第VIII因子放出型 血友病A・von Willebrand病用剤
| 一般名 |
デスモプレシン酢酸塩水和物
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| 製造/販売 | フェリング・ファーマ |
| 剤形/規格 |
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本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
下記疾患の自然発生性出血、外傷性出血および抜歯時、手術時出血の止血管理
○軽症・中等症血友病A(第VIII因子凝固活性が2%以上の患者)
○Type I・Type IIAのvon Willebrand病
・通常、デスモプレシン酢酸塩水和物として血友病Aは0.2〜0.4μg/kgを、von Willebrand病は0.4μg/kgを生理食塩液約20mLに希釈し、10〜20分かけて緩徐に静脈内投与する。
・本剤を術前に投与する場合は、予定される外科的処置の30分前に上記と同様の方法で静脈内投与する。
8.1 本剤の投与により軽度の血圧上昇及び心拍数の増加を認めることがあるので観察を十分に行うこと。
8.2 本剤の投与により、頭痛、冷感、嘔気等の水中毒症状を来すことがあるので、以下の点に注意すること。[11.1.1参照]
・血清ナトリウム値をモニターすることが望ましい。
・過度の飲水を避け、点滴・輸液による水分摂取にも注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 高血圧を伴う循環器疾患、高度動脈硬化症、冠動脈血栓症、狭心症の患者
血圧上昇により症状を悪化させるおそれがある。
9.1.2 下垂体前葉不全を伴う患者
水中毒等が発現しやすい。[11.1.1参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 慢性腎障害患者
症状が悪化するおそれがある。
9.5 妊婦
9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.5.2 妊娠中毒症患者
症状が悪化するおそれがある。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
低出生体重児、新生児及び乳児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
症状を観察しながら慎重に投与すること。生理機能が低下している。
13.1 症状
水分貯留並びに低ナトリウム血症のリスクが高まり、頭痛、冷感、嘔気、痙攣、意識喪失等があらわれることがある。
13.2 処置
投与を中止し、水分を制限する。症状がある場合は等張もしくは高張食塩水の注入、フロセミドの投与等適切な処置を行う。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 昇圧剤 | 血圧が過度に上昇するおそれがある。 | 本剤は弱い血圧上昇作用を有する。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 三環系抗うつ剤(イミプラミン塩酸塩等)[11.1.1参照] | 低ナトリウム血症性の痙攣発作の報告があるので、血清ナトリウム、血漿浸透圧等をモニターすること。 | 抗利尿ホルモンを分泌し、水分貯留のリスクを増すことがある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 脳浮腫、昏睡、痙攣等を伴う重篤な水中毒(頻度不明)
異常が認められた場合には投与を中止し、高張食塩水の注入、フロセミドの投与等の適切な処置を行うこと。[8.2、9.1.2、10.2参照]
注)発現頻度は、使用成績調査を含む。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 5%以上 | 0.1〜5%未満 | 頻度不明 | |
| 代謝 | 口渇、低ナトリウム血症 | 浮腫 | |
| 精神神経系 | 頭痛 | めまい | 強直性痙攣、眠気 |
| 過敏症 | 全身そう痒感、じん麻疹、発疹 | ||
| 消化器 | 嘔気 | 腹痛、嘔吐 | |
| 循環器 | 顔面潮紅、熱感、のぼせ | 結膜充血、動悸、徐脈 | 顔面蒼白 |
| その他 | 乏尿、全身倦怠感 | 投与部位の紅斑、腫脹又は灼熱感 |
注)発現頻度は、使用成績調査を含む。
デスモプレシン静注4μg「フェリング」 1360円/管
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