薬物中毒の際の排泄促進(ただし、pHの上昇により尿中排泄の促進される薬物に限る)
アシドーシス
下記疾患又は状態に伴う悪心・嘔吐及びめまい
動揺病、メニエール症候群、その他の内耳障害
急性蕁麻疹
薬物中毒の際の排泄促進、動揺病等に伴う悪心・嘔吐及びめまい並びに急性蕁麻疹には、炭酸水素ナトリウムとして通常成人1回12〜60mEq(1〜5g)を静脈内注射する。
アシドーシスには、一般に通常用量を次式により算出し、静脈内注射する。
必要量(mEq)=不足塩基量(mEq/L)×0.2×体重(kg)
なお、いずれの場合も、年齢、症状により適宜増減する。
心肺蘇生時には、炭酸ガスを十分排除する必要があるので、本剤の投与にあたっては、換気を十分に行うこと。
心停止のある患者[炭酸ガスが蓄積し、細胞内アシドーシス発現の誘因となるおそれがある。]
うっ血性心不全のある患者、重症高血圧症の患者[循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。]
腎障害のある患者[水分、ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。]
末梢及び肺浮腫のある患者[浮腫が悪化するおそれがある。]
妊娠中毒症の患者[水分、ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、妊娠中毒症を悪化させるおそれがある。]
低カルシウム血症の患者[症状が悪化するおそれがある。]
低カリウム血症の患者[症状が悪化するおそれがある。]
新生児(「5.小児等への投与」の項参照)
調製時
本剤はアルカリ性であり、他の注射剤と混合する場合は、配合変化を起こしやすいので注意すること。
カルシウムイオンと沈殿を生じるので、カルシウム塩を含む製剤と配合しないこと。
投与前
寒冷期に結晶が析出することがあるが、この場合には温めて結晶を溶解して使用すること。
感染に対する配慮をすること(患者の皮膚や器具消毒)。
開封後直ちに使用し、残液は決して使用しないこと。
投与時
ゆっくり静脈内に投与すること。
血管外へ漏れると組織の炎症・壊死を起こすことから、針先が確実に静脈内に挿入されていることを確認して、注入を開始すること。
また、できるだけ太い静脈を利用すること。細い静脈しか得られないときは、適量の注射用水や5%ブドウ糖注射液で希釈し、緩徐に静脈内注射(点滴)すること。
血管痛があらわれた場合には、注射部位を変更すること。また、場合によっては投与を中止すること。
アンプルカット時
本剤はワンポイントカットアンプルであるが、アンプルのカット部分をエタノール綿等で清拭しカットすることが望ましい。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 頻度不明 | |
| 過剰投与 | アルカローシス、高ナトリウム血症、低カリウム血症 |
| 過剰投与 | 血液凝固時間延長 |
| 過剰投与 | テタニー |
| 神経系 | 口唇しびれ感、知覚異常 |
| 投与部位 | 血管痛 |
| その他 | 発熱、全身冷感、不快感、貧血、悪心、徐脈等 |
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