2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
○維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症
○下記疾患における高カルシウム血症
・副甲状腺癌
・副甲状腺摘出術不能又は術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症
<維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症>
通常、成人には、エボカルセトとして1回1mgを開始用量とし、1日1回経口投与する。患者の状態に応じて開始用量として1日1回2mgを経口投与することができる。以後は、患者の副甲状腺ホルモン(PTH)及び血清カルシウム濃度の十分な観察のもと、1日1回1〜8mgの間で適宜用量を調整し、経口投与するが、効果不十分な場合には適宜用量を調整し、1日1回12mgまで経口投与することができる。
<副甲状腺癌における高カルシウム血症、副甲状腺摘出術不能又は術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症>
通常、成人には、エボカルセトとして1回2mgを開始用量とし、1日1回経口投与する。患者の血清カルシウム濃度に応じて開始用量として1回2mgを1日2回経口投与することができる。以後は、患者の血清カルシウム濃度により投与量及び投与回数を適宜増減するが、投与量は1回6mgまで、投与回数は1日4回までとする。
8.1 本剤投与中は定期的に血清カルシウム濃度を測定し、低カルシウム血症が発現しないよう十分注意すること。低カルシウム血症の発現あるいは発現のおそれがある場合には、本剤の減量等も考慮するとともにカルシウム剤やビタミンD製剤の投与を考慮すること。また、本剤投与中にカルシウム剤やビタミンD製剤の投与を中止した際には、低カルシウム血症の発現に注意すること。[7.4、7.9、9.1.1、11.1.1参照]
8.2 本剤の開始時及び用量調整時は頻回に患者の症状を観察し、副作用の発現などに注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 低カルシウム血症の患者
低カルシウム血症を悪化させるおそれがある。[7.4、7.9、8.1、11.1.1参照]
9.3 肝機能障害患者
血中濃度が上昇するおそれがある。[16.6.1参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
動物実験(ラット)で胎盤通過性、死産児率の高値、出生率の低値、出生児の体重低値等が認められている。[2.2参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。
動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが認められている。動物実験(ラット)で出生児に発育遅延等が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
副作用が発現した場合には減量するなど注意すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。
13.1 症状
低カルシウム血症を発現させると考えられる。
13.2 処置
低カルシウム血症の徴候及び症状を観察し、低カルシウム血症の発現あるいは発現のおそれがある場合にはカルシウム剤の点滴投与等を考慮すること。なお、本剤は血液透析により除去されない。[11.1.1参照]
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
15.1 臨床使用に基づく情報
15.1.1 海外において、カルシウム受容体作動薬による過度のPTHの低下により、無形成骨症が生じたとの報告がある。
15.1.2 海外において、カルシウム受容体作動薬投与後の急激なPTHの低下により、低カルシウム血症及び低リン酸血症を伴う飢餓骨症候群(hungry bone syndrome)を発現したとの報告がある。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| デノスマブビスホスホネート系製剤アレンドロン酸ナトリウム水和物リセドロン酸ナトリウム水和物ミノドロン酸水和物イバンドロン酸ナトリウム水和物ゾレドロン酸水和物 等カルシトニン副腎皮質ホルモンプレドニゾロンデキサメタゾン 等 | 血清カルシウム濃度が低下するおそれがある。 | 本剤の血中カルシウム低下作用が増強される可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| テオフィリン[16.7.1参照] | テオフィリンの作用が増強するおそれがある。 | 機序は不明であるが、テオフィリンの血中濃度が上昇するおそれがある。本剤とテオフィリン併用時に、テオフィリンのCmax及びAUC0-tが増加した。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ジギトキシンジアゼパム 等[16.3.1参照] | 本剤の血中濃度に影響を与えるおそれがある。 | 血漿蛋白結合率が高いことによる。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 低カルシウム血症(16.2%)
低カルシウム血症に基づくと考えられる症状(QT延長、しびれ、筋痙攣、気分不良、不整脈、血圧低下及び痙攣等)があらわれた場合には、血清カルシウム濃度を確認し、カルシウム剤やビタミンD製剤の投与を考慮すること。[7.4、7.9、8.1、9.1.1、11.1.2、13.2参照]
11.1.2 QT延長(0.6%)[11.1.1参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 1%以上 | 0.5〜1%未満 | 0.5%未満 | 頻度不明 | |
| 腹部・消化器 | 悪心、嘔吐、腹部不快感、下痢、食欲減退 | 胃腸炎、腹痛、便秘、逆流性食道炎、口内炎、歯肉炎、腹部膨満 | 消化管潰瘍、消化不良、腸炎、便潜血 | |
| 循環器 | 不整脈 | 期外収縮、狭心症・心筋虚血、高血圧、動悸 | ||
| 精神・神経 | 眩暈、感覚鈍麻 | 頭部不快感、振戦 | ||
| 筋骨格 | 筋骨格痛、筋痙縮 | |||
| 肝臓 | 肝機能異常[AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇] | |||
| 眼 | 眼乾燥、視力障害 | |||
| 皮膚 | そう痒症 | 発疹 | ||
| 内分泌 | PTH減少 | |||
| 血液 | 貧血 | |||
| 代謝 | CK上昇、痛風 | |||
| 呼吸器・胸郭及び縦隔障害 | 胸痛、胸部不快感 | 呼吸困難 | ||
| その他 | シャント閉塞 | Al-P上昇、浮腫 |
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