ゴーシェ病の諸症状(貧血、血小板減少症、肝脾腫及び骨症状)の改善
イミグルセラーゼ(遺伝子組換え)として、1回体重1kg当たり60単位を隔週、1〜2時間かけて点滴静注するか、又は適切な用量を1単位/kg/分を超えない注入速度で投与する。
投与に当たっては用時1バイアルを注射用水5.1mLで溶解し、1バイアルあたり5.0mL(200単位)を採取する。必要な薬液量を生理食塩液で希釈し、最終容量は100〜200mLとする。
なお、症状の程度により適宜増減する。
また、一定期間投与した後治療効果を判定し、良好な改善状態が持続してみられた場合には、維持用量として初期量より減量してよい。治療効果を注意深く観察しながら3〜6ヵ月の間隔でさらに減量を行ってもよい。
本剤に対する抗体産生がみられる患者は、過敏反応があらわれやすい。したがって、本剤を投与している患者は定期的にIgG抗体検査を行なうこと。また、過敏症状があらわれた場合は、適切な処置の後、症状発現の2時間以内にトリプターゼ濃度の測定及び補体活性化試験並びにセレザイム抗体検査のための血清サンプルを採取し、−20℃以下で保存しておくこと。(「重大な副作用」の項参照)
本剤投与により過敏症が発現することがある。臨床上重大な症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置の後、経過を見ながら再開を考慮すること(抗ヒスタミン剤の前投与や点滴速度を下げる等の処置により、本剤の投与が継続可能であった)。
本剤を投与中の患者は、貧血の十分な改善効果を得るために適切な鉄剤の補給を行うこと。
本剤は、培養工程の初期段階でウシ胎仔血清を用いて製造されている。この血清は、厳重な食餌管理下で飼育され、米国農務省の検疫により健康であると確認されたカナダ及び米国産のウシの胎仔から採取されている。最終製品に血清成分は含まれていない。しかしながら、伝達性海綿状脳症(TSE)の伝播のリスクを完全に否定できないことから、疾病の治療上の必要性を十分に検討の上、本剤を投与すること。また、その旨を患者へ説明することを考慮すること。なお、本剤投与によりTSEがヒトに伝播したとの報告はない。
本剤に対する抗体産生がみられたことのある患者、又は本剤に対して過敏症が発現した患者[現在までに本剤を投与し、抗体検査を実施した患者341例のうち、約15%に投与開始後1年以内にIgG抗体の産生がみられた。IgG抗体の産生は、6ヵ月以内にみられる場合が多く、1年を経過すると抗体の産生はまれである。IgG抗体が検出された患者のうち、約46%が過敏症状を呈した。]
先に類似薬であるセレデース注を投与した患者、特にセレデース注に抗体産生歴がある患者又はセレデース注に対する過敏症が発現したことのある患者。
海外における使用成績では、2週に1回、240U/kgまでの用量が報告されており、この用量では明確な毒性は認められていない。
本剤を溶解するときは、本剤を室温程度に戻した後、注射用水で静かに溶解する。急激な振盪溶解は避けること。
溶解した時、肉眼で異物や変色の有無を確認し、それらを認めた場合は使用しないこと。
1ヵ月単位での投与量を基準にして、バイアル(200U)単位で1回の投与量を調節する(開封したバイアルは使いきる)ことが可能である。
溶解後、直ちに生理食塩液で静かに希釈し、速やかに使用すること。溶解後は、次回投与用として保存しないこと。
他の製剤との混注はさけること。
0.2ミクロンの親水性ポリエーテルスルフォン製メンブレンフィルターが付いた輸液セットを使用すること。微小異物除去用のろ過網が組込まれた輸液セットは、目詰まりを起こすため使用しないこと。
肺高血圧症はゴーシェ病の既知の合併症である。海外において本剤を投与中の患者に肺高血圧症が認められたとの報告があるので、患者が呼吸器症状を呈した場合は肺高血圧症の有無を検討し、適切な処置を行うこと。
本剤の生殖機能及び癌原性を評価する試験は動物及びヒトで行われていない。
アナフィラキシー様反応
アナフィラキシー様反応(そう痒感、潮紅、蕁麻疹、血管浮腫、胸部不快感、呼吸困難、喘鳴、血圧低下、チアノーゼ等の過敏反応)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
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嘔吐 |
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下痢 |
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− | − | 背部痛 |
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− | 潮紅 | − |
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頭痛 | − | めまい |
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発熱 | 倦怠感 | 疲労、悪寒、一過性の末梢性浮腫 |
| 注射部位 | − | − | 不快感、そう痒感、灼熱感、腫脹、無菌性膿瘍 |
| 皮膚 | 蕁麻疹、湿疹 | 紅斑、爪変形 | 発疹 |
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ALT(GPT)上昇 | 白血球増加、赤血球減少、ヘモグロビン減少、AST(GOT)上昇 | − |
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− | 洞性頻脈 | 頻脈 |
セレザイム注200U
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