セタプリル

持続性ACE阻害降圧剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 アラセプリル
製造/販売 大日本住友製薬
剤形/規格
  • セタプリル錠25mg
  • セタプリル錠50mg

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禁忌

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  • サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物を投与中又は投与中止から36時間以内の患者〔血管浮腫のリスクを増加させる可能性がある。「相互作用」の項参照〕

  • 血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、特発性血管浮腫等)〔高度の呼吸困難を伴う血管浮腫を発現することがある。〕

  • デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者〔ショックを起こすことがある。「相互作用」の項参照〕

  • アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の患者〔アナフィラキシーが発現することがある。「相互作用」の項参照〕

  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦・産婦・授乳婦等への投与」の項参照〕

  • アリスキレンを投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)〔非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。「重要な基本的注意」の項参照〕

効能・効果

  • 本態性高血圧症、腎性高血圧症

用法・容量

  • 通常、成人にアラセプリルとして1日25〜75mgを1〜2回に分割経口投与する。年齢、症状により適宜増減する。
    なお、重症例においても1日最大投与量は100mgまでとする。

注意事項

重要な基本的注意

  • 両側性腎動脈狭窄のある患者

    又は

    片腎で腎動脈狭窄のある患者

    においては、腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、

    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること

  • 高カリウム血症の患者

    においては、高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、

    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること


    また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。

  • アリスキレンを併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。

  • 腎機能障害のある患者

    及び

    腎疾患の既往歴のある患者

    に投与する場合には、投与は

    少量かつ1日1回投与より開始

    し、増量を必要とする場合は、患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。

  • 本剤の投与により次の患者では、

    初回投与後一過性の急激な血圧低下

    を起こす場合があるので、投与は少量より開始し、増量する場合は、患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。

    • 重症の高血圧症患者

    • 血液透析中の患者

    • 利尿降圧剤投与中の患者(特に最近利尿降圧剤投与を開始した患者)

    • 厳重な減塩療法中の患者

  • 降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転など危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

  • 手術前24時間は投与しないことが望ましい。

慎重投与

  • 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者〔「重要な基本的注意」の項参照〕

  • 高カリウム血症の患者〔「重要な基本的注意」の項参照〕

  • 重篤な腎機能障害のある患者〔「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照〕

  • 高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕

適用上の注意

  • 薬剤交付時

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。〔PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。〕

その他の注意

  • インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。

相互作用

併用禁忌

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物エンレスト 血管浮腫があらわれるおそれがある。サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物が投与されている場合は、少なくとも本剤投与開始36時間前に中止すること。また、本剤投与終了後にサクビトリルバルサルタンナトリウム水和物を投与する場合は、本剤の最終投与から36時間後までは投与しないこと。 併用により相加的にブラジキニンの分解が抑制される可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
デキストラン硫酸固定化セルロース(リポソーバー、セレソーブ)、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール(イムソーバTR)又はポリエチレンテレフタレート(セルソーバ)を用いた吸着器によるアフェレーシスの施行 ショックを起こすことがある。 陰性に荷電したデキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートにより血中キニン系の代謝が亢進し、本剤によりブラジキニンの代謝が妨げられ蓄積すると考えられている。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた透析AN69 アナフィラキシーを発現することがある。 多価イオン体であるAN69により血中キニン系の代謝が亢進し、本剤によりブラジキニンの代謝が妨げられ蓄積すると考えられている。

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カリウム保持性利尿剤スピロノラクトントリアムテレン等カリウム補給剤塩化カリウム等 血清カリウム値が上昇することがある。 本剤によりアンジオテンシンIIが低下してアルドステロンの分泌減少をきたし、カリウム排泄量が少なくなる。特に腎機能障害のある患者では注意すること。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アリスキレン 腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。 併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アンジオテンシンII受容体拮抗剤 腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。 併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カリジノゲナーゼ製剤 本剤との併用により過度の血圧低下が引き起こされる可能性がある。 カリジノゲナーゼによるキニン産生作用とアンジオテンシン変換酵素阻害剤のキニン分解抑制作用により、キニン系が亢進し、血管平滑筋の弛緩が増強されると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
利尿降圧剤チアジド系利尿剤ヒドロクロロチアジド等ループ利尿剤等減塩療法血液透析の治療 本剤を初めて併用する場合、降圧作用が増強するおそれがあるので、減量するなど慎重に投与すること。 利尿降圧剤の投与中や減塩療法、血液透析の治療中には血漿レニン活性が上昇しており、本剤の投与により急激な血圧低下をきたす。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
リチウム 他のアンジオテンシン変換酵素阻害剤(カプトプリル、エナラプリル、リシノプリル)との併用により、リチウム中毒が報告されているので、本剤においても血中のリチウム濃度に注意すること。 リチウムとナトリウムは近位尿細管で競合的に再吸収されており、本剤によるナトリウム排泄作用によりリチウムの再吸収が促進される。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アロプリノール 過敏症状(Stevens-Johnson症候群、関節痛等)が発現したとの報告がある。患者の状態を注意深く観察し、発熱を伴う発疹等の過敏症状が発現した場合には直ちに両剤の投与を中止すること。 機序は不明である。特に腎機能障害のある患者では注意すること。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
非ステロイド性消炎鎮痛剤インドメタシン等 本剤の降圧作用が減弱することがある。 非ステロイド性消炎鎮痛剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、本剤のプロスタグランジンを介した降圧作用が減弱される。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
非ステロイド性消炎鎮痛剤インドメタシン等 腎機能が低下している患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある。 プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。

副作用

副作用発現状況の概要

  • 承認までの臨床試験861例及び使用成績調査10,138例の合計10,999例中511例(4.65%)に副作用がみられた。主な症状としては、咳嗽(2.35%)、発疹(0.28%)、めまい(0.19%)、悪心(0.19%)、ふらつき感(0.11%)、全身倦怠感(0.11%)、ALT(GPT)上昇(0.10%)等がみられた。(再審査終了時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • (いずれも0.1%未満)

  • 血管浮腫

    呼吸困難を伴う顔面、舌、声門、喉頭の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがあるので、このような場合には、直ちに投与を中止し、気道の確保など適切な処置を行うこと。

  • 無顆粒球症

    無顆粒球症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 天疱瘡様症状

    天疱瘡様症状があらわれることがあるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 高カリウム血症

    重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  • 汎血球減少、急性腎障害、膵炎

    他のアンジオテンシン変換酵素阻害剤(カプトプリル又はエナラプリル)で、これらの副作用が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1〜5%未満 0.1%未満 頻度不明
腎臓
BUN、クレアチニンの上昇、蛋白尿
血液
白血球減少、貧血、血小板減少、好酸球増多
過敏症
発疹 そう痒感
循環器 起立性低血圧、胸部不快感、動悸
呼吸器 咳嗽 咽喉頭異物感、喀痰増加
精神神経系 めまい、ふらつき感 頭痛、頭重、眠気、浮遊感、四肢しびれ感、口内しびれ感
消化器 悪心 下痢、食欲不振、胃部不快感、胸やけ、口渇、口内炎
味覚
味覚異常
肝臓 ALT(GPT)の上昇 AST(GOT)、γ-GTP、ALPの上昇 黄疸
その他 全身倦怠感 浮腫、顔面のほてり、血清カリウム値の上昇、抗核抗体の陽性例 低血糖
  • 注1:観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 注2:このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと(通常、味覚異常は可逆的である)。

  • 注3:「その他の注意」の項参照。

薬価

セタプリル錠25mg 21.6円/錠
セタプリル錠50mg

評価サマリー

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