本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症
通常、成人にはアバコパンとして1回30mgを1日2回朝夕食後に経口投与する。
8.1 本剤の投与は、適応疾患の治療に精通している医師のもとで行うこと。
8.2 肝機能障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[9.3.1、11.1.1参照]
8.3 本剤の投与中はニューモシスティス肺炎に対する適切な予防措置を考慮すること。[11.1.2参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害(Child-Pugh分類:C)のある患者
肝機能が悪化するおそれがあるので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。本剤は主に肝臓で代謝される。重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類:C)を対象とした臨床試験は実施していない。[8.2、11.1.1、16.4参照]
9.5 妊婦
投与しないことが望ましい。ハムスターを用いた生殖発生毒性試験において、骨格変異の増加が認められている。ウサギを用いた生殖発生毒性試験において、流産の増加が認められている
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ハムスターを用いた生殖発生毒性試験において、本剤を母動物に強制経口投与すると出生児の血漿中にアバコパンが検出されている
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
本剤は主としてCYP3A4により代謝される。また、CYP3A4に対して
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 強い又は中程度のCYP3A4誘導剤カルバマゼピンフェニトインリファンピシン等セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)[16.7.1参照] | アバコパンの血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱する可能性があるため、これらの薬剤との併用は避け、CYP3A4誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。 | これらの薬剤等のCYP3A4誘導作用による。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 強いCYP3A4阻害剤イトラコナゾールクラリスロマイシンリトナビル等グレープフルーツジュース[16.7.2参照] | アバコパンの血漿中濃度が増加する可能性がある。併用時には患者の状態を十分観察すること。 | これらの薬剤及びグレープフルーツジュースの強いCYP3A4阻害作用による。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| シクロスポリンシロリムスタクロリムス等[16.7参照] | 治療域が狭くCYP3A4で代謝される薬剤を併用する場合は、必要に応じて適切に血漿中濃度をモニタリングすること。 | アバコパンはCYP3A4に対して中程度の阻害作用を有する。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| シンバスタチン[16.7.5参照] | シンバスタチンの血漿中濃度が増加する可能性がある。 | アバコパンはCYP3A4に対して中程度の阻害作用を有する。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 肝機能障害
肝細胞損傷(0.6%)、胆汁うっ滞性肝炎(0.6%)等の重篤な肝胆道系障害(2.4%)、および重篤な肝機能検査値上昇(1.2%)があらわれることがある。[8.2、9.3.1参照]
11.1.2 重篤な感染症
肺炎(1.2%)等の重篤な感染症があらわれることがある。[8.3参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 1%以上〜10%未満 | 1%未満 | |
| 感染症および寄生虫症 | 上気道感染、鼻咽頭炎、鼻炎 | |
| 血液およびリンパ系障害 | 好中球減少症 | |
| 胃腸障害 | 悪心、下痢、嘔吐、上腹部痛 | |
| 神経系障害 | 頭痛 | |
| 皮膚および皮下組織障害 | 血管浮腫 | |
| 臨床検査 | 血中クレアチンホスホキナーゼ増加、白血球数減少 |
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