トミロン

経口用セフェム系抗生物質製剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 セフテラムピボキシル
製造/販売 富士フイルム富山化学
剤形/規格
  • トミロン細粒小児用20%

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禁忌

  • 本剤の成分に

    対し過敏症

    の既往歴のある患者

効能・効果

  • 小児

    • <適応菌種>

      • セフテラムに感性のレンサ球菌属、肺炎球菌、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌

    • <適応症>

      • 咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、膀胱炎、腎盂腎炎、中耳炎、副鼻腔炎、猩紅熱

  • 成人(嚥下困難等により錠剤の使用が困難な場合)

    • <適応菌種>

      • セフテラムに感性のレンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、ペプトストレプトコッカス属

    • <適応症>

      • 咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、尿道炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎

用法・容量

  • 小児

    • 通常、小児に対しては、セフテラム ピボキシルとして1日量9〜18mg(力価)/kgを3回に分割して経口投与する。

  • 成人(嚥下困難等により錠剤の使用が困難な場合)

    • 咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、膀胱炎、腎盂腎炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎の場合

      • 通常、セフテラム ピボキシルとして成人1日150〜300mg(力価)を3回に分割して食後経口投与する。

    • 肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、尿道炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎の場合

      • 通常、セフテラム ピボキシルとして成人1日300〜600mg(力価)を3回に分割して食後経口投与する。

  • なお、年齢及び症状に応じて適宜増減する。

注意事項

重要な基本的注意

  • ショック

    を起こすおそれがあるので、十分な問診を行うこと。

  • 本剤を含むピボキシル基を有する抗生物質(セフテラム ピボキシル、セフジトレン ピボキシル、セフカペン ピボキシル塩酸塩水和物、テビペネム ピボキシル)の投与により、ピバリン酸(ピボキシル基を有する抗生物質の代謝物)の代謝・排泄に伴う血清カルニチン低下が報告されている。また、小児(特に乳幼児)においては、ピボキシル基を有する抗生物質の投与により、低カルニチン血症に伴う低血糖があらわれることがあるので、ピボキシル基を有する抗生物質の投与に際してはカルニチンの低下に注意すること。血清カルニチンが低下する先天性代謝異常であることが判明した場合には投与しないこと(「3.副作用」(1)重大な副作用の項参照)。

慎重投与

  • ペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者〔ショックがあらわれるおそれがあるので、十分な問診を行うこと〕

  • 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者〔アレルギー素因を有する患者は過敏症を起こしやすいので、十分な問診を行うこと〕

  • 高度の腎障害のある患者〔高い血中濃度が持続することがある(「薬物動態」の項参照)〕

  • 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者〔食事摂取によりビタミンKを補給できない患者では、ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこと(「3.副作用」(3)その他の副作用の項参照)〕

  • 高齢者〔「4.高齢者への投与」の項参照〕

取扱上の注意

  • 本剤は吸湿しやすいため、バラ包装品は調剤時にその都度密栓すること(主成分の分解により特異臭がすることがある)。また、分包品はアルミピロー開封後なるべく速やかに使用すること。長期保存する場合は湿気を避けて保存すること。

  • 安定性試験

    • 分包品(乾燥剤入りアルミピロー包装)を用いた長期保存試験(25℃、60%RH、3年間)の結果、トミロン細粒小児用20%(分包品)は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。

    • バラ包装品(乾燥剤入りポリエチレン瓶)を用いた加速試験(40℃、75%RH、6ヵ月)の結果、トミロン細粒小児用20%(バラ包装品)は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

相互作用

副作用

副作用発現状況の概要

  • 本剤と10%細粒剤の生物学的同等性が確認されている。

  • 10%細粒剤の承認時までの調査では、副作用(臨床検査値の変動を含む)は708例中51例(7.20%)であった。また、承認後4年間(1990年6月〜1994年6月)の使用成績調査では、5,510例中71例(1.29%)であった。

  • 10%細粒剤の再審査終了時において、副作用は総症例6,218例中122例(1.96%)に認められ、発現件数は144件であった。その主なものは、下痢72件(1.16%)、好酸球増多13件(0.21%)、AST(GOT)上昇13件(0.21%)、ALT(GPT)上昇11件(0.18%)等であった。

  • 一方、同一成分であるトミロン錠での結果は、再審査終了時において、副作用(臨床検査値の変動を含む)は総症例16,703例中317例(1.90%)に認められ、発現件数は456件であった。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • ショック、アナフィラキシー(呼吸困難等)

    (頻度不明)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)

    (頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 急性腎障害等の重篤な腎障害

    (頻度不明)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎

    (頻度不明)があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 肝機能障害、黄疸

    (頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 無顆粒球症、血小板減少

    (頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 低カルニチン血症に伴う低血糖

    (頻度不明)が、小児(特に乳幼児)に対してピボキシル基を有する抗生物質を投与した症例であらわれることがある

    ので、痙攣、意識障害等の低血糖症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと(「2.重要な基本的注意」の項参照)。

重大な副作用

  • 溶血性貧血

    が他のセフェム系抗生物質(セファロチンナトリウム、セファロリジン等)であらわれることが報告されているので、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等

    が他のセフェム系抗生物質であらわれることが報告されているので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

その他の副作用

  • 注1)
  • 次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。

0.1〜2%未満又は頻度不明 0.1%未満
過敏症 発疹、関節痛注2) 蕁麻疹注3)、紅斑、そう痒、発熱注3)、浮腫、リンパ腺腫脹注3)
血液 好酸球増多 顆粒球減少、血小板減少
肝臓 AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、黄疸注2) Al-P上昇、LDH上昇
消化器 下痢・軟便、胃部不快感注3)、食欲不振注3) 悪心・嘔吐、腹部膨満感注3)、胸やけ注3)、腹痛、心窩部痛注3)
菌交代症 口内炎注3)、カンジダ症
ビタミン欠乏症 ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)注2)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)注2)
その他 CK(CPK)上昇注2) 頭痛注3)、めまい注3)、全身倦怠感注3)
  • (10%細粒剤の再審査終了時)

  • 注1)10%細粒剤の副作用発現頻度

  • 注2)頻度不明

  • 注3)10%細粒剤の調査では頻度が不明であったため、同一成分であるトミロン錠の調査結果である。

薬価

トミロン細粒小児用20% 189.4円/g

評価サマリー

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