本剤の成分に対し過敏症の患者
重症筋無力症の患者〔抗コリン作用による筋緊張低下のため、重症筋無力症の症状を悪化させるおそれがある。〕
前立腺肥大等尿路に閉塞性疾患のある患者〔抗コリン作用による膀胱平滑筋の弛緩、膀胱括約筋の緊張により排尿困難を悪化させるおそれがある。〕
向精神薬投与によるパーキンソン症候群
ペントナ錠4mg
通常成人には、1回1錠(マザチコール塩酸塩水和物として4mg)を1日3回経口投与する。
年齢・症状により適宜増減する。
本剤の投与は、少量から開始し、観察を十分に行い慎重に維持量まで増量すること。また、他剤から本剤に切りかえる場合には、他剤を徐々に減量しながら本剤を増量するのが原則である。
本剤投与中は定期的に隅角検査及び眼圧検査を行うことが望ましい。
眠気、調節障害及び注意力・集中力・反射機能等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう注意する。
不整脈又は頻脈傾向にある患者〔抗コリン作用により交感神経が優位になり不整脈、頻脈が悪化するおそれがある。〕
肝障害又は腎障害のある患者〔代謝・排泄遅延により作用が増強するおそれがある。〕
高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
高温環境にある患者〔抗コリン作用により発汗抑制が起こり、体温調節が困難になるおそれがある。〕
脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者〔Syndrome malin(悪性症候群)が起こりやすい。〕
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。〔PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。〕
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 抗コリン作用を有する薬剤(フェノチアジン系化合物、三環系抗うつ剤、アトロピン硫酸塩水和物、ブチルスコポラミン臭化物、チメピジウム臭化物水和物) | 腸管麻痺(悪心・嘔吐、便秘、腹部膨満感等)を来し、麻痺性イレウスがあらわれるおそれがある。なお、この悪心・嘔吐はフェノチアジン系化合物の制吐作用により不顕性化することがあるので注意すること。併用する場合には、定期的に臨床症状を観察し、用量に注意する。 | 相加的に作用(抗コリン作用)を増強させる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 中枢神経抑制剤(フェノチアジン系化合物、三環系抗うつ剤、MAO阻害剤) | 中枢神経抑制作用(睡眠、精神機能抑制等)が増強することがある。併用する場合には、定期的に臨床症状を観察し、用量に注意する。 | 相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 |
総症例3,852例中副作用が報告されたのは296例(7.7%)であった。主な副作用はめまい・ふらつき・立ちくらみ64件(1.7%)、口渇49件(1.3%)、悪心・嘔吐39件(1.0%)等であった。(承認時〜1986年4月迄の集計)
Syndrome malin(悪性症候群)
他の抗パーキンソン剤(ビペリデン等)で、抗精神病薬、抗うつ剤及びドパミン作動系抗パーキンソン剤との併用において、他の抗パーキンソン剤(ビペリデン等)及び併用薬の減量又は中止により、発熱、無動緘黙、意識障害、強度の筋強剛、不随意運動、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には、体冷却、水分補給などの全身管理等の適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇があらわれることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下があらわれることがある。
副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | |
| 精神神経系 | 幻覚、脱力感、焦燥、不安感、不穏、妄想、めまい・ふらつき・立ちくらみ、倦怠感、頭重、頭痛、不眠、眠気、知覚異常、発汗 | うつ状態 |
| 消化器 | 口渇、悪心・嘔吐、便秘、食欲不振 | |
| 泌尿器 | 排尿困難 | 尿閉 |
| 過敏症 | 発疹 | |
| 循環器 | 不整脈 | |
| 眼 | 霧視 | 調節障害 |
| 肝臓 | AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇 | |
| その他 | 胸部狭扼感 | 鼻閉 |
ペントナ錠4mg 16.8円/錠
ペントナ散1% 40.2円/g
m3.comにご登録済の方
薬剤名検索
薬剤情報提供:一般財団法人日本医薬情報センター 剤形写真提供:株式会社薬事日報社
・薬剤情報・剤形写真は月一回更新しておりますが、ご覧いただいた時点で最新情報ではない可能性がございます。 最新情報は、各製薬会社のWebサイトなどでご確認ください。
・投稿内容の中に適応外、承認用法・用量外の記載等が含まれる場合がありますが、エムスリー、製薬会社が推奨するものではありません。