本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
カルニチン欠乏症
通常、レボカルニチンとして1回体重1kgあたり50mgを3〜6時間ごとに、緩徐に静注(2〜3分)又は点滴静注する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、1日の最大投与量は体重1kgあたり300mgとする。
血液透析に伴うカルニチン欠乏症に対しては、通常、レボカルニチンとして体重1kgあたり10〜20mgを透析終了時に、透析回路静脈側に注入(静注)する。なお、患者の状態に応じて適宜増減する。
本剤投与中は、定期的にバイタルサイン、臨床検査(血液検査、肝・腎機能検査、尿検査)、カルニチンの欠乏状態のモニタリングを行うことが望ましい。[7.参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者又は透析下の末期腎疾患患者
患者の状態を観察しながら慎重に投与し、漫然と投与を継続しないこと。レボカルニチン経口剤の高用量の長期投与により、トリメチルアミン等の有害な代謝物が蓄積するおそれがある。重篤な腎機能障害のある患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.2.2 血液透析患者
本剤投与により期待する効果が得られない場合には、漫然と投与を継続しないこと。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。レボカルニチン塩化物を投与した動物実験(ラット:経口)で胎児への移行が報告されている
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。レボカルニチン塩化物を投与した動物実験(ラット:経口)で乳汁中への移行が報告されている
9.8 高齢者
患者の状態を観察し、減量するなど十分に注意しながら本剤を投与すること。一般に生理機能が低下している。
14.1 全般的な注意
使用時には以下の点に注意すること。
・シリンジが破損するおそれがあるので、シリンジを鉗子等で叩くなど、強い衝撃を与えないこと。特に低温下ではシリンジが破損しやすいので注意すること。
・押子(プランジャー)が外れたり、ガスケットが変形し薬液が漏出したりするおそれがあるので押子のみを持たないこと。
・押子を反時計回りに回転させると接続に緩みが生じ、ガスケットから押子が外れるおそれがあるので、押子を反時計回りに回転させないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 本剤はシリンジポンプでは使用できない。
14.2.2 使用に際しては、ブリスター包装を開封口からゆっくり開け、外筒(バレル)を持って取り出すこと。
14.2.3 押子の緩みがないか確認すること。緩みが認められた場合は、押子を時計回りに回転させ締め直すこと。
14.2.4 筒先のキャップをゆっくり回転させながら外して、カテーテル、エクステンションチューブ又は注射針等を確実に接続すること。キャップを外した後は、筒先に触れないこと。
14.3 薬剤投与後の注意
シリンジの再滅菌はしないこと。開封後の使用は1回限りとし、使用後の残液はシリンジとともに速やかに廃棄すること。
20.1 ブリスター包装は使用直前まで開封しないこと。
20.2 以下の場合には、本剤を使用しないこと。
・ブリスター包装が破損している場合
・シリンジから薬液が漏れている場合
・性状その他薬液に異常が認められる場合
・シリンジに破損等の異常が認められる場合
・キャップが外れている場合
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 糖尿病用薬経口糖尿病治療薬インスリン製剤等 | 低血糖症状があらわれるおそれがある。 | 機序は不明である。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 1%未満注) | 頻度不明 | |
| 消化器 | 食欲不振、下痢、軟便、腹部膨満感 | 悪心・嘔吐、腹痛 |
| 過敏症 | 発疹、そう痒感 | |
| その他 | 顔面浮腫、血尿、貧血 | 体臭 |
注)エルカルチン錠(レボカルニチン塩化物錠)の使用成績調査における発現頻度
エルカルチンFF静注1000mgシリンジ 810円/筒
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