カルシウム受容体作動薬
| 一般名 |
ウパシカルセトナトリウム水和物
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|---|---|
| 製造/販売 | 三和化学研究所 |
| 剤形/規格 |
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2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往症のある患者
2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
血液透析下の二次性副甲状腺機能亢進症
通常、成人には、ウパシカルセトナトリウムとして1回25μgを開始用量とし、週3回、透析終了時の返血時に透析回路静脈側に注入する。血清カルシウム濃度に応じて開始用量を1回50μgとすることができる。以後は、患者の副甲状腺ホルモン(PTH)及び血清カルシウム濃度の十分な観察のもと、1回25〜300μgの範囲内で適宜用量を調整する。
8.1 本剤投与中は定期的に血清カルシウム濃度を測定し、低カルシウム血症が発現しないよう十分注意すること。低カルシウム血症の発現あるいは発現のおそれがある場合には、カルシウム剤やビタミンD製剤の投与、本剤の減量等の処置を考慮すること。また、本剤投与中にカルシウム剤やビタミンD製剤の投与を中止した際には、低カルシウム血症の発現に注意すること。[7.3、9.1.1、11.1.1、11.1.2参照]
8.2 投与開始時及び用量調整時は頻回に患者の症状を観察し、副作用の発現などに注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 低カルシウム血症の患者
低カルシウム血症を悪化させるおそれがある。[7.3、8.1、11.1.1、11.1.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないこと。
動物実験(ラット)で最低用量100mg/kg/日(臨床最大用量300μg、週3回投与でのAUC0-168hの517倍に相当する)を静脈内投与した結果、出生児で生後初期の生存性低下、水晶体混濁、体重の低値等が認められている。
また、動物実験(ラット)で胎児への移行が認められている。[2.2参照]
9.6 授乳婦
本剤投与中及び本剤最終投与後に透析を実施した日の翌日までは授乳を避けさせること。
動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている。また、授乳期に最低用量100mg/kg/日(臨床最大用量300μg、週3回投与でのAUC0-168hの517倍に相当する)を母動物に静脈内投与した結果、出生児で生後初期の生存性低下、水晶体混濁、体重の低値等が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
高齢者では慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
13.1 症状
低カルシウム血症を発現させると考えられる。
13.2 処置
低カルシウム血症の徴候及び症状を観察し、低カルシウム血症の発現あるいは発現のおそれがある場合にはカルシウム剤の点滴投与等を考慮すること。なお、本剤は血液透析により除去される。[11.1.1参照]
14.1 薬剤調製時の注意
他剤との混注を行わないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
本剤は透析回路静脈側に注入し、皮下、筋肉内には投与しないこと。
15.1 臨床使用に基づく情報
15.1.1 海外において、他のカルシウム受容体作動薬による過度のPTHの低下により、無形成骨症が生じたとの報告がある。
15.1.2 海外において、他のカルシウム受容体作動薬投与後の急激なPTHの低下により、低カルシウム血症及び低リン酸血症を伴う飢餓骨症候群(hungry bone syndrome)を発現したとの報告がある
20.1 プランジャーロッドの無理な操作はしないこと。
20.2 できるだけ使用直前までブリスター包装からシリンジを取り出さないこと。外箱開封後は遮光して保存すること。
20.3 シリンジ先端部のチップキャップが外れている、又はシリンジの破損等の異常が認められるときは使用しないこと。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| デノスマブビスホスホネート系薬剤ミノドロン酸水和物アレンドロン酸ナトリウム水和物リセドロン酸ナトリウム水和物イバンドロン酸ナトリウム水和物ゾレドロン酸水和物 等選択的エストロゲン受容体モジュレーターラロキシフェン塩酸塩バゼドキシフェン酢酸塩カルシトニン副腎皮質ホルモンプレドニゾロンデキサメタゾン 等 | 血清カルシウム濃度が低下するおそれがある。 | 本剤の血中カルシウム低下作用が増強される可能性がある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 低カルシウム血症(5.7%)
低カルシウム血症に基づくと考えられる症状(QT延長、しびれ、筋痙攣、気分不良、不整脈、血圧低下及び痙攣等)があらわれた場合には、血清カルシウム濃度を確認し、カルシウム剤やビタミンD製剤の投与を考慮すること。[7.3、8.1、9.1.1、11.1.2、13.2参照]
11.1.2 QT延長(1.3%)[7.3、8.1、9.1.1、11.1.1参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 0.5〜1%未満 | 0.5%未満 | |
| 胃腸障害 | 嘔吐、便秘、悪心 | |
| 代謝および栄養障害 | 食欲減退 | |
| 肝胆道系障害 | 肝機能異常 | |
| 筋骨格系および結合組織障害 | 筋痙縮 | |
| 神経系障害 | 浮動性めまい、パーキンソン病 | |
| 皮膚および皮下組織障害 | 多汗症 | |
| 血管障害 | 高血圧 | |
| 傷害、中毒および処置合併症 | シャント血栓症 | |
| 眼障害 | 水晶体混濁 | |
| 一般・全身障害および投与部位の状態 | 顔面浮腫、口渇 |
ウパシタ静注透析用25μgシリンジ 950円/筒
ウパシタ静注透析用50μgシリンジ 1355円/筒
ウパシタ静注透析用100μgシリンジ 1952円/筒
ウパシタ静注透析用150μgシリンジ 2388円/筒
ウパシタ静注透析用200μgシリンジ 2824円/筒
ウパシタ静注透析用250μgシリンジ 3190円/筒
ウパシタ静注透析用300μgシリンジ 3443円/筒
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副作用の頻度
投稿日: 2024/11/23 参考率: 100%(1人/1人)
内科/40代/処方経験あり