2.1 診断のつかない異常性器出血のある患者[類似疾患(悪性腫瘍など)のおそれがある。][8.1参照]
2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある患者[7.2、9.5参照]
2.3 授乳期の患者[9.6参照]
2.4 本剤の成分又は他のGnRH誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者
○子宮内膜症
○中枢性思春期早発症
○子宮筋腫の縮小及び子宮筋腫に基づく下記諸症状の改善
過多月経、下腹痛、腰痛、貧血
○生殖補助医療における卵胞成熟
○生殖補助医療における早発排卵の防止
<子宮内膜症、子宮筋腫>
通常、成人には1回あたり左右の鼻腔に各々1噴霧(1回あたりブセレリンとして計300μg)を1日3回、月経周期1〜2日目より投与する。
なお、症状により適宜増減する。
<中枢性思春期早発症>
左右の鼻腔に各々1噴霧投与を1回投与(1回あたりブセレリンとして計300μg)とし、通常1日3〜6回投与する。効果不十分のときは皮下注射法に切り替える。
本剤の効果は、本剤投与前と比較した投与2週以降におけるGnRHテストの血中LH、FSHの反応性の低下及び血中性ステロイドの低下で判断する。
<生殖補助医療における卵胞成熟>
左右の鼻腔に各々1噴霧投与を1回投与(1回あたりブセレリンとして計300μg)とし、通常、採卵の34〜36時間前に2回投与するが、患者の反応に応じて、投与回数は1回〜4回の範囲で適宜調節する。
<生殖補助医療における早発排卵の防止>
通常、1回あたり左右の鼻腔に各々1噴霧(1回あたりブセレリンとして計300μg)を1日2〜3回投与し、十分な効果が得られない場合は、1日4回投与することができる。
<子宮内膜症、子宮筋腫>
8.1 投与に際して、類似疾患(悪性腫瘍など)との鑑別に留意し、投与中腫瘤が増大したり臨床症状の改善がみられない場合は投与を中止すること。[2.1参照]
8.2 本剤及び他のGnRH誘導体製剤の長期投与により、エストロゲン低下作用に基づく骨塩量の低下がみられることがある。GnRH誘導体製剤をやむを得ず6ヶ月を超えて投与する場合や、再投与が必要な場合には可能な限り骨塩量の検査を行い、骨塩量の変動に留意しながら慎重に投与すること。[7.1参照]
<中枢性思春期早発症>
8.3 治療中は定期的にGnRHテストを行い、血中LH及びFSHの反応性が抑制されない場合、あるいは血中性ステロイドが抑制されない場合には速やかに皮下注射に切り替えること。
<生殖補助医療における卵胞成熟、生殖補助医療における早発排卵の防止>
8.4 本剤は、不妊治療に十分な知識と経験のある医師のもとで使用すること。本剤投与により予想されるリスク及び注意すべき症状について、あらかじめ患者に説明を行うこと。
8.5 本剤を用いた不妊治療により、卵巣過剰刺激症候群があらわれることがある。患者に対しては、自覚症状(下腹部痛、下腹部緊迫感、悪心、腰痛等)や急激な体重増加が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 うつ病又はうつ状態の患者並びにそれらの既往歴のある患者
更年期障害様のうつ症状があらわれるおそれがある。[11.1.2参照]
9.1.2 粘膜下筋腫のある患者
出血症状の増悪、あるいは大量出血のおそれがある。
9.1.3 高血圧症の患者
血圧を上昇させるおそれがあるので患者の血圧に注意すること。
9.1.4 糖尿病の患者
耐糖能が悪化するおそれがあるので患者の血糖値に注意すること。[11.1.9参照]
9.1.5 脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある患者
血管病変が進行し、これらの疾患が増悪することがある。
9.3 肝機能障害患者
肝機能が悪化するおそれがある。[11.1.8参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。他のGnRH誘導体による流産の報告がある。また、妊娠状態の継続ができないおそれがある。[2.2、7.2参照]
9.6 授乳婦
投与しないこと。動物実験で母乳への移行が認められている。[2.3参照]
9.7 小児等
低出生体重児、新生児、乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
14.1 薬剤交付時の注意
投与前には吸収を安定にするため鼻をかむ等の注意をすること。
15.2 非臨床試験に基づく情報
ブセレリン酢酸塩の徐放性製剤を、ラットに6ヶ月間皮下投与した実験で、下垂体腺腫が認められたとの報告がある。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 性ホルモン製剤エストラジオール誘導体エストリオール誘導体結合型エストロゲン製剤卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤両性混合ホルモン剤 等 | 本剤の効果を減弱することがある。 | 本剤は性ホルモンの分泌を低下させることにより薬効を示す。従って、性ホルモンの投与は本剤の治療効果を減弱する可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 糖尿病薬インスリン製剤グリベンクラミド 等[11.1.9参照] | 糖尿病薬の作用を減弱するおそれがある。 | 機序は不明であるが、本剤は耐糖能を悪化させることがある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、熱感、全身紅潮、血圧低下等)を起こすことがある。
11.1.2 うつ症状(頻度不明)
更年期障害様のうつ症状を起こすことが報告されている。[9.1.1参照]
11.1.3 脱毛(頻度不明)
11.1.4 狭心症、心筋梗塞、脳梗塞(いずれも頻度不明)
11.1.5 血小板減少、白血球減少(いずれも頻度不明)
11.1.6 不正出血(頻度不明)
大量の不正出血があらわれることがある。
11.1.7 卵巣のう胞破裂(頻度不明)
膨満感、下腹部痛(圧痛等)等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.8 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST、ALTの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。[9.3参照]
11.1.9 糖尿病の発症又は増悪(いずれも頻度不明)[9.1.4、10.2参照]
注)承認時までの調査及び市販後の使用成績調査結果を含む。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 3%以上 | 0.1〜3%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
| 低エストロゲン症状 | ほてり | リビドー減退、外陰部そう痒感、腟乾燥 | 腟炎、性交痛、視力異常、眼精疲労 | |
| 子宮・卵巣 | 帯下 | 子宮萎縮、卵巣過剰刺激症状、卵巣のう胞 | 卵巣機能不全、卵巣過剰刺激症候群 | |
| 乳房 | 乳房緊満 | 乳房萎縮、乳房痛 | 乳汁分泌 | |
| 皮膚 |
|
爪のわれ | 多毛、皮膚乾燥 | |
| 過敏症 | 発疹、蕁麻疹 | 湿疹、そう痒 | ||
| 消化器 | 食欲亢進、嘔気・嘔吐、腹痛、腹部膨満感、食欲減退、便秘、下痢、口渇 | 口内炎 | ||
| 肝臓 | AST、ALT、LDH、ビリルビン上昇 | Al-P、γ-GTP上昇 | ||
| 筋骨格系 | 肩こり | 関節痛、腰痛、頸・背部痛 | 痙攣、筋肉痛、胸痛 | 骨・四肢等の疼痛 |
| 精神神経系 | 頭痛 | めまい、多汗、神経過敏、傾眠、不眠、しびれ感 | 嗄声、不安、健忘 | 昏迷、片頭痛 |
| 循環器 | 動悸、浮腫 | 四肢冷感、血圧上昇 | ||
| 呼吸器 | 鼻炎 | 鼻出血、呼吸困難 | 咽頭痛、喘息様症状 | |
| 血液 | 貧血 | |||
| その他 | 体重増加、疲労、倦怠、トリグリセライド上昇、耳鳴 | 咳、耐糖能の悪化、体重減少、悪寒、発熱、コレステロール上昇、脱力感、味覚・嗅覚異常 | 甲状腺腫大、下垂体腺腫、難聴 |
注)承認時までの調査及び市販後の使用成績調査結果を含む。
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