘出術不能又は術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症 |
開始用量としては、成人にはシナカルセトとして1回25mgを1日2回経口投与する。以後は、患者の血清カルシウム濃度の十分な観察のもと、1回25〜75mgの間で適宜用量を調整し、1日2回経口投与する。増量を行う場合は1回の増量幅を25mgとし、2週間以上の間隔をあけて行うこと。なお、血清カルシウム濃度の改善が認められない場合は、1回75mgを1日3回又は4回まで経口投与できる。 |
本剤投与中は定期的に血清カルシウム濃度を測定し、低カルシウム血症が発現しないよう十分注意すること。低カルシウム血症の発現あるいは発現のおそれがある場合には、本剤の減量等も考慮するとともにカルシウム剤やビタミンD製剤の投与を考慮すること(<用法・用量に関連する使用上の注意>の項参照)。また、本剤投与中にカルシウム剤やビタミンD製剤の投与を中止した際には、低カルシウム血症の発現に注意すること。なお、低カルシウム血症との関連の可能性が考えられる症状として、本剤の臨床試験ではQT延長、しびれ、筋痙攣、気分不良、不整脈、血圧低下及び痙攣等が報告されている。
本剤の開始時及び用量調整時は頻回に患者の症状を観察し、副作用の発現などに注意すること。
低カルシウム血症の患者[低カルシウム血症を悪化させるおそれがある](「重要な基本的注意」の項参照)
痙攣発作のある患者又はその既往歴のある患者[海外臨床試験において、痙攣発作の既往歴を有する患者等で、痙攣発作が発現したとの報告がある]
肝機能障害のある患者[本剤は肝臓で代謝されるので、曝露量が増加する]
消化管出血や消化管潰瘍又はその既往歴のある患者[症状を悪化又は再発させるおそれがある]
本剤の過量投与は低カルシウム血症を発現させると考えられる。過量投与の場合、低カルシウム血症の徴候及び症状を観察し、低カルシウム血症の発現あるいは発現のおそれがある場合にはカルシウム剤の点滴投与等を考慮すること。なお、本剤はたん白結合率が高いので、血液透析は過量投与の効果的な処置とはならない。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服薬するよう指導すること[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている]。
透析導入前の二次性副甲状腺機能亢進症を伴う慢性腎不全患者に本剤を投与した海外臨床試験において、透析施行中の患者に比べて血清カルシウム濃度が正常下限(8.4mg/dL)未満になりやすいとの報告がある
海外において、本剤による過度のPTHの低下により、無形成骨症が生じたとの報告がある。
海外において、本剤投与後の急激なPTHの低下により、低カルシウム血症及び低リン酸血症を伴う飢餓骨症候群(hungry bone syndrome)を発現したとの報告がある。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アゾール系抗真菌剤イトラコナゾール等マクロライド系抗生物質エリスロマイシンクラリスロマイシン等アミオダロン塩酸塩グレープフルーツジュース | 本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。本剤とケトコナゾールを併用したとき、本剤のAUCが約2倍増加した。 | 本剤の代謝には主にCYP3A4が関与しているため、左記のようなCYP3A4阻害剤等との併用で、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 三環系抗うつ薬アミトリプチリン塩酸塩イミプラミン塩酸塩等ブチロフェノン系抗精神病薬ハロペリドール等フレカイニド酢酸塩ビンブラスチン硫酸塩 | これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。本剤とデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物を併用したとき、デキストロメトルファンのAUCが約11倍増加した。 | 本剤のCYP2D6阻害作用により左記のようなCYP2D6基質薬物の代謝を阻害し、血中濃度を上昇させる可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| カルシトニンビスホスホン酸塩系骨吸収抑制剤パミドロン酸二ナトリウム水和物アレンドロン酸ナトリウム水和物インカドロン酸二ナトリウム水和物等副腎皮質ホルモンコルチゾンプレドニゾロンデキサメタゾン等 | 血清カルシウム濃度が低下するおそれがある。 | 本剤の血中カルシウム低下作用が増強される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ジギトキシンジアゼパム等 | 本剤の血中濃度に影響を与えるおそれがある。 | 血漿たん白結合率が高いことによる(【薬物動態】の項参照)。 |
維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症
国内臨床試験において、安全性評価対象573例中、副作用(臨床検査値異常を含む)は393例(68.6%)に認められた。
そのうち主な副作用は、悪心・嘔吐124例(21.6%)、胃不快感107例(18.7%)、食欲不振56例(9.8%)、腹部膨満34例(5.9%)等の消化器症状、低カルシウム血症・血清カルシウム減少84例(14.7%)、QT延長33例(5.8%)であった。[承認時]
副甲状腺癌における高カルシウム血症、副甲状腺摘出術不能又は術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症
国内臨床試験において、安全性評価対象7例中、副作用(臨床検査値異常を含む)は7例(100%)に認められた。そのうち主な副作用は、悪心・嘔吐4例(57.1%)、胃食道逆流性疾患2例(28.6%)であった。
海外臨床試験において、安全性評価対象46例中、副作用(臨床検査値異常を含む)は39例(84.8%)に認められた。そのうち主な副作用は、悪心・嘔吐29例(63.0%)、錯感覚7例(15.2%)、体重減少4例(8.7%)、食欲減退4例(8.7%)であった。[承認時]
低カルシウム血症・血清カルシウム減少(13.7%)
低カルシウム血症に基づくと考えられる症状(QT延長、しびれ、筋痙攣、気分不良、不整脈、血圧低下及び痙攣等)があらわれることがあるので、<用法・用量に関連する使用上の注意>の項を参照の上、血清カルシウム濃度を定期的に測定すること。異常が認められた場合には、血清カルシウム濃度を確認し、カルシウム剤やビタミンD製剤の投与を考慮すること。また、必要に応じて本剤を減量又は中止すること。
QT延長(5.3%)
QT延長が起こることがあるので、異常が認められた場合は、血清カルシウム濃度を確認し、カルシウム剤やビタミンD製剤の投与を考慮すること。また、必要に応じて本剤の減量又は投与を中止すること。
消化管出血、消化管潰瘍(頻度不明)
消化管出血、消化管潰瘍があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
意識レベルの低下(0.2%)、一過性意識消失(0.2%)
意識レベルの低下、一過性意識消失等があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
突然死(0.3%)
本剤投与例に原因不明の突然死が報告されている。
次のような症状があらわれた場合には、減量・休薬等の適切な処置を行うこと。
*頻度不明
副作用頻度(%)
| 5%以上 | 1〜5%未満 | 1%未満又は頻度不明 | |
| 消化器 | 悪心・嘔吐(25.1%)、胃不快感(17.1%)、食欲不振、腹部膨満 | 上腹部痛、下痢、便秘、胃・十二指腸炎、消化不良、腹部不快感、胃腸障害、逆流性食道炎、腹痛 | 胃潰瘍、口内炎、心窩部不快感、便潜血、胃腸炎、痔核、裂孔ヘルニア |
| 循環器 | 血圧上昇、不整脈 | 血圧低下、心筋梗塞、心室性期外収縮、心房細動、動悸、心筋虚血、上室性期外収縮、頻脈 | |
| 精神・神経 | 頭痛、しびれ、めまい、錯感覚、不眠症 | ||
| 筋骨格 | 筋痙攣、四肢痛、関節痛 | 筋痛、こわばり | |
| 代謝 | CK(CPK)上昇、LDH上昇、血糖上昇、脱水、高脂血症、総コレステロール上昇 | ||
| 感覚器 | 味覚異常 | ||
| 肝臓 | Al-P上昇 | 肝機能異常[AST(GOT)・ALT(GPT)上昇、ビリルビン上昇*、γ-GTP上昇*] | |
| 眼 | 結膜出血、眼乾燥 | ||
| 皮膚 | そう痒 | 発疹、脱毛、皮下出血 | |
| 内分泌 | 甲状腺腫 | ||
| 血液 | 貧血 | 血小板減少 | |
| その他 | 倦怠感、浮腫 | 気分不良、脱力、胸部不快感、口渇、体重減少、シャント閉塞、胸痛、発熱、勃起不全 |
レグパラ錠25mg 549.8円/錠
レグパラ錠75mg 1011.7円/錠
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