ゼンフォザイム点滴静注用20mg

遺伝子組換え酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症治療剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 オリプダーゼアルファ(遺伝子組換え)
製造/販売 サノフィ
剤形/規格
  • ゼンフォザイム点滴...

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警告

  • 本剤の投与によりinfusion reaction、アナフィラキシーがあらわれる可能性がある。緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与を開始し、投与終了後も十分な観察を行うこと。重篤なinfusion reaction、アナフィラキシーが発現した場合には、速やかに本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。[2.、8.1、8.2、9.1.1、11.1.1参照]

禁忌

  • 本剤の成分に対しアナフィラキシーショックの既往歴のある患者[1.、8.1、11.1.1参照]

効能・効果

  • 酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症

用法・容量

  • 通常、オリプダーゼ アルファ(遺伝子組換え)として、以下の用量漸増法に従い、本剤の開始用量及びその後の用量を隔週点滴静脈内投与する。維持用量は、通常、1回体重1kgあたり3mgとする。

    • 成人患者における用量漸増法

      初回投与(初日) 0.1mg/kg
      2回目投与(2週目) 0.3mg/kg
      3回目投与(4週目) 0.3mg/kg
      4回目投与(6週目) 0.6mg/kg
      5回目投与(8週目) 0.6mg/kg
      6回目投与(10週目) 1mg/kg
      7回目投与(12週目) 2mg/kg
      8回目以降の投与(14週目以降) 3mg/kg

    • 小児患者における用量漸増法

      初回投与(初日) 0.03mg/kg
      2回目投与(2週目) 0.1mg/kg
      3回目投与(4週目) 0.3mg/kg
      4回目投与(6週目) 0.3mg/kg
      5回目投与(8週目) 0.6mg/kg
      6回目投与(10週目) 0.6mg/kg
      7回目投与(12週目) 1mg/kg
      8回目投与(14週目) 2mg/kg
      9回目以降の投与(16週目以降) 3mg/kg

注意事項

重要な基本的注意

  • 8.1 本剤はタンパク質製剤であり、重度の過敏症又はアナフィラキシーが起こる可能性が否定できない。用量漸増期においては特に観察を十分に行い、異常が認められた場合には速やかに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、このような症状の発現に備え、緊急処置を取れる準備をしておくこと。重度の過敏症又はアナフィラキシーが発現した後の本剤の再投与については、有益性と危険性を考慮して決定すること。再投与が必要な場合は、低用量で投与速度を下げた上で、忍容性を確認しながら投与すること。[1.、2.、9.1.1、11.1.1参照]

  • 8.2 本剤投与中又は投与後24時間以内にinfusion reactionが発現することがあるので、本剤投与中及び投与終了後も患者の状態を観察すること。infusion reactionが発現した場合は、投与速度の減速又は投与の一時中止、適切な薬剤治療(解熱鎮痛剤、副腎皮質ホルモン剤等)、もしくは緊急処置を行うこと。[1.、7.3、9.1.2、11.1.1参照]

  • 8.3 本剤の投与によりALT又はASTの上昇が認められることがあるので、定期的に肝機能検査を行うこと。[7.2、9.3参照]

慎重投与

  • 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.1 本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者[1.、8.1、11.1.1参照]

    • 9.1.2 Infusion reactionの既往のある患者[8.2、11.1.1参照]

  • 9.3 肝機能障害患者

    • ALT又はASTが上昇する可能性がある。[7.2、8.3参照]

  • 9.4 生殖能を有する者

    • 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後14日間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5参照]

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。本薬を投与した動物試験(マウス)において胎児に外脳症が認められている。また、スフィンゴミエリンの異化代謝産物の一つであるセラミドが、ニワトリ胚の神経管の発生に影響を及ぼしたとの報告がある。[9.4参照]

  • 9.6 授乳婦

    • 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトで哺乳中の児における影響は不明であるが、本薬を投与した動物実験(マウス)において乳汁中に移行することが認められている。

  • 9.7 小児等

    • 1歳未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。

  • 9.8 高齢者

    • 患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

過量投与

  • 13.1 症状

    • 小児において、本剤の用量漸増期間中に成人患者における用量漸増法で投与され、肝機能検査値上昇、消化管出血を発現した症例や、投与開始から24時間以内に呼吸不全、低血圧を発現し死亡に至った症例が報告されている。

  • 13.2 処置

    • 特異的な解毒剤は知られていない。過量に投与した場合は、直ちに投与を中止し、患者の状態を注意深く観察すること。

適用上の注意

  • 14.1 薬剤調製時の注意

    • 14.1.1 患者の体重に基づいて本剤の投与量を算出し、投与に必要なバイアル数を決定すること。

    • 14.1.2 冷蔵庫より投与に必要な数のバイアルを取り出し、室温になるまで放置すること。

    • 14.1.3 1バイアルに日局注射用水5.1mLをバイアルの内壁に沿ってゆっくり注入し、静かに溶解すること(オリプダーゼ アルファ(遺伝子組換え)濃度4mg/mL)。バイアルの振とう等は避けること。[7.3参照]

    • 14.1.4 溶解後に目視にてバイアル内を確認し、異物や変色が認められる場合は使用しないこと。溶解後、直ちに使用できない場合は、2〜8℃で最長24時間又は25℃以下で最長12時間保存できる。

    • 14.1.5 投与量に基づいて必要な量の溶解液をバイアルから抜き取り、下表の容量(mL)となるよう、シリンジ又は輸液バッグを用いて日局生理食塩液で希釈すること。実体重に基づく容量(mL)については、最終濃度が0.1mg/mLになるよう決定すること。また、シリンジ又は輸液バッグを静かに混和し、振とうしないこと。[7.3参照]

      • 体重3kg以上10kg未満 体重10kg以上20kg未満 体重20kg以上(18歳未満の小児) 成人(18歳以上)
        投与量(mg/kg) 容量(mL) 容量(mL) 容量(mL) 容量(mL)
        0.03 実体重に基づく 実体重に基づく 5
        0.1 実体重に基づく 5 10 20
        0.3 5 10 20 100
        0.6 10 20 50 100
        1 20 50 100 100
        2 50 75 200 100
        3 50 100 250 100

    • 14.1.6 希釈後は速やかに使用すること。なお、希釈後、直ちに使用できない場合は、2〜8℃で最長24時間保存できるが、その後25℃以下で12時間以内に使用すること。

    • 14.1.7 他剤との混合を行わないこと。

    • 14.1.8 各バイアルは一回限りの使用とすること。未使用の溶解した薬液は廃棄すること。

  • 14.2 薬剤投与時の注意

    • 14.2.1 タンパク質を吸着しにくい0.2μmのインラインフィルターを用いて投与すること。

    • 14.2.2 他剤との混注を行わないこと。

その他の注意

  • 15.1 臨床使用に基づく情報

    • 本剤はタンパク質製剤であり、本剤に対するIgG抗体が産生される可能性がある。

    • 臨床試験において、酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症患者では42.4%(25/59例:成人患者13/39例、小児患者12/20例)に抗オリプダーゼ アルファ抗体の産生が認められ、そのうち28.0%(7/25例:成人患者3/13例、小児患者4/12例)で中和抗体の産生が認められた。

  • 15.2 非臨床試験に基づく情報

    • 酸性スフィンゴミエリナーゼノックアウトマウスに本薬を用量漸増法を用いずに投与したところ、スフィンゴミエリンの急速な分解に伴うセラミド等の異化代謝産物の蓄積に起因すると考えられる毒性所見(心拍数低下、血圧低下、炎症誘発性サイトカインの上昇、肝細胞及び副腎の炎症、変性、壊死及びアポトーシス等)や、死亡した個体も認められたが、用量漸増法を用いて投与した場合、忍容性が認められた。

相互作用

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
定型抗精神病薬クロルプロマジン等 本剤の作用が減弱する可能性がある。 酸性スフィンゴミエリナーゼの活性を阻害する可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
三環系抗うつ薬イミプラミン等 本剤の作用が減弱する可能性がある。 酸性スフィンゴミエリナーゼの活性を阻害する可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カチオン性両親媒性抗ヒスタミン薬ロラタジンデスロラタジンエバスチンクレマスチン等 本剤の作用が減弱する可能性がある。 酸性スフィンゴミエリナーゼの活性を阻害する可能性がある。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 Infusion reaction(55.9%)、アナフィラキシー(1.7%)

    • 本剤投与中又は投与終了後24時間以内に、頭痛、蕁麻疹、発熱、悪心、嘔吐等のinfusion reaction及びアナフィラキシーがあらわれることがある。これらの症状が発現した場合、投与速度の減速又は投与の一時中止、適切な薬剤治療(副腎皮質ホルモン剤、解熱鎮痛剤、抗炎症剤等)、もしくは緊急処置を行うこと。[1.、2.、8.1、8.2、9.1.1、9.1.2参照]

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

10%以上 2%以上10%未満
血液及びリンパ系 リンパ節痛
免疫系 過敏症
神経系 頭痛 浮動性めまい、嗜眠、片頭痛
心臓 動悸
血管 潮紅、低血圧
呼吸器 呼吸困難、咳嗽
消化器 悪心、嘔吐、腹痛 上腹部痛、下痢、腹部不快感、下腹部痛、アフタ性潰瘍、消化不良、鼓腸
肝胆道系 肝臓痛
皮膚 蕁麻疹、そう痒症 発疹、紅斑、斑状皮疹、斑、丘疹
骨格筋系 筋肉痛 関節痛、筋骨格系胸痛、背部痛、関節腫脹、頸部痛、四肢痛、骨痛、筋痙縮、筋骨格不快感
腎及び尿路 腎臓痛
全身及び局所反応 発熱 疲労、悪寒、無力症、非心臓性胸痛、疼痛
臨床検査 C-反応性蛋白増加 ALT増加、AST増加、血中ビリルビン増加、血清フェリチン増加、体温上昇、プロトロンビン時間延長、体重増加

薬価

ゼンフォザイム点滴静注用20mg 570420円/瓶

評価サマリー

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