2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 強いCYP3A阻害剤(イトラコナゾール、ボリコナゾール、ポサコナゾール、リトナビル含有製剤、アタザナビル硫酸塩、ダルナビル エタノール付加物、ホスアンプレナビルカルシウム水和物、コビシスタット含有製剤、クラリスロマイシン含有製剤、セリチニブ、エンシトレルビル フマル酸)を投与中の患者[10.1、16.7.1参照]
2.3 次の薬剤を投与中の患者
キニジン硫酸塩水和物、ベプリジル塩酸塩水和物、チカグレロル、エプレレノン、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン、メチルエルゴメトリンマレイン酸塩、トリアゾラム、アナモレリン塩酸塩、イバブラジン塩酸塩、ベネトクラクス〔再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期〕、イブルチニブ、ブロナンセリン、ルラシドン塩酸塩、アゼルニジピン含有製剤、スボレキサント、タダラフィル(アドシルカ)、バルデナフィル塩酸塩水和物、ロミタピドメシル酸塩、リファブチン、フィネレノン、リバーロキサバン、リオシグアト、アパルタミド、カルバマゼピン、ミダゾラム、アトルバスタチンカルシウム水和物含有製剤、シンバスタチン[10.1、16.7.2参照]
2.4 腎機能又は肝機能障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者[9.2.1、9.3.1、10.2参照]
ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群及びプロセシング不全性のプロジェロイド・ラミノパチー
通常、ロナファルニブとして開始用量115mg/m2(体表面積)を1日2回、朝夕の食事中又は食直後に経口投与し、4カ月後に維持用量150mg/m2(体表面積)を1日2回、朝夕の食事中又は食直後に経口投与する。なお、患者の状態に応じて適宜減量する。
8.1 本剤は、遺伝性の代謝疾患の治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例のみに投与すること。
8.2 下痢、悪心、嘔吐等の胃腸障害があらわれることがあるので、体液量を注意深く観察すること。[7.2、11.1.1参照]
8.3 AST、ALT上昇等の肝機能障害があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うこと。[11.1.2参照]
8.4 骨髄抑制があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行うこと。
8.5 腎機能障害があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査を行うこと。[15.2.1参照]
8.6 視力低下等の眼障害があらわれることがあるので、定期的に眼科検査を行うこと。[15.2.2参照]
8.7 QT間隔延長があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に心電図検査及び電解質検査(カリウム、マグネシウム、カルシウム等)を行い、患者の状態を十分に観察すること。また、必要に応じて電解質補正を行うこと。[9.1.1、10.2、11.1.3、17.3.1参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 QT間隔延長を起こしやすい患者(先天性QT延長症候群、うっ血性心不全、徐脈性不整脈、低カリウム血症、低マグネシウム血症や低カルシウム血症のある患者等)
心電図モニターを行うなど観察を十分に行うこと。QT間隔延長を起こすおそれがある。[8.7、10.2、11.1.3、17.3.1参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎機能障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者
投与しないこと。コルヒチンの血中濃度が上昇するおそれがある。[2.4、10.2参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 肝機能障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者
投与しないこと。コルヒチンの血中濃度が上昇するおそれがある。[2.4、10.2参照]
9.3.2 肝機能障害のある患者(コルヒチンを投与中の患者を除く)
本剤の投与の可否を慎重に判断し、投与する場合には、肝機能、心電図モニター等の患者の状態を十分に観察しながら投与すること。また、必要に応じて投与量を調節するなど適切な処置を行うこと。本薬の血中濃度が上昇するおそれがある。
9.4 生殖能を有する者
9.4.1 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後1週間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5参照]
9.4.2 男性には、本剤投与中及び最終投与後1週間においてバリア法(コンドーム)を用いて避妊する必要性について説明すること。雄ラットを用いた受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験において、90mg/kg/日(臨床での最大投与量150mg/m2の1日2回投与時の約1.9倍の曝露量に相当)を投与した際に、受胎率低値、生存胎児数低値等の生殖機能及び初期胚発生に及ぼす影響が認められている。
9.4.3 生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には性腺に対する影響を考慮すること。ラットを用いた反復投与毒性試験において90mg/kg/日(臨床での最大投与量150mg/m2の1日2回投与時の約1.9倍の曝露量に相当)を投与した際に、及びサルを用いた反復投与毒性試験において10mg/kg/日(臨床での最大投与量150mg/m2の1日2回投与時の約0.6倍の曝露量に相当)を投与した際に、精巣毒性が認められている。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。ラットに30mg/kg/日(臨床での最大投与量150mg/m2の1日2回投与時の約1.1倍の曝露量に相当)を経口投与した場合に胎児体重低値が、ウサギに10mg/kg/日(臨床での最大投与量150mg/m2の1日2回投与時の約0.3倍の曝露量に相当)を経口投与した場合に骨格奇形又は変異が認められている。[9.4.1参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラットで乳汁中への移行が報告されている。ヒトでの乳汁移行に関するデータ及びヒトの哺乳中の児への影響に関するデータはない。
9.7 小児等
生後12カ月未満の小児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
15.2 非臨床試験に基づく情報
15.2.1 ラットを用いた1カ月間反復経口投与による腎毒性試験において、180mg/kg/日の投与(臨床での最大投与量150mg/m2の1日2回投与時の約10.4倍の曝露量に相当)で、腎臓の鉱質沈着及び好塩基性尿細管に加えて、カルシウム代謝に関連する所見(尿中カルシウム排泄量高値等)が認められた。[8.5参照]
15.2.2 サルを用いた13週間反復経鼻胃管投与による眼毒性試験において、15mg/kg/日の投与(臨床での最大投与量150mg/m2の1日2回投与時の約0.9倍の曝露量に相当)で網膜電図変化が、60mg/kg/日の投与(臨床での最大投与量150mg/m2の1日2回投与時の約7.1倍の曝露量に相当)で杆体細胞機能障害が示唆される暗順応網膜電図振幅の大幅な低下が認められた。また、サルを用いた52週間反復経口投与毒性試験において、40mg/kg/日の投与(臨床での最大投与量150mg/m2の1日2回投与時の約3.5倍の曝露量に相当)で杆体錐体層及び外顆粒層の網膜視細胞の単細胞壊死が認められた。[8.6参照]
本薬はCYP3A及びP-gpの基質であり、CYP3Aに対して強い阻害作用を有する。また、CYP2C19、P-gp及びMATE1に対して阻害作用を有する。他の薬剤との相互作用はすべての薬剤との組み合わせについて検討されているわけではないため、他剤による治療中に新たに本剤を併用したり、本剤による治療中に新たに他の薬剤を併用する場合には、用量に留意して慎重に投与すること。[16.4、16.5、16.7.1、16.7.2参照]
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 強いCYP3A阻害剤イトラコナゾール(イトリゾール)ボリコナゾール(ブイフェンド)ポサコナゾール(ノクサフィル)クラリスロマイシン含有製剤(クラリシッド、クラリス、ボノサップ、ラベキュア)リトナビル含有製剤(ノービア、パキロビッド、カレトラ)アタザナビル硫酸塩(レイアタッツ)ダルナビル エタノール付加物(プリジスタ、プリジスタナイーブ)ホスアンプレナビルカルシウム水和物(レクシヴァ)コビシスタット含有製剤(ゲンボイヤ、シムツーザ、プレジコビックス)セリチニブ(ジカディア)エンシトレルビル フマル酸(ゾコーバ)[2.2、16.7.1参照] | 本剤の副作用が増強するおそれがある。 | CYP3Aを強く阻害することにより本薬の代謝が阻害され、本薬の血中濃度が著しく上昇するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ミダゾラム(ドルミカム、ブコラム、ミダフレッサ)[2.3、16.7.2参照] | 過度の鎮静や呼吸抑制を起こすおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アトルバスタチンカルシウム水和物含有製剤(リピトール、アトーゼット、カデュエット)シンバスタチン(リポバス)[2.3参照] | これらの薬剤の血中濃度上昇により、横紋筋融解症を含むミオパチー等の重篤な副作用を起こすおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| キニジン硫酸塩水和物ベプリジル塩酸塩水和物(ベプリコール)[2.3参照] | これらの薬剤の血中濃度上昇により、QT延長作用が増強するおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| チカグレロル(ブリリンタ)[2.3参照] | チカグレロルの血中濃度上昇により、血小板凝集抑制作用が増強するおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| エプレレノン(セララ)[2.3参照] | エプレレノンの血中濃度上昇により、血清カリウム値の上昇を誘発するおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン(クリアミン)メチルエルゴメトリンマレイン酸塩(パルタンM)[2.3参照] | これらの薬剤の血中濃度上昇により、血管攣縮等の重篤な副作用が発現するおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| トリアゾラム(ハルシオン)[2.3参照] | トリアゾラムの血中濃度上昇により、過度の鎮静や呼吸抑制が発現するおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アナモレリン塩酸塩(エドルミズ)[2.3参照] | アナモレリン塩酸塩の血中濃度が上昇し、副作用の発現が増強するおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| イバブラジン塩酸塩(コララン)[2.3参照] | 過度の徐脈があらわれることがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ベネトクラクス〔再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期〕(ベネクレクスタ)[2.3参照] | ベネトクラクスの血中濃度が上昇し、腫瘍崩壊症候群の発現が増強するおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| イブルチニブ(イムブルビカ)[2.3参照] | イブルチニブの血中濃度が上昇し、副作用の発現が増強するおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ブロナンセリン(ロナセン)ルラシドン塩酸塩(ラツーダ)[2.3参照] | これらの薬剤の血中濃度上昇により、作用を増強するおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アゼルニジピン含有製剤(カルブロック、レザルタス)[2.3参照] | アゼルニジピンの作用を増強するおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| スボレキサント(ベルソムラ)[2.3参照] | スボレキサントの血中濃度上昇により、作用を著しく増強するおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| タダラフィル(アドシルカ)バルデナフィル塩酸塩水和物[2.3参照] | これらの薬剤の血中濃度を上昇させるおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ロミタピドメシル酸塩(ジャクスタピッド)[2.3参照] | ロミタピドメシル酸塩の血中濃度を著しく上昇させるおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| リファブチン(ミコブティン)[2.3参照] | リファブチンの血中濃度上昇により、作用を増強するおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| フィネレノン(ケレンディア)[2.3参照] | フィネレノンの血中濃度を著しく上昇させるおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| リバーロキサバン(イグザレルト)[2.3参照] | リバーロキサバンの血中濃度上昇により、抗凝固作用が増強し、出血の危険性が増大するおそれがある。 | 本薬のCYP3A及びP-gp阻害作用により、リバーロキサバンのクリアランスが低下することが考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| リオシグアト(アデムパス)[2.3参照] | リオシグアトの血中濃度を上昇させるおそれがある。 | 本薬のCYP3A及びP-gp阻害作用により、リオシグアトのクリアランスが低下することが考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アパルタミド(アーリーダ)カルバマゼピン(テグレトール)[2.3参照] | 本薬の血中濃度が減少し、作用が減弱するおそれがある。また、これらの薬剤の血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなるおそれがある。 | これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本薬の代謝が促進される。また、本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝を阻害する。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 中程度のCYP3A阻害剤エリスロマイシンベラパミルフルコナゾール等[16.7.1参照] | 本薬の血中濃度が上昇するおそれがあるので、特に本剤投与開始時及び用量調節時は副作用の発現に注意すること。 | これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本薬の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| グレープフルーツ含有食品 | 本薬の血中濃度が上昇するおそれがあるので、本剤投与中の摂取は避けること。 | CYP3Aを阻害することにより本薬の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP3A誘導剤リファンピシンフェニトインフェノバルビタールエファビレンツミトタンモダフィニルセイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品等[16.7.1参照] | 本薬の血中濃度が減少し、作用が減弱するおそれがあるので、CYP3A誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。 | これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本薬の代謝が促進される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ボセンタン水和物 | 本薬の血中濃度が減少し、作用が減弱するおそれがある。また、ボセンタン水和物の血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなるおそれがある。 | ボセンタン水和物のCYP3A誘導作用により、本薬の代謝が促進されるおそれがある。また、本薬のCYP3A阻害作用により、ボセンタン水和物の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 副腎皮質ステロイド剤ブデソニドシクレソニドデキサメタゾンメチルプレドニゾロン | これらの薬剤の血中濃度を上昇させ、これらの薬剤の副作用が発現しやすくなるおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| オピオイド系鎮痛剤フェンタニルフェンタニルクエン酸塩オキシコドン塩酸塩水和物 | これらの薬剤の血中濃度を上昇させ、これらの薬剤の副作用が発現しやすくなるおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 免疫抑制剤シクロスポリンタクロリムス水和物 | これらの薬剤の血中濃度を上昇させ、これらの薬剤の副作用が発現しやすくなるおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 抗悪性腫瘍剤ドセタキセルエベロリムステムシロリムスゲフィチニブダサチニブ水和物エルロチニブ塩酸塩ラパチニブトシル酸塩水和物ボルテゾミブイマチニブメシル酸塩スニチニブリンゴ酸塩ボスチニブ水和物カバジタキセルクリゾチニブシロリムスパノビノスタット乳酸塩ポナチニブ塩酸塩ルキソリチニブリン酸塩アキシチニブニロチニブ塩酸塩水和物 | これらの薬剤の血中濃度を上昇させ、これらの薬剤の副作用が発現しやすくなるおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| マラビロクアプレピタントサルメテロールキシナホ酸塩シナカルセト塩酸塩アルプラゾラムゾピクロントルテロジン酒石酸塩オキシブチニン塩酸塩グアンファシン塩酸塩ジエノゲスト | これらの薬剤の血中濃度を上昇させ、これらの薬剤の副作用が発現しやすくなるおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ブプレノルフィン塩酸塩エレトリプタン臭化水素酸塩 | これらの薬剤の血中濃度を上昇させ、これらの薬剤の作用を増強するおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| カルシウム拮抗剤ニフェジピンフェロジピンベラパミル塩酸塩 | これらの薬剤の血中濃度を上昇させ、これらの薬剤の作用を増強するおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 抗精神病剤ハロペリドールアリピプラゾールクエチアピンフマル酸塩 | これらの薬剤の血中濃度を上昇させ、これらの薬剤の作用を増強するおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 抗凝固薬ワルファリンカリウムアピキサバン | これらの薬剤の血中濃度を上昇させ、これらの薬剤の作用を増強するおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ジソピラミドシロスタゾール | これらの薬剤の血中濃度を上昇させ、これらの薬剤の作用を増強するおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤ビンクリスチン硫酸塩ビンブラスチン硫酸塩 | これらの薬剤の血中濃度を上昇させ、筋神経系の副作用を増強するおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ベネトクラクス〔再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の維持投与期、急性骨髄性白血病〕 | ベネトクラクスの副作用が増強されるおそれがあるので、ベネトクラクスを減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分に注意すること。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| PDE5阻害剤シルデナフィルクエン酸塩タダラフィル(ザルティア、シアリス) | これらの薬剤の血中濃度を上昇させるおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| コルヒチン[2.4、9.2.1、9.3.1参照] | コルヒチンの血中濃度上昇により、作用が増強されるおそれがある。 | 本薬のCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| イリノテカン塩酸塩水和物 | イリノテカンの活性代謝物の血中濃度を上昇させるおそれがある。 | 本薬のCYP3A阻害作用により、イリノテカンの活性代謝物の無毒化が阻害されると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP2C19の基質となる薬剤オメプラゾールジアゼパムランソプラゾール等[16.7.2参照] | これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 | 本薬のCYP2C19阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| P-gpの基質となる薬剤ジゴキシンフェキソフェナジンダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩等[16.5、16.7.2参照] | これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 | 本薬がP-gpを阻害することにより、P-gpを介したこれらの薬剤の輸送が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| P-gp阻害剤カルベジロールアミオダロン等[16.5参照] | 本薬の血中濃度が上昇するおそれがあるので、副作用の発現に注意すること。 | これらの薬剤がP-gpを阻害することにより、P-gpを介した本薬の輸送が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| メトホルミン[16.5参照] | 副作用が増強されるおそれがあるため、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 | 本薬がMATE1を阻害することにより、メトホルミンの排出が阻害される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ロペラミド[16.4、16.5、16.7.2参照] | ロペラミドの副作用が増強されるおそれがあるので、必要に応じてロペラミドの用量を調整すること。本剤の併用により、ロペラミドのCmax及びAUCがそれぞれ3.14倍及び3.99倍に増加したとの報告がある。 | 本薬がCYP3A及びP-gpを阻害することにより、ロペラミドのクリアランスが低下することが考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤イミプラミンメサドン等[8.7、9.1.1、11.1.3参照] | QT間隔延長を起こす又は悪化させるおそれがあるため、患者の状態を慎重に観察すること。 | 共にQT間隔延長に関連する副作用を有するため。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 重度の下痢(4.8%)
重度の下痢により脱水症状を来すおそれがあるので、補液等の適切な処置を行うとともに、本剤の減量又は休薬を考慮すること。[7.2、8.2参照]
11.1.2 肝機能障害(3.2%)[8.3参照]
11.1.3 QT間隔延長(頻度不明)[8.7、9.1.1、10.2、17.3.1参照]
ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群及びプロセシング不全性のプロジェロイド・ラミノパチーの患者を対象とした2試験(07-01-0007試験の全被験者(ProLon1)及び09-06-0298試験の一部の被験者(ProLon2))の63例の結果に基づく。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 20%以上 | 5〜20%未満 | 5%未満 | |
| 感染症 | 上気道感染 | 感染、鼻炎、胃腸炎、インフルエンザ、肺炎、副鼻腔炎、直腸周囲膿瘍、口腔膿疱 | |
| 代謝 | 食欲減退 | 脱水、高マグネシウム血症、低カリウム血症、低アルブミン血症、低ナトリウム血症 | |
| 精神神経系 | 脳虚血、浮動性めまい、頭痛、抑うつ気分、錯感覚 | ||
| 呼吸器系 | 咳嗽 | 鼻出血、喉頭痛、鼻閉、口腔咽頭痛 | |
| 消化器系 | 嘔吐、下痢、悪心、腹痛 | 便秘、上腹部痛 | 鼓腸、大腸炎、消化不良、胃炎、下部消化管出血 |
| 皮膚 | 発疹、そう痒症、皮膚乾燥、皮膚色素過剰 | ||
| 筋骨格系 | 筋骨格痛 | 背部痛、四肢痛 | |
| 全身障害 | 疲労 | 発熱 | 胸痛、悪寒 |
| 臨床検査 | アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、体重減少、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加 | 血中重炭酸塩減少、ヘモグロビン減少、血中クレアチニン減少、国際標準比、白血球数減少 | |
| その他 | 歯牙破折 |
ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群及びプロセシング不全性のプロジェロイド・ラミノパチーの患者を対象とした2試験(07-01-0007試験の全被験者(ProLon1)及び09-06-0298試験の一部の被験者(ProLon2))の63例の結果に基づく。
ゾキンヴィカプセル50mg 91796.4円/カプセル
ゾキンヴィカプセル75mg 136544円/カプセル
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