緑内障の患者〔本剤の抗コリン作用のため,散瞳と共に房水通路が狭くなり眼圧が上昇し,症状を悪化させるおそれがある.〕
本剤並びに他のフェノチアジン系化合物に対し過敏症の患者
重症筋無力症の患者〔抗コリン作用のため,筋緊張低下がみられるため症状が悪化するおそれがある.〕
前立腺肥大等尿路に閉塞性疾患のある患者〔抗コリン作用のため,排尿筋の弛緩と括約筋の収縮が起こり,尿の貯留を来すおそれがある.〕
特発性パーキンソニズム
その他のパーキンソニズム(脳炎後,動脈硬化性)
薬物性パーキンソニズム
プロフェナミン塩酸塩として,通常成人1日40〜200mgを分割経口投与する.重症の場合は1日500〜600mgまで増量してもよい.なお,年齢,症状により適宜増減する.
本剤の投与は,少量から開始し,観察を十分に行い慎重に維持量まで増量すること.また,他剤から本剤に切りかえる場合には,他剤を徐々に減量しながら,本剤を増量するのが原則である.
本剤投与中は定期的に隅角検査及び眼圧検査を行うことが望ましい.
眠気,調節障害及び注意力・集中力・反射機能等の低下が起こることがあるので,本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること.
不整脈又は頻拍傾向のある患者〔抗コリン作用のため,心機能亢進を来し症状を悪化させるおそれがある.〕
肝又は腎障害のある患者〔肝又は腎障害を悪化させるおそれがある.〕
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
高温環境にある者〔発汗抑制が起こりやすい.〕
胃腸管に閉塞性疾患のある患者〔抗コリン作用のため,消化管の緊張を低下させ症状を悪化させるおそれがある.〕
脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者〔Syndrome malin(悪性症候群)が起こりやすい.〕
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること.〔PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている.〕
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
抗コリン作用を有する薬剤 (フェノチアジン系薬剤,ブチロフェノン系薬剤,三環系抗うつ剤等) | 腸管麻痺(食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘,腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等)を来し,麻痺性イレウスに移行することがあるので,腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること.なお,この悪心・嘔吐はフェノチアジン系化合物等の制吐作用により不顕性化することもあるので,注意すること. | 併用により抗コリン作用が強くあらわれる. |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
中枢神経抑制剤 (バルビツール酸誘導体,フェノチアジン系薬剤,三環系抗うつ剤,モノアミン酸化酵素阻害剤) | 眠気,精神運動機能低下,幻覚,妄想等があらわれることがあるので,減量するなど注意すること. | 併用により中枢神経抑制作用又は抗コリン作用が強くあらわれる. |
Syndrome malin(悪性症候群)
他の抗パーキンソン剤(ビペリデン等)で,抗精神病薬,抗うつ剤及びドパミン作動系抗パーキンソン剤との併用において,他の抗パーキンソン剤(ビペリデン等)及び併用薬の減量又は中止により,発熱,無動緘黙,意識障害,強度の筋強剛,不随意運動,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗等があらわれることがある.このような症状があらわれた場合には,体冷却,水分補給などの全身管理等の適切な処置を行うこと.本症発症時には,白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇があらわれることが多く,また,ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下があらわれることがある.
5%以上又は頻度不明 | 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | |
精神神経系 | 精神錯乱注1),運動失調注1),筋痙攣注1),眠気,手足の知覚異常, |
眩暈注1),頭痛 | |
消化器 | 口渇 | 悪心・嘔吐,便秘,唾液分泌過多 | |
泌尿器 | 排尿困難,尿閉 | ||
血液 注2) | 顆粒球減少 | ||
過敏症 注2) | 発疹 | ||
循環器 | 血圧低下,頻脈 | ||
眼 | 調節障害 | ||
肝臓 注3) | AST(GOT),ALT(GPT)の上昇 |
注1)このような症状があらわれた場合には,減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと.
注2)このような場合には投与を中止すること.
注3)投与中は定期的に肝機能検査を行うことが望ましい.
パーキン糖衣錠(10) 5.8円/錠
パーキン糖衣錠(50) 5.8円/錠
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