本剤に対し過敏症の既往歴のある患者
骨粗鬆症における疼痛
用時,添付の溶解液で溶解し,通常,成人にはカルシトニン(サケ)として1回10国際単位(1管)を週2回筋肉内に注射する.なお,症状により適宜増減する.
本剤はポリペプチド製剤であり,ショックを起こすことがあるので,アレルギー既往歴,薬物過敏症等について十分な問診をすること.なお,事前に皮内反応を実施することが望ましい.
ラットに1年間大量皮下投与した慢性毒性試験において,下垂体腫瘍の発生頻度の増加がみられたとの報告があるので,長期にわたり漫然と投与しないこと.
発疹,蕁麻疹等の過敏症状を起こしやすい体質の患者
気管支喘息又はその既往歴のある患者[喘息発作を誘発するおそれがある.]
溶解時
溶解後は速やかに使用すること.
筋肉内注射時
筋肉内注射にあたっては,組織・神経等への影響を避けるため,下記の点に注意すること.
同一部位への反復注射は行わないこと.
特に小児には注意すること.
神経走行部位を避けること.
注射針を刺入したとき,激痛を訴えたり血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き,部位をかえて注射すること.
その他
本品はワンポイントカットアンプルであるが,アンプルのカット部分をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい.
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ビスホスホン酸塩系骨吸収抑制剤パミドロン酸二ナトリウム水和物等 | 血清カルシウムが急速に低下するおそれがある.臨床症状を伴う高度の低カルシウム血症があらわれた場合には,投与を中止しカルシウム剤の点滴投与等適切な処置を行うこと. | 併用により,カルシウム低下作用が増強される. |
カルシトラン注10では,承認時及び市販後の使用成績調査における調査症例7,264例中129例(1.78%)の副作用(臨床検査値異常を含む)が報告された.その主なものはBUN上昇(0.19%),顔面潮紅(0.17%),嘔気(0.14%),ALT(GPT)上昇(0.10%)等であった(再審査終了時).
(頻度不明)
ショック
ショック症状を起こすことがあるので,観察を十分に行い,不快感,口内異常,喘鳴,眩暈,便意,耳鳴等があらわれた場合には投与を中止すること.
(頻度不明)
テタニー
類薬(エルカトニン)で,低カルシウム血症性テタニーを誘発したとの報告があるので,症状があらわれた場合には投与を中止し,注射用カルシウム剤の投与等適切な処置を行うこと.
喘息発作
類薬(エルカトニン)で,喘息発作を誘発したとの報告があるので,観察を十分に行い,症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
| 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
| 過敏症 注) | 発疹, |
||
| 循環器 | 顔面潮紅 | 耳介潮紅,熱感,動悸等 | 上半身潮紅等 |
| 消化器 | 悪心,嘔吐,下痢,食欲不振,胸やけ,口渇等 | ||
| 精神神経系 | 頭痛,めまい等 | 耳鳴 | |
| 肝臓 | ALT(GPT)の上昇 | AST(GOT),ALP等の上昇 | |
| 電解質代謝 | 低リン血症 | ||
| 投与部位 | 疼痛 | 硬結 | |
| その他 | 発熱,発汗,手のしびれ感,嗄声,全身 |
頻尿,顔面のむくみ感 |
注)発現した場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
注射用カルシトラン10 409円/管
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